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【タブー全開!政界斬鉄剣】(171) 裏事情を理解すれば地味な統一地方選だって面白くなる

池田「今週は、統一地方選挙の裏事情について話しましょう。今回の統一地方選挙は、前半戦(※4月7日投開票)と後半戦(※4月21日投開票)とに分かれています。前半は11の道府県知事、6の政令指定都市の市長、41の道府県議会、17の政令指定都市の市議会の選挙。後半が政令指定都市以外の市町村議会、東京の市区町村の区議長と議会に加え、衆議院の大阪12区と沖縄3区の補欠選挙も行なわれます。統一地方選は、各地域の人々にとって重要な選挙であると同時に、夏に行なわれる参院選の前哨戦としても位置付けられます」

――でも、何か盛り上がっていないよね?
池田「北海道知事選以外に、与野党の対決という構図が見られなかったからでしょう。ところが直前になり、大阪の府知事と市長のダブル選が急展開を見せた。大阪では国政と違って、公明党が維新の会とタッグを組んでいたのですが、維新側が大阪都構想を再び掲げてダブル選に打って出たことで、事態が急変した。公明党は大阪都構想に反対なので、自民党に呼びかけて対立候補を擁立したのです」

――少しは面白くなりそう!
池田「しかし、自公側の候補者は急遽擁立された人なので、知名度も実績も著しく維新側に劣っている。与党の勝利は難しい状況で、夏の参院選にも影響が出かねない。だからメディアは、『大阪ダブル選で負ければ安倍政権は大きな痛手だ』と報道しています。しかし、これは表面だけを捉えた分析に過ぎません」

――というと?
池田「私が自民党幹部たちに聞いたところ、統一地方選も夏の参院選も“程よく負けたい”というのが彼らの本音です。自民党は、ここ6年余り国政選挙で勝ち続けたので、国民が“独特なバランス感覚”を発動させて自民党の連勝にブレーキをかけることを恐れている。若し、こういう状況の時に橋下徹氏が率いていた頃の維新の会みたいな政党が現れれば、国民の気分次第で国会の勢力図がひっくり返る危険性が高いからです」

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テーマ : 選挙
ジャンル : 政治・経済

【カオスを飲み干せ!挑発的ニッポン革命計画】(199) ニュージーランドの乱射犯が“生中継”で口にしたネットスラング

ニュージーランドのクライストチャーチにあるモスクで、先月15日に発生した銃乱射テロ。50人もの命を奪った容疑者は、白人至上主義者を自称する28歳のオーストラリア国籍の男性で、SNSに犯行予告を投稿し、銃を乱射する様子を生中継しました。今回の犯罪の特徴は、彼が銃を乱射している最中に発する“言葉”に端的に表れていました。生中継動画には、所謂“8chan用語”が鏤められていたのです。『8chan』とは、アメリカを中心に白人至上主義等ヘイトな思想の温床にもなっている画像掲示板です。容疑者は事件前、テロの動機に関する“マニフェスト”を8chanにアップし、生中継動画へのリンクも投稿。この惨劇の様子は8chanから拡散していきました。彼は生粋の“8ちゃんねらー”だったようです。自分たちにも他人にもどこか嘲笑的で、ネタのようにヘイトを書き込む――。そんなインターネット黎明期のカルチャー、日本でも嘗て『2ちゃんねる』(※現在の『5ちゃんねる』)が隆盛を極めた時代に盛り上がったような空気感が、そこには残っています。

あるオピニオン記事では、今回の乱射事件の背景に“ironic online fascism”があると指摘。皮肉的で嘲笑的な閉ざされた掲示板文化の中に、白人至上主義を広める“手引き”が潜んでいる。そこで醸成されたファシズムが悲劇を生んだというわけです。「この程度のネタについてこれないバカ、嘘を嘘と見抜けない初心者はお呼びでない」「こんなジョークに“マジレス”するヤツは寒過ぎる」。ある種の選民意識の中で、どんどん差別的な言説、すれすれの表現が肥大し、反論をも冷笑する。最早、特定の掲示板を超え、SNSも含めたインターネット空間に定着したサブカルチャーのようなものです。ある意味でリテラシーの高い人たちの悪ふざけ文化とも言えるこのカルチャーが、極右的なヘイトを現実に広めていること。そして、“ネタをネタとして見る”ことができない人が世の中にはいるということ。その当たり前のようなことを、今、改めて見つめる必要があるような気がします。

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テーマ : 国際問題
ジャンル : 政治・経済

【日日是薩婆訶】(35) 政治によって捻じ曲げられた基準値で地域が分断されかねない!

先月はとうとう連載を休ませて頂き、編集部には多大なるご迷惑をおかけしてしまった。しかし、思えば当初から、編集長には「何か都合のある時は休載も可」と言われており、「えっ、そんなことあり?」と驚いていた。実際にこうして休ませて頂き、全然影響もないかに見えるのはちょっと寂しいが、その辺の融通無碍な具合は流石である。書けなかった理由の第一は、兎に角、葬儀が続いたこと。これは本当に記録的だと思うが、例年5月だけは穏やかで平安だと思っていたのに、今年は全く違っていた。敢えて件数までは書かないが、5月から6月初めまで誰かの葬儀を抱えていなかった日は、恐らく3日程しかなかったのではないだろうか。夢見が悪いと言っては失礼だが、とうとう夢の中でお経をあげているということまで起こった。女房は何と勤勉な夫かと感心するかと思いきや、「気味が悪い」と宣ったのである。実際、お通夜の後の法話をする為に、一時記憶の為の海馬を随分使うのだろう。既に亡くなっている旦那さんの戒名や命日、本人の生年月日や簡単な履歴ばかりでなく、子供たちの名前や現在の居住地まで大体覚えて臨む。すると、夜寝る段になると、一時記憶として捨て去るものと、暫く残しておく記憶の選別がなされ、その作業の影響で人は夢を見るとも言われる。一時記憶するだけで、海馬には新しい細胞がその都度できるというから凄いものだが、葬儀が続いていた時には海馬も熱を持っていたのではないだろうか? 兎も角、連鎖が途絶えた今となっては夢のように思い返されるのだが、この5月は息も絶え絶えだったのである。

実は、書けなかった理由はもう一つあった。そうして葬儀が続く中、庫裡の工事現場で思わぬことが起きたのである。当初から今回の庫裡には、薪ストーブの導入を考えていた。知人の紹介で那須高原にある会社に行き来し、アメリカ製のストーブも既に購入済みだった。そして、その業者と『加藤工匠』が設計の前田先生とも相談し、最適の場所に煙突の穴を開け、それを更に屋根まで延長して煙突を立て、屋根材と同じ銅板で包んだ。そこまで工事は順調に進んでいたのである。ところが、どうも煙突の穴の位置がおかしい。それを言い出したのは女房だった。調べてみると、確かにこのままだとストーブそのものの位置が壁の中央部に来ない。つまり、このまま煙突穴に合わせてストーブの中央から真っ直ぐ煙突を立てると、座敷から出入りする際にストーブの端が座敷側に突き出た形になってしまうのである。さぁ、困った。困ったと言っても、私はお葬式続きで、既に充分困っていた。その上、更に煙突問題の発生である。女房がストーブのメーカー等に電話した結果、「煙突は曲げないでほしい」というのがメーカーとしての要望だという。実際の施工では、家の構造等のせいもあって、煙突を45度や90度に曲げるケースも相当数あるらしいのだが、どうするか? 考えられる方法は幾つかある。一つは、壁の中央にストーブが来ないことは気にせず、場所違いの穴をそのまま使うこと。もう一つは、煙突をどこかで曲げ、ストーブだけは壁の中央にセットすること。2階の床、つまり1階の天井から突き抜けた穴も、2階の天井に開けられた穴も、何故か十数㎝程ずれてしまったわけだが、この穴を開け直すことは不可能ではない。特に1階の天井部分は、「多少の梁の移動はあるものの、それほど難しくはない」と現場の大工さんは言う。ただ、2階の天井から屋根へ突き抜ける穴は、銅板で囲った煙突の作り直しになる為、これはかなり手間も時間もかかる。つまり、経費が嵩むのである。扨て、どうするか? さっき申し上げた、葬儀を抱えていなかった3日程のうちのある日、女房は「西郷村のストーブ屋の知り合いまで出かけたい」と言う。遠いし、私にも「運転して一緒に来てほしい」というのである。とうとう私は自分に鞭打つような気分で出かけたのだが、そこで我々は薪ストーブの安全性について、徹底的な講義を聴くことができた。煙突を曲げるなら、ストーブと一体的に見える場所ですべきこと。遮熱板の効果や計算法等。つまり、我々がそこで到った結論は、“曲げるなら1階の見える場所で”という極めてシンプルなものだった。煙突を曲げれば、それだけ煤が溜まり易い。煤の掃除を怠れば煙突内火災も起き易く、その場合は煙突の内部が1100℃まで上がることもあると聞いた。しかし、其々事情もあるだろうし、決して曲げるなとは言わないと、600軒の顧客を持つストーブ屋さんは言うのだった。しかし、こういった複雑微妙なスタンスでは、工程会議で結論を出すことはできなかった。ストーブ業者としては経費の問題もあるし、できれば煙突を曲げて済ませたい。加藤工匠としても、ストーブに特に詳しいわけでもないし、改変は少ないほど助かると思ったのではないか――。保留のままに会議は終わり、一応暫定的な結論としては、天井の穴は広げるものの、屋根の上に突き出た部分はそのまま温存し、煙突が中央には来ないが、その部分は遮熱板で補うというものだったのである。

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テーマ : 仏教の教えと世界観
ジャンル : 心と身体

【私のルールブック】(193) 大手企業の社長さん方から学ぶ“商売とギャンブルの違い”

『坂上&指原のつぶれない店』(TBSテレビ系)という番組を任されているのだが、毎回、とても勉強になっている。内容としては“お金ミステリーバラエティー”と謳っているように、お金に纏わる「へぇ~!」な情報が満載なのだが、要は“つぶれない店”になる為には、どのような努力と知恵と勇気が必要なのか? 商売における秘訣がてんこ盛りなのである。兎角、芸能界に身を置いていると、お金に無頓着になりがちだ。先輩たちの「この商売はお金じゃない。お金は後から付いて来るものだ」という教えもあり、どこかで丼勘定が美徳とされてきた節がある。しかし、同番組には大手企業の社長さん方が度々出演して下さり、直にお話を聴いていると、そこまで芸能界と変わらないのだなと思わされる。失敗を繰り返し、借金が積み重なり、首を括る寸前に「これが最後!」と半ばヤケクソ気味に踏み切った商売が偶々当たり、今や全国で数百店舗を出店するまでに至った飲食チェーンの社長さんだったり。近所に家具店がなかったから、家具店をやってみたらバカ当たりした超大手家具メーカーの会長さんだったり。

一方で、破綻寸前のスーパーマーケットを「何とかしてくれ!」と頼まれ、異業種から黒船の如くやって来て、僅か数年で黒字転換させたプロフェッショナルな社長さんだったりと、偶々なパターンもあれば計算ずくな場合もあったりして、非常に興味深いのだ。ただ、共通して言えることは、皆さんしつこいといいますか、決して諦めない気質をお持ちということと、24時間365日、ずぅ~~~っと店のことを考えている方ばかりということ。そして、成功してからも驕ることなく、進化させることを考えていらっしゃる。ということは、一見すると偶々なパターンに映っても、まぐれなんかじゃないってことなのよね。決して偶然ではなく、今があるのは恐らく必然なんだろうなと…。この番組で多くの社長さんたちにお会いするまでは、正直、「商売こそ究極のギャンブルだ」と思っていました。ですが、ギャンブルの要素がゼロとは言いませんが、「商売をギャンブルに見立ててはいけないんだな」と思い直しました。

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テーマ : 俳優・男優
ジャンル : 映画

【タブー全開!政界斬鉄剣】(170) JOC竹田会長を隠れ蓑にして暗躍する本当に悪いヤツらは誰だ?

池田「3月19日に行なわれた日本オリンピック委員会(JOC)の理事会で、竹田恒和会長が6月の任期満了を以て退任する意向を表明しました。五輪の開催地決定に影響力がある人物に働きかける為の資金、約130万ユーロを振り込んだことが贈賄に当たるとして、竹田氏はフランスの司法当局から捜査を受けています。竹田氏は贈賄を否認していますし、JOCの外部調査チームも『違法性はない』と結論付けています。では、何故退任するのか? 大手メディアでは『国際オリンピック委員会(IOC)から竹田氏を退任させるよう圧力があった』という趣旨の報道が目立ちますが、本当なのでしょうか?」

――嘘なの!?
池田「確かに、フランス当局は捜査をしていますが、若し報道のようにIOCが竹田氏の贈賄を追及しているのなら、それは収賄側をも追及することになる。収賄したとされる人物は当然、IOCの要人ですから、IOCは自爆行為になってしまう。だから、IOCが日本側に圧力をかけたというのは嘘だと思います。では、誰が嘘を吐いてまで竹田氏をクビにしたいのか? それは、JOCの監督官庁である文部科学省と天下りOBたちが所属する関連団体等が組んだ、“東京オリンピック利権軍団”とも言える人たちです」

――ええ~っ!?
池田「皆さんに知って頂きたいのは、この贈賄疑惑には不自然な点が数多くあるということです。先ず、フランス当局が指摘するような国際的で大がかりな贈賄を成立させるには、開催都市決定の際に他の選考委員にも影響力を持つキーマンを探り当てることが出発点になります。これには高度で専門的な調査能力が必要です。キーマンが特定できたら、今度は『絶対にばれない形で報酬を払うから、ルールに違反してでも開催地を東京にしてくれ』というリスキーな要望を呑んでもらう高度な交渉術が必要になる。更に、お金の流れを隠す為に、キーマンの息子が関係しているとされるシンガポールの会社とコンサルタント契約を結ぶという国際法律実務能力も必須。そして、その会社の口座に国際送金する経理作業もある。果たして、これらを竹田氏が一人で行なえるでしょうか?」

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テーマ : 政治・経済・社会問題なんでも
ジャンル : 政治・経済

【カオスを飲み干せ!挑発的ニッポン革命計画】(198) 日本人は未だコカインの本当のヤバさを知らない

ミュージシャンで俳優のピエール瀧氏がコカインの使用で逮捕されてから、「関連作品の販売停止や放送自粛は過剰か?」といったものも含め、様々な議論・報道が飛び交っています。中には、著名人に対する“ざまぁみろ”という群衆心理に乗っかり、問題の本質と関係ないところで藁人形にひたすら釘を打ち込むような言説も見受けられますが、抑々、コカインとはどんなものかという理解が深まっているとは思えません。今回フォーカスしたいのは、“コカインを供給する側”の闇の部分。コカインはしばしば“セレブドラッグ”と言われますが、それを嗜好する人々の多くは、知らず知らずのうちに人道的な問題の拡大に加担している――。そんな“現実”を紹介します。日本では然程実感がないかもしれませんが、世界ではコカイン市場が活況を帯びています(※コカイン以外のドラッグも大盛況ですが)。アメリカの『疾病対策センター(CDC)』によると、同国内におけるコカイン中毒死の数は近年、急増しており、2017年には1万4500人以上が過剰摂取により命を落としています。新種のドラッグが一時的に流行するのはよくある話ですが、クラシックなドラッグであるコカインが何故猛威を振るっているのか? それを理解する為の補助線として、先ずはコカインの歴史をざっと繙いてみましょう。

コカインの原料はコカという植物の葉で、紀元前3000年頃には、南米大陸北西部に栄えた古代インカ帝国の人々が、高山特有の薄い空気に順応する為にコカの葉を噛んでいたといいます。長らく日常的に、或いは宗教的儀式の際に主に、中南米で広く使われていたコカですが、16世紀にペルーを侵略したスペイン軍は、先住民を銀山で強制労働させる為のツールとして利用したといわれています(※第2次世界大戦中、旧日本軍が覚醒剤を使用したのと似たような使い方です)。時は流れて1850年代、ドイツの化学者がコカの葉から初めてコカインを抽出することに成功します。1880年代に入ると医療(※主に精神医療)の現場でも活用され、有名なオーストリアの精神分析学者であるジークムント・フロイトも、コカインを“魔法の物質”と称して傾倒。今でいう向精神薬として、「大量に摂取しなければ死ぬことはないから、正しく知って、正しく使いましょう」と、コカインの使用を強く推奨するようになります(※同時期に書かれた小説『シャーロック・ホームズ』シリーズにも、コカインが度々登場します)。アメリカでは、ハリウッドの有名女優等もこの“新しい強壮剤”の宣伝に一役買い、コカインは広く普及。しかし、次第に過剰摂取による中毒死の続出が問題視され、1922年、遂にアメリカでコカインが違法薬物として正式に禁止されるに至りました。以来、アメリカ社会では“黒人が使う違法薬物”と位置付けられていたコカインですが、約半世紀の時を経てリバイバルが起こります。1960年代末からロックミュージックと結び付いて、“カウンターカルチャー”としての薬物(※主にマリファナやLSD等)が広がっていたところに、ベトナム戦争でヘロイン中毒となった兵士が大量に帰還。売人を含めた薬物市場が活性化し、コカインが主に白人富裕層の間でブーム化しました。

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テーマ : 政治・経済・社会問題なんでも
ジャンル : 政治・経済

【異論のススメ】(45) 道徳観と切り離された報酬額…“常識”あっての市場競争

『日産自動車』会長のカルロス・ゴーン氏の突然の逮捕という衝撃的ニュースが流れてから2週間余り。様々な事実が明るみに出されており、ほとんど日産を私物化したといってもよいようなワンマンぶりも報じられている。報道をみる限り、急激な業績回復の陰で、日産はそこまで彼のやりたい放題を許していたのか、という暗澹たる気持ちになる。はたして、ゴーン氏は、相手が日産つまり日本の企業でなく、かりにアメリカやフランスの企業であれば同様のことをしたのだろうか、などと邪推もしてしまう。この逮捕の背景には、事実上ルノーの傘下に置かれてしまうという日産側の危機感もあったであろうし、日仏の国家間の関係もあろう。とはいえ、これはまずは、自身の報酬額の虚偽記載という金融商品取引法違反に関わる法的問題である。だから、あくまで“ゴーンの犯罪”という法的問題として論じるべきだ、という意見もでてくるし、報道の主要な関心もその方向で進展している。

しかし、法的対応はそれでよいとしても、より根本的な問題は、倫理的で道徳的なものだと私には思われる。そして、ゴーン氏自身が、なかばそれを告白している。なぜなら、報道によると、彼は、虚偽記載の理由を、あまりに多額の報酬を公表することが、社員を刺激するのではないかと危惧した、というようなことを述べたそうだからだ。ゴーン氏の日産社長就任によって、日産の多くの工場が閉鎖され、2万人を超す従業員が解雇され、その上で日産は奇跡の業績回復を果たした。その功績によって彼は“コストカッター”の異名をとって日産の大功績者となった。“コストカッター”などといえば聞こえはよいが、へたをすればこれは“ヒューマンカッター(人間切り)”である。2万人を超す従業員の犠牲の上に、5年で100億円の報酬を受け取るということは、法的問題はなくとも倫理的な問題ではないのだろうか。これが常識的な感覚であろう。もしも、虚偽記載の理由が社員の批判を恐れたというものであるなら、彼が恐れたのはこの常識である。仮に、彼がこの常識を恐れずに報酬を正確に記載し、さほど日産を食い物にしなければ、それで問題はないのだろうか。クビになる従業員とクビにする経営者の間にこれほどの格差がつき、短期的成果を達成した無慈悲な“コストカッター”が、すっかり英雄扱いをされ、神格化されてしまうことは倫理的な問題ではないのだろうか。多くの人は、何かおかしいと思うであろう。常識とはそういうものである。ところが、常識が何とささやこうが、この格差は今日の市場競争主義の帰結であり、そこに法的問題は何もない。年に数えるほどしか会社にやってこない最高経営責任者が年間20億円の報酬を得ようが、それが正当な契約に基づく限り、倫理的・道徳的に問うことも難しい。

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テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

【日日是薩婆訶】(34) 「自衛隊を違憲にしたくない」という思いは震災後、大きくなりつつあるけれど…

先月はお彼岸で“腰が据わる”という話を書いたが、4月のこの状況は何と申し上げたらいいのだろう? 兎に角、お葬式が続き、如何ともしようがないのである。お葬式ができる場合、先ず当家か葬儀屋さんから電話が入る。朝7時前の電話は、もう必ずそういう電話だと思ってどきっとする。当家か葬儀屋か、どちらが寄越すかは然程問題ではないが、兎に角、その電話で葬儀の日程を決めるのだが、これが結構難しい。最近は通夜も含めた儀式そのものが葬祭場で行なわれることが多い為、寺の都合も然ることながら、日程は葬儀屋さんの都合にも左右される。時には火葬場が混んでいて遅れることもあるが、東日本大震災直後のようなことはもうない。あの時は、火葬待ちで葬儀が10日後とか2週間後ということもザラにあった。数年前にも冬に10日待ちということはあったが、今は寧ろ葬祭場の都合とすり合わせ、大抵は数日の内に葬儀になる。日程が決まるのとほぼ同時に、お知らせの日時を決める。これは、故人のことを詳しく聴く為に親族にお寺に来てもらうのだが、話を聴きながらその内容によって戒名を考えるのである。4月8日の花祭りまでは平穏だったのだが、その後は毎日のようにご逝去を告げる電話が続いた。知らせを受けたら暫くは戒名を考え、心が決まったら直ぐに位牌と法号札を書き、五尺塔婆を1本書く。4日続けて葬儀になり、偶々その場所が三春町だけでなく、福島市や小野町だったりした。すると、午前中の法事を済ませて葬儀に出向き、戻って別な方の枕経に行き、それから風呂に入ってもう一方のお通夜ということになる。その合間に新たな知らせを受けるようなことになるから、頭の中で故人のイメージが混じらないようにするのが大変である。しかも、こんな時にはまたいつ出来るかわからないから、兎に角、知らせを聴いたら塔婆書きまで一気呵成に仕上げなくてはならない。

4月末には90代の女性ばかり、3人が続けて亡くなった。車椅子に10年も乗っていたのは誰だったか、花が好きで常に庭を花一杯にしていたのは誰だったのか、イメージが混じらないようにしなくてはならない。お知らせでは、何人の兄弟姉妹で何番目だったのか、子供は何人いてどんな名前をつけたのか、必ず訊くのだが、これも重なってくると記憶が入り混じってくる。兎に角、海馬をフル活用しながら、次々に別な人の一生に思いを馳せていくのだが、他のことが一切考えられなくなるのは当然である。全ての記憶がするすると演繹的に甦るような、そんな戒名が付けられるかどうかが最も重要である。それが一番の問題なのだが、中には全てを取り結ぶような名前だと自分で思えない場合もある。それは後々尾を曳くので、納得がいくまで何時間でも考えるが、こんな風にお葬式が続くと、そんな心の余裕がなくなることもあり、それが怖ろしい。ともあれ、3度の食事とお通夜前の風呂、剃髪、そして法事や葬儀ばかりで毎日が埋め尽くされる。火葬場は僧堂の後輩であるSさんに頼むものの、漸くその間に引導香語を書くような具合だ。それにしても、4月にこんな状態だったことは、これまで経験がなかったように思える。滝桜も観測史上最も開花が早く(※4月2日)、満開になるまでも早かったが、まさか何かの異変の前触れではないかと気にかかる。4月にはその他に、2月26日に遷化された先輩和尚の津送が27日にあった。小野町の普賢寺さんというお寺の牧山全一師だが、我々夫婦の仲人の一人であると同時に、青年僧の頃から色んなことを教わった。教区の様々な大会では、副司(※会計)等同じ部署で直接指導を受けることも多く、厳しい指導が気持ちよく感じられる、徳のある先輩の一人だった。茶封筒を兎に角、沢山用意し、面倒でも項目毎にお金を分けておくことを教わったのも普賢寺さんからだった。同じ部内ではあるが、奠湯導師を仰せつかっていた為、余計に色々憶い出したのかもしれない。世壽70はあまりに若いが、3度の脳梗塞のダメージが命を縮めてしまった気がする。あくまで倒れる前の、玲瓏なイメージで香語は書いた。ご参考までに、恥ずかしい拙作を示すが、一緒にその人柄を偲んで頂ければ嬉しい。「潜行密用、俊にして敏なり(潜行密用俊而敏)」「髣髴たり白虎の真面目(髣髴白虎真面目)」「身を虚空に翻し何れの所にか跳ぶ(翻身虚空何所跳)」「湯を献ずれども応えず笑いて黙す(献湯不応笑而黙)」――。寡黙だが、話す言葉は一々重い、長身の格好いい和尚さんだった。まさか周囲もこんなに突然遷化されるとは思っていなかった為、在家出身の若い副住職には未だ住職になれる充分な法階がない。幸い、檀家さんは纏まってその副住職を支持している為、部内でも本山に特別の配慮を願って申請書を出そうということになった。温情溢れる本山の処断を待つばかりである。

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テーマ : 仏教の教えと世界観
ジャンル : 心と身体

【私のルールブック】(192) 新幹線の車内で私が激怒した酩酊客と車内販売員のやり取り

私は今、とある新幹線に乗って東京に戻っているところなのだが、とんでもない乗客に出食わしてしまい、思わずペンを走らせている。取り敢えず、特定できないように“とある新幹線”としておくが、本音を言えば思いっ切り名指ししてやりたいくらいの気持ちだ。だって、本当にとんでもない酔っ払いのオヤジがいるんですもん。それも、よりによって私の斜め前に。乗って来た時から結構な千鳥足でした。兎に角、声がでかい。で、席に座るなり車内販売の女の子を呼び止め、日本酒と何故か黒烏龍茶を購入。すると、まるで水を飲み干すかのようにあっという間に日本酒を空けてしまい、折り返して来た車内販売の女の子から日本酒を、今度は纏めて2本購入。で、黒烏龍茶は口もつけていないのに、こちらも1本買い足す。すると男は、何故日本酒と黒烏龍茶をセットで買っているか説明をし出す。ただ、呂律が全く回っていないので、何を言っているかわからない。

それでも車内販売の女の子は愛想笑いを交え、「そうなんですか~」と調子を合わせている。まぁ、普通だったら偉いってなるのかもしれません。ですが、相手は酔っ払い。兎に角、声がでかい。誰が見ても酩酊状態なんです。ということは、私を含めた他の乗客に迷惑が掛かっているということなんです。実際、寝ていた方も起きてしまいました。百歩譲って、お酒を売るのは仕方ないとしましょう。でも、お酒を渡す時に「他のお客様もいらっしゃいますから、声のボリュームを少しだけ落して頂けますか?」ぐらいは言えるでしょ? なのに女の子は、まるでキャバクラ嬢が如く、酔っ払いの話し相手を延々と続ける有り様。そして遂に、私の堪忍袋の緒が切れるやり取りが始まります。流石に車内の空気を察したのか、酔っ払いが言いました。「もう、お酒はここまでにしますんで」。すると、車内販売の女の子が信じられない一言を放ったんです。「え~そうなんですか~」と…。正直、耳を疑いました。文字では伝わり辛いかもしれませんが、要するに猫撫で声でそう言ったんです。

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【タブー全開!政界斬鉄剣】(169) 外務省は米朝首脳会談を利用して“ステルス世論操作”で権益拡大を狙う

池田「先週は、外務省が日本の国益よりも、省益や役人個々の保身を優先させる組織だというお話をしました。今週は、先日行なわれた2回目の米朝首脳会談が不調に終わったことを利用し、外務省が自らの権益を拡大しようと画策しているという実態を明かしましょう」

――米朝会談の不調を利用って?
池田「今回の米朝会談は、両国による事務レベルの事前協議が纏まらない状態のままトップ会談に突入し、結果的に交渉が不調に終わりました。それに対し、“ドナルド・トランプ大統領の行き当たりばったりで幼稚な外交手法”といったニュアンスを伝える大手メディアが目立ちましたが、これは外務省によるステルス的な世論操作の結果です」

――どういうこと!?
池田「テレビ番組等で、トランプ外交に対して『準備不足』『場当たり的』『もっと事務レベルでの事前協議を重ねるべき』といった趣旨のコメントを発する人たちの殆どは、外務省のOBか外務省に近い御用学者です。大手新聞やテレビニュースも、外務省記者クラブ経由の取材のみを情報源にした記者が作っている。つまり、『トランプ大統領が事務方(=役人)の事前協議が纏まらない状態で首脳会談に踏み切ったことは間違いだ』との印象を国民に浸透させることが、外務省の利益になるということです。ここで言う国民とは、政治家も含まれます」

――政治家も?
池田「外務省の狙いは、『選挙で選ばれた国民の代表である首相や外務大臣といった“素人”が外交を司るのではなく、“プロ”の外務省が主導するべき』との印象を、日本国民に植え付けることです。外務省からすれば、トランプ大統領や金正恩委員長、中国の習近平国家主席やロシアのウラジーミル・プーチン大統領等、国のトップの決断で外交が大きく動く最近の流れが嫌で仕方がない。彼らは、『外交は自分たちが敷いたレールの上を政治家が走ればいい』という思い上がった意識なのです」

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テーマ : 北朝鮮問題
ジャンル : 政治・経済

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