【丸分かり・激震中国】(06) 住宅着工は低迷したまま…二極化進み景気の足枷に

金融緩和等で住宅販売は持ち直しつつあるが、在庫は依然として高水準。都市と地方の大きな格差も問題を孕む。 (ニッセイ基礎研究所上席研究員 三尾幸吉郎)

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不動産の建設・販売の動きは、中国の景気循環を作る要因の1つとなっている。中でも、住宅は不動産販売額の8割を占めており、経済全体への影響も大きい。住宅市場が回復すれば、不動産業だけではなく、建物を造る建築業、そこで使用される建設機械や資材を生産する製造業、住宅に収まる家具や家電等に対する需要も増え、小売業も活性化して、その影響は経済全体に及ぶ為だ。住宅市場の最近の動きを見ると、販売は足元で持ち直している。その要因は、住宅購入制限の緩和と金融緩和である。昨年は、住宅を購入する際の戸数や戸籍等の制限の緩和が各地で相次ぎ、住宅ローンを借りる際の頭金比率の条件も緩和されていった。また、2014年11月以降、『中国人民銀行』(中央銀行)は政策金利を6回に亘って引き下げ、それに伴い住宅ローン金利も低下することが多く、新たな住宅が購入し易くなったのである。その結果、昨年1~11月期の住宅販売(面積)は前年比7.9%増となり、2014年通期の同9.1%減からプラスに転じた。こうして、住宅販売が持ち直すと共に住宅価格も底打ちした。北京市の新築分譲住宅価格は前年同月比で10.4%上昇、上海市も同18.2%上昇となっている。『ニッセイ基礎研究所』で70都市の単純平均を計算したところ、全体でも昨年4月を底に上昇してきている。ところが、住宅着工は低迷したままである。昨年1~11月期の新規住宅着工(面積)は、前年同期比15.3%減となり、2014年通期の同14.4%減に続いて2年連続で2桁減となった。在庫が依然高水準な為だ。住宅販売が更に加速して在庫が減れば、新規住宅着工も増加に転じると見られるが、それほどの勢いは無い。このままだと住宅建設が伸び悩んで、景気の足枷になりかねない。この為、昨年12月に開催された中央経済工作会議では、①出稼ぎ農民(農民工)を就業地で転籍させる“市民化”に依って住宅販売を促進すること、②不動産業者に対する住宅販売価格の引き下げを要請すること――等を盛り込み、住宅在庫の削減に取り組む方針が示された。しかし、農民工が本当に住宅を買うのかについては疑問符が付く。もう1つの問題は、中国の住宅市場が二極化していることだ。北京・上海・深圳等といった沿海部の巨大都市では、住宅価格が最高値を更新するほど上昇している一方で、東北部等では底打ちの兆しが見られない(左図)。昨年1~11月期の住宅販売額を見ても、上海では前年比59.3%増、北京では同27.9%増、深圳のある広東省でも同44.5%増と大きく増えたものの、東北部の遼寧省では同24.0%減、黒竜江省では同14.2%減と減少が止まらない。

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また、リーマンショック後の大型景気対策に依り、各地で宅地造成が進み、産業誘致や交通利便性等、そこに住む人の事情を十分に踏まえない乱開発が相次いだ。こうしたこともあって、各地でゴーストタウン(鬼城)と呼ばれる人の住まないマンション群が発生。最近は、地方政府が債務上限を絞られたこともあって、完成せずに建築がストップしているプロジェクトも多い。一方、2014年3月に中国共産党と中央政府が連名で打ち出した『国家新型都市化計画』(2014~2020年)が進めば、地方都市でも住宅需要が増える可能性がある。北京や上海等の巨大都市と周辺の中小型都市を鉄道等の交通網で結ぶことに依り、周辺都市が巨大都市のサテライトとなって新たな産業が生まれる他、その中間に位置する駅周辺でもベッドタウンとしてのニーズが高まると考えられるからだ。例えば北京周辺では、北京と天津を中核として、それを取り囲むような位置にある河北省を1つの経済圏として開発する“京津冀一体化構想”が進められている。北京に集中する機能のうち、首都機能以外を分散ししたり、北京を中心とした“1時間通勤圏”を構築したりすることを目指し、鉄道や道路等の交通網の整備に取り組んでいる。これが進めば、北京周辺の中小型都市でも住宅ニーズが増えると見られる。だが、地方政府の債務上限が絞られる中で、こうした都市化計画を推進するのは至難の業。ならば民間の資金を活用しようとPPP(官民連携)を推奨したものの、今のところ大きな潮流とはなっていない。従って、整備のスピードは鈍く、住宅ニーズが増えると期待された河北省の住宅価格も低迷したままだ。また、腐敗汚職の取り締まりを強化する中で、プロジェクトの推進役を果たすべき地方政府の幹部が、誤解を恐れて様子見姿勢となり、推進が遅れているという側面もある。李克強首相が、汚職だけでなく、こうした職務怠慢も取り締まっていく姿勢を強調し、政策の実施責任を明確にして、自主的な取り組みを評価する方針を示したのも、こうした事情が背景にある。従って、地方政府が債券発行を増やすか、PPPが活発化して民間資金の導入が進むかすれば、新型都市化計画も進み、住宅市場は勢いを取り戻すと考えられる。だが、そうした動きが出てこなければ、住宅市場は低迷を続け、景気の足枷となる恐れがあるだろう。

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テーマ : 中国経済
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【ソニー・熱狂なき復活】(06) 低下するシェア…稼ぎ頭の映画に漂う不安

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エレクトロニクスの凋落に注目が集まり、相対的によく見られがちなエンタテインメント事業。だが、決して安泰ではない。ここでは、『ソニー』が成長分野に掲げている映画の動向を見てみよう。アメリカの調査会社『レントラック』の推定に依ると、世界の市場規模は2015年に380億ドルで、ここ数年は右肩上がりだ(右図)。内訳は、最大市場のアメリカが110億ドル、中国が68億ドルと続く。アメリカの劇場興行収入における『ソニーピクチャーズエンタテインメント』のシェアは、2012年以降低下。昨年はハリウッドの大手映画会社6社の中で5番目と、元気が無い。世界シェアは不明だが、アメリカでのシェアの低さが、世界でもヒット作があまり無いことを如実に表している。

苦戦の原因は、売り上げの柱となる人気シリーズの少なさだ。各映画会社は年間に10~20本以上を劇場公開する。基本的なラインナップ戦略は、売り上げの柱となる人気シリーズを毎年公開しつつ、シリーズ化を視野に入れた大作(アクションが中心)を巨額の制作費をかけて作り、比較的予算の低い中規模・小規模の作品(感動ドラマ・ラブストーリー・サスペンス等)で1年間を埋めていく。劇場興行収入が大きければ、その後のブルーレイ・DVD販売・テレビ放映権の売り上げも比例して大きくなる傾向にあり、各社は劇場での大ヒットが見込める作品の制作に力を入れる。ソニーの作品で2010年以降、アメリカで興行収入2億ドルを超えたのは、『007』と『アメイジング・スパイダーマン』の2シリーズのみ。それに続く新しいシリーズ作は出ていない。片や昨年、ラインナップ戦略が最も成功したのが『ユニバーサル』だ。昨年のシェアは21.3%でトップ。カーアクション映画『ワイルド・スピード SKY MISSION』(全米年間興行収入ランキング5位)とCGアニメ『ミニオンズ』(同6位)という人気シリーズ2つが期待通りに大ヒットし、シリーズ化を視野に入れて14年ぶりに復活させた恐竜映画『ジュラシック・ワールド』(同2位)も大ヒット。3本柱で躍進した。現状では、007とスパイダーマン頼みになっているソニー。ところが、この2作品にも不安が漂っている。007シリーズは『イオンプロダクションズ』が制作し、ソニーが『カジノ・ロワイヤル』(2006年)から配給してきたが、昨年公開された『スペクター』で契約が満了した。現在はソニーをはじめ、『20世紀フォックス』や『ワーナーブラザース』等が今後の配給権を巡り、争奪戦を繰り広げているという。一方、スパイダーマンシリーズは元々、2002~2007年に3作が制作されて大ヒット。『アメイジング・スパイダーマン』は、監督と出演者を代えて新たにシリーズ化したものだ。2012年公開の1作目は興行収入2.6億ドルと、2007年の『スパイダーマン3』の3.3億ドルを下回った。2014年の『アメイジング・スパイダーマン2』は2億ドルと更に落ち込んだ。

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職員を洗脳して上層部は大儲け! 究極のブラックイベント『介護甲子園』の実態

洗脳された職員たちが一堂に会する行事『介護甲子園』。新興宗教宛らの危ないイベントが毎年開催される理由とは? 超絶ブラックな介護業界の裏側と、それを牛耳る上層部の思惑を完全暴露する! (取材・文/ノンフィクションライター 中村淳彦)

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2015年11月22日、『第5回介護甲子園』に行ってきた。入場料は5000円と高額である。2週間前にパシフィコ横浜で開催された『居酒屋甲子園』にも足を運んだが、若い居酒屋関係者たちで活気があった。一方、介護甲子園の会場となった日比谷公会堂の周辺は、人は疎らで寂しげだった。介護業界がブラックであるという認識は一般的なものとなり、今や圧倒的な不人気職である。誰も好き好んで“低賃金・重労働・ブラック塗れ”な職場に就きたいとは思わないだろう。ところが、「介護業界で働く人が最高に輝ける場所を提供する」という目的で2011年に開催された介護甲子園の参加事業所は、年々増えているのだという。2014年1月14日に放送された『クローズアップ現代』(NHK総合テレビ)の『あふれる“ポエム”!? ~不透明な社会を覆うやさしいコトバ~』に依って、姉妹イベントである居酒屋甲子園が“ブラック企業の温床”“やりがい搾取”“若者搾取”と大きな批判を浴びた。だが、そんなバッシングもどこ吹く風。介護甲子園の公式サイトには、「介護に就く人がこの仕事の尊さや誇りを再確認して、自分の夢や目標を持って仕事できたらいいのではないか。【中略】夢を語るステージを“介護甲子園”で提供したい! その夢を、応援する仲間たちと語りあいたい!」とお綺麗な言葉が並んでいる。2015年4月、介護事業は平均2.27%、小規模デイに至っては最大9.8%という厳し過ぎる介護報酬減が実行された。そこで業界上層部は、「賃金ではなく“夢”や“やりがい”をアピールして、賃金を下げながらもっと働かせよう」という思惑の下、介護甲子園を開催させたのだ。

当日は介護甲子園の決勝大会である。地方予選を勝ち抜いて決勝に残った5施設が、日比谷公会堂の壇上で観客を前に夢・感謝・やりがい・独自の取り組み等を叫ぶ。同業の来場者たちは壇上で叫ぶ介護職たちの夢を応援して、感動をシェアして自己啓発する。そして、日々の介護業務のモチベーションを上昇させる。介護甲子園に依って自己啓発され、一生懸命働く介護職が増え、日本中で介護を人気職にして人材を獲得していく――。それが業界上層部が描くシナリオである。しかし、社会人として壇上で業務に関する夢を叫ぶなんて恥ずかしいし、単なるバカだ。常識的に、これ以上格好悪いことはない。イメージアップで人材確保したいならば、低賃金や重労働やブラック労働を止めればいいのだが、どんどんおかしな方向に傾いている。日比谷公会堂に集まる関係者たちは、本当に壇上で夢を叫ぶことが人材確保に繋がると信じ込んでいた。最早カルトである。そして、入場前から気持ち悪い風景があった。日比谷公会堂入り口に、高級スーツを着熟す2人の男性が作り笑いを浮かべて、観客を1人ひとり迎えている。介護甲子園を主催する『日本介護協会』の左敬真理事長と斉藤正行副理事長である。2人は兎に角、華やかな笑顔を張り付け、「いらっしゃいませ」と挨拶し、同じような富裕層みたいな人物がやって来ると念入りにハグをしたりしている。まるで成金政治家のパーティーだ。筆者はすり抜けるように会場入りして、2階に上がった。開始時間ギリギリに入場したにも拘らず、2階は閑散として、来客は殆どいなかった。観客は精々1000人程度だろうか。介護職に就く人たちはブラックな経営者たちに搾取され、基本的に低賃金&長時間労働に甘んじている。介護は非正規雇用が蔓延するブラックな産業であり、貧困ギリギリのような職員も多く、到底5000円の入場料など払えない。更に、2階から見ても少ない観客の中で目立つのは、華やかで富裕な左理事長と斉藤副理事長ばかり。主旨の“介護職たちに輝ける場所を提供”どころか、自分たちばかりが輝いているのだった。彼ら介護業界の上層部が甲子園を派手に開催する目的は、既にNHKが報道に依ってやりがい搾取の問題を提起しているように、出場者・来場者・全国の介護職への洗脳とマインドコントロールである。多くの介護経営者たちは“ブラックモンスター”渡邉美樹氏の成功の影響を受けて、理念経営を事業所に取り入れている。日々、介護事業所で行う理念の叩き込みをイベント化し、1人でも多くの介護職を洗脳しようというマネジメントなのだ。更に、介護職たちへの洗脳だけでは飽き足らず、「自分が目立ちたい」という上層部たちの本音は、会場にいるだけで見え隠れする。現在、超不人気職である介護に従事するような介護職たちの多くは、純粋で単純で性善説が強く、世の中を斜めに眺める力が無い。しかも、多くはブラック労働をさせられているので、自分で考える時間すら無い。そのような劣悪な環境で働く施設の人たちは、業界上層部たちが使う“夢”という言葉を信じ込む傾向にあり、年々洗脳は過激化している。

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【タブー全開!政界斬鉄剣】(28) “健全な予算”は39兆円なのに社会保障費が30兆円って!(怒)

池田「間もなく、平成28年度の国家予算が成立します。しかし、その中身を問題視する声がどこからも聞こえてこない。私は、それこそが大問題だと思っています」

――確かに、国会では1月から予算審議が行われているのに、その中身への批判や検証の報道は殆ど見られない。
池田「どうでもいい国会議員たちの不倫や失言ばかりが報じられている。新聞は、来年の消費税率引き上げ時に軽減税率の優遇を受けて、自分たちだけが得をしたいから、安倍政権に迎合しているのです」

――予算案のどこが問題なの?
池田「最も問題なのは、年金や医療費等を合わせて30兆円以上という途方もない額の社会保障費について、『削減せよ』という声が一向に上がらないこと。今年度の総予算規模は約96兆円ですが、純粋な税収は約57兆円なんです。更に、政府試算の売却益が約5兆円。残りは国債発行という名の借金です。つまり、借金をせずに健全な国家経営をしようとすれば、正常な予算規模は約62兆円。しかし、国債の利払いと返済で約23兆円が瞬時に消える。純粋に使える額は約39兆円なのです。その内の30兆円以上を社会保障費に使うなど、尋常じゃありませんよ! 何故、現役世代や若者がブチギレないのでしょうか?」

――でも、「社会保障費って仕方のない使い道なんじゃないか」と思っている人も多いのでは?
池田「それはもう、霞が関と永田町に依るマインドコントロールにかかっていると思わざるを得ません。確かに元々、社会的弱者である高齢者を救う為に現役世代が支えようとして作られた制度ですが、現在の日本の高齢者は、経済的に世界で一番強い存在なのです。日本人の個人金融資産総額は実に約1700兆円で、これは何とイギリス、ドイツ、フランスの総額と粗同じなのです。しかし、この内の約80%を、人口比の約25%でしかない65歳以上の高齢者が有しているのです。アメリカでは、富の約70%を1%の超富裕層が独占していますが、逆に言えば、99%のアメリカ人よりも日本の高齢者のほうが豊かなんです」

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【カオスを飲み干せ!挑発的ニッポン革命計画】(56) トランプ旋風の源流! 不機嫌な白人を囲い込むえげつない“南部戦略”の先人たち

アメリカ大統領選では、“南部戦略”という言葉がよく使われます。南部諸州の保守的な白人層――黒人等との融合を好まない“不機嫌な白人”たちを惹きつける為に、約半世紀に亘り共和党が用いてきた戦略です。今回の大統領選で、共和党の指名を争うドナルド・トランプやテッド・クルーズが反移民的な発言を繰り返しているのも、この流れの中にあります。ところが、「実は、その“雛形”は共和党ではなく、民主党が作ったものだ」…と言うと驚く人も多いでしょう。現在では、“共和党=ティーパーティーに代表される保守層”“民主党=史上初の黒人大統領を生んだリベラル層”というイメージがすっかり定着していますから。実は、共和党と民主党のこうした関係は、約50年前までは真逆でした。歴史を順に追ってみましよう。奴隷解放を訴え、1861年に就任した共和党のエイブラハム・リンカーン大統領は、南北戦争後の1865年に全米で奴隷制度廃止を実現しました。しかし、その反動で南部では黒人に対するリンチが横行し、白人至上主義団体『クー・クラックス・クラン(KKK)』もこの頃に誕生します。すると、元々奴隷廃止に反対していた民主党はKKKに接近し、差別的・保守的な白人の支持を獲得。民主王国となった南部諸州では、『ジム・クロウ法』という人種隔離政策が次々と立法化される等、黒人の人権に重きを置く共和党の政策に長年、抵抗し続けました。大きな転機は、第2次世界大戦後の1948年。民主党のハリー・トルーマン政権が黒人に選挙権を付与する“公民権政策”を打ち出すと、南部の白人党員らが反発し、民主党が分裂したのです。割って出た側の『州権民主党』は、「公民権運動の黒幕はソビエト連邦の共産主義だ」という陰謀論を煽動していきます。以来、公民権法は1960年代に成立するまで、一部の人々が冷静さを忘れて叫ぶ政治の“ホットボタン”であり続けました(近年の日本で言えば“原発”や“辺野古”みたいなものでしょうか)。南部白人の心に澱のように溜まった、公民権法を推進しようとする連邦政府への憤り、黒人への恐怖感――。それらが暴走し、南部諸州の知事選等では、人種差別を煽る候補が圧倒的な強さを発揮したのです。

そんな中、南部アラバマ州に1人の州知事が誕生します。“怒れる白人”ジョージ・ウォレス。彼は1962年の州知事選で『segregation(人種隔離政策)』を強く打ち出し、KKKの支持を取りつけて圧勝。就任演説で叫びました。「I say segregation now, segregation tomorrow, segregation forever.(今、人種隔離を! 明日も人種隔離を! 永遠に人種隔離を!)」。実は、ウォレスはその僅か4年前、1958年の州知事選初出馬の際には、『全米黒人地位向上協会(NACCP)』の支持を受け、リベラルな主張で選挙を戦いました。しかしこの時、人種差別を主張する候補に完敗し、彼は悟るのです。「南部で勝つには差別心を煽るしかない」――。彼は知事就任後も、公民権政策に舵を切る連邦政府に強く反対し続けます。例えば1963年、アラバマ大学に黒人学生の入学を認めるよう迫ったジョン・F・ケネディ政権を公然と批判し、自ら大学の門前に立ちはだかるパフォーマンスを敢行。1965年には、黒人たちの平和的なデモに対し、地元警察と州兵を重武装させて圧力をかけました(銃撃に依る死者も出たこの事件は『血の日曜日事件』と呼ばれています)。こうした“熱気”は次第に北部の白人にも波及し、“公民権運動と戦う勇敢な男”として全米的な人気を得たウォレスは、1968年の大統領選に州権民主党の流れを汲む『アメリカ独立党』から出馬。人種隔離政策の継続と連邦政府の介入排除を訴え、ヒトラーを彷彿とさせる彼の絶叫演説に、南部白人は「He speaks my language.(彼は“私の言葉”で喋っている)」と感動したといいます(今のトランプ支持者と同じです)。ウォレスは結局、共和党のリチャード・ニクソンに敗れたものの、地元アラバマ州を始め、アーカンソー州・ジョージア州・ミシシッピ州・ルイジアナ州でトップを取る党、南部で圧倒的な強さを見せつけました(今、行われている共和党の指名争いでも、この5州全てでトランプは勝利しています)。このウォレスの大躍進を見た共和党は、「次はやられるかもしれない」と強い危機感を抱いた。そこで、“不機嫌な白人”を取り込む為の南部戦略を本格的に構築するようになったという訳です。

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【中外時評】 繰り返す熱狂と悲観――長期の視点で資源投資を

原油相場は一時、1バレル30ドルを下回り、2008年に記録した史上最高値の5分の1に下げた。中国に依る“爆食”が顕著になった2003年の水準だ。市場は落ち着きを取り戻しつつあるが、本格的な相場上昇は未だ描き難い。相場急落が油田等の開発投資に急ブレーキをかけたのは間違いない。アメリカの石油サービス大手『ベーカーフューズ』が纏めるアメリカの油田掘削リグ稼働数は、2014年のピークに比べ4分の1に減った。それでも、アメリカの原油生産量の減少は僅かだ。直近の生産量は日量約900万バレル(エネルギー省統計)と、シェールオイルの生産が拡大する前の2008年を400万バレルも上回る。シェール勢の粘り腰で、サウジアラビア等の中東産油国は想定外の持久戦に持ち込まれた。

市場は、サウジアラビアやロシア等といった有力産油国の協調減産に相場反転への期待を寄せる。だが、来月の会合が目指すのは、これ以上増産しない生産量の凍結。サウジアラビアのヌアイミ石油鉱物資源大臣は先月の講演で、「非効率で非経済的な生産者が退場すべきだ」と減産の可能性を切り捨てた。既視感のある風景だ。サウジアラビアは1985年の『石油輸出国機構(OPEC)』石油大臣会合で需給の調整役を放棄し、価格維持からシェア奪回に方針を大転換した。1970年代の相場高騰でノルウェー等の新勢力が台頭し、減産はOPECのシェア縮小を招くからだ。1986年に一時10ドルを下回った原油相場は、1990年にイラクがクウェートに侵攻した際の一時的な急騰を除き、1990年代末まで低迷を続けた。相場が急落した場面での生産削減は、財政赤字が膨らむ産油国にとって危険な賭けだ。仮に減産が奏功し、原油相場を押し上げることに成功しても、現状ではシェールオイルを勢い付かせる。結局は世界経済が力強く成長し、石油需要が拡大するのを待つしかない。2014年後半の相場急落から一貫して減産を否定するヌアイミ氏の発言の背景には、過去の教訓がある。

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【日曜に想う】 一宿一飯の日中交流

「日本と中国の政治家には是非、相手の国からやって来る高校生たちのホームステイを引き受けてほしい」――。中国政治の専門家である東京大学教授の高原明生さんは最近、機会ある毎にそう力説している。「物凄く大きな認識ギャップが国民にも政治家にもある。其々、相手国が全て悪いと思っています」。これをどうにかしたい。ギャップを埋めるには、直接の出会いがいい。中でも、ホームステイは決定打ではないかと考えている。実は、若者の交流はかなりの規模で続いている。例えば、第1次安倍政権の時に始めた若者の交流プログラム等で、高校生や大学生ら若者が毎年数百人から数千人、日本に来ている。1週間程度の日程は、観光地を訪れたり学校を見学したり盛り沢山だが、ホームステイはそのハイライト。ホスト家庭にも若者たちにも強い印象を残す。交流の大きな担い手である日中友好会館の報告書に掲載された高校生の感想文からも窺える。「私は家族の一員になったような気がした。別れる時、寒い中ずっと外に立って見送ってくれた」「おじいさんとおばあさんが大変心優しく、私たちのために鍋料理を用意してくれた」。1~2泊だけのふれあいが、最後は涙の別れになることも屡々。アンケート(2014年度)でも、日本の印象が「非常に良くなった」と「ある程度良くなった」という回答を合わせると99%。片言の中国語や日本語、英語での会話にも拘らず、だ。「一宿一飯の恩義とはよく言ったものです」と高原さん。

話を聞きながら思い出したことがある。ロンドンと東京で取材した『生きている図書館』というちょっと変わったイベントだ。この図書館に用意されるのは、普通の本ではなくて生身の人間。外国人・性転換者・元マフィア等、多くの人にとって日頃近付き難かったり、話す機会があまり無かったりする人たちを招いて“本”になってもらう。入館者は、この“本”を30分ほど借り出し、何でも知りたいことを率直に尋ね、対話する。デンマークで始まった試みで、その後、ヨーロッパ各地や日本にも広がっていった。「私たちは偏見やステレオタイプに染まりがち。必要なのは、日常での直接の交流です。それが欠けたままで、民族や文化等についての偏見をどうやって無くせるでしょう」と、発案者でデンマーク人のロニ・アバゲールさんは8年前のインタビューで話していた。未だ日本に実施例の無かった頃で、こんな提案もしてくれた。「日本でも、例えば中国からの移民に“本”になってもらえばいいのでは。誰かを話題にするより、本人と話したほうが理解は深まります」。日中交流での感想文をもう1つ。「日本人だから、中国人だからと考えることも時には必要ですが、相手と良い関係を築きたいと思うのならば、そのような色眼鏡を外して付き合うことが重要」。そうして見ると、「彼らも私たちと殆ど何も変わらないことに気付きました」。こちらは、迎えた日本の高校生の言葉だ。直接の出会いで大事なのは、お互いの違いより共通点に気付く体験のほうかもしれない。

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『Apple』よりFBIを支持するアメリカ社会の病理――スノーデン事件と9.11テロの影

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銃乱射事件の容疑者が所有していたiPhoneの暗号解除を『アメリカ連邦捜査局(FBI)』が要求し、『Apple』が拒否している問題は、遂に法廷に持ち込まれた。死亡した容疑者夫婦は熱心なイスラム教徒だった。『Google』等の大手IT企業30社はAppleを支持するが、世論調査は逆にFBI支持が多数を占める。価値観が分裂するアメリカ社会を象徴する出来事だ。銃犯罪が多いアメリカでも、昨年12月にカリフォルニア州の福祉施設で起きた乱射事件ほど衝撃を与えたものは少ない。イスラム教に傾倒した容疑者が14人を殺害。FBIは背後関係を捜査する為、iPhoneに残されたデータの暗号解除をAppleに要請した。だが、Appleは拒否。ティム・クックCEO(右写真)は先月、顧客に向けたメッセージで理由をこう説明した。「我々は、暗号技術に依って顧客の個人情報を守っている。しかし、政府はiPhoneに“バックドア”(暗号を解除してデータを抜き取る裏口)のOSを作るよう求めている。これはとても危険なことだ。そんなOSを作れば、世界中の端末から情報を抜き取るマスターキーになってしまう。我々は民主主義への敬意と祖国愛を持って、政府に異議を唱える」。通常、スマホは暗号化されたパスワードでデータを守っている。仮に、FBIが可能性のあるパスワードを大量に入力する“総当たり攻撃”をかければ、いつか解除することができる。しかし、容疑者のiPhoneは、①パスワードを間違えると次の入力までの時間を長くする入力遅延機能②10回間違えると内部のデータを自動消去する機能――という2つの防御機能を備え、総当たり攻撃を不可能にしている。そこでFBIは、この防御機能を解除する為のバックドア用OSを別途作るよう要求しているのだ。FBIは「このOSはAppleが保有し、解除が必要なiPhoneが現れる度に裁判所からAppleに解除要請する形にすれば、プライバシー保護に影響は出ない筈だ」と主張し、Appleを「テロ捜査に非協力的な会社である」と攻撃している。一方のAppleは、バックドア用OSを作れば、FBIはこの先、何度も合法的に暗号解除の要請を繰り返し、テロ対策だけでなく、“国益”の名の下にメディアや市民の思想調査、果ては政敵のスキャンダル探し等に際限なく広がることを懸念する。

2013年に起きたスノーデン事件が、今回の伏線としてある。『アメリカ国家安全保障局(NSA)』で働いていたエドワード・スノーデン氏に依り、NSAが『PRISM』と呼ぶ極秘監視システムを使って、個人の電子メール・画像・利用記録等を極秘に収集していた事実が暴露された。インターネット情報の収集には、IT企業9社が協力していた。『Apple』『Google』『Facebook』『Microsoft』『Yahoo!』『YouTube』『Skype』『AOL』『Paltalk』である。電話盗聴には、通信大手の『ベライゾン・ワイヤレス』が手を貸した。暴露報道に慌てた9社は「PRISMなど知らない」と弁明していたが、後日、数社が事実を認めた。Facebookの場合、半年間で約1万件の提供要請があったという。9社の中で真っ先にNSAに協力したのがMicrosoft(2007年)で、NSAとの共同チームまで作っていた。最後に応じたのがApple(2012年)で、創業者のスティーブ・ジョブズが亡くなった翌年に、後継のティム・クックが協力に踏み切った。ユーザーからiPhoneの信頼性や安全性を疑われたAppleは、2014年以降は自社すら暗号を解除できないようにOSを改変し、諜報機関の要請には応じない姿勢に転じた。AppleとFBIの対立がエスカレートする中、先月に行われた世論調査(ピューリサーチセンター)では、過半数の51%がFBIの主張を支持し、Apple支持の38%を大きく上回った。18歳から65歳以上まで全ての年齢層で同じ傾向があり、年齢が高いほどAppleの支持率は低かった。民主主義やプライバシー保護を訴えるAppleに、世間は意外にも冷ややかだったのだ。9.11テロ以来、アメリカにはイスラムへの嫌悪や恐怖が積もっている。元々多民族の移民国家であり、自由・平等・個人の尊重・民族や宗教の多様性を目指してきたアメリカも、ここへ来て、普遍的な価値より“諜報国家”への志向を強めている。

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【働きかたNext】第9部・老いに克つ(02) 起業家、3割が60歳以上――やりがい自ら作る

20160326 16
「このシシャモは喜ばれるぞ」――。清水次朗(67)は築地の馴染みの店を回り、次々と食材を買い込んだ。自分の家族用ではない。脳裏に浮かぶのは100人近いお客の好み。清水は築地で旬の魚や野菜等を仕入れ、契約した家庭に届ける会社の経営者だ。食品会社の営業を3年前に退職。退職金や年金で生活できたが、「健康なのに働かないのはもったいない」と起業した。社員は自分1人。店舗や在庫は持たず、経費は共有オフィスの賃貸料やガソリン代等、月4万円弱と身軽だ。「毎月の小遣いくらいは稼げる」と笑う。清水は特殊な例ではない。『中小企業白書』に依ると、起業家で最も多いのは60歳以上のシニアで全体の32%と、30年前の4倍に増えた。上場を目指し、大企業に育てる野望は無い。背伸びせず、自分のやりたい仕事を追う、謂わば“プチ起業”だ。米糠からサプリメントを作る『ライステック』(東京都墨田区)を起業した飯沼一元(72)は、『NEC』の元半導体技術者。「食を通して健康の役に立ちたい」と、計画通り定年と同時に会社を作った。同僚も皆、企業を退職した友人だ。一時は苦労したが、夫人の口コミ等で売れ行きが伸び、何とか黒字になった。「利益を追い過ぎるとぎくしゃくする。定年後はロマンの共有が大事」と説く。

60歳を過ぎ、新たな働き方に挑むプチ起業家たち。背景には元気なシニアの増加がある。厚生労働省の調査では、65歳以上で「自分は健康」と考える人は78%。20~30代の71%を上回る。健康面だけではない。戦後復興期、身を粉にして会社の成長を支えた世代と違い、65歳前後の団塊の世代は会社人生の真ん中でバブルが弾けた。「会社も楽じゃない」と知る世代。定年延長や再雇用の道もあるが、社内で燻るならやりたい仕事をしたい。そんな意識がじわり広がる。勿論、皆が“新天地”で上手くいくとは限らない。大阪市に住む68歳の男性は、IT(情報技術)エンジニアとして55歳で独立したが、10年経って取引先の知人がいなくなり、仕事が激減した。会社を畳んだ後、65歳で選んだのが“シニア派遣”の道だ。「自分のスキルを生かしたい」。今ではソフトウエア販売会社で、派遣社員として若者に交じって働く。65歳までの雇用継続を義務付けたことで、60歳を過ぎても働くシニアの大半は、企業の再雇用に頼るのが現状だ。ただ、義務化に伴う企業の人件費負担は、2025年度で1兆~2兆円増えるとの試算もある。65歳以上の働きたい人まで仮に企業に雇用を義務付ければ、若手等の現役世代の雇用や賃金に皺寄せが出かねない。自ら職場を作るシニアの起業を後押しし、派遣の拡大でシニアと人手不足の中小を繋ぐ。そんな働き方の好循環が、現役世代の負担増を和らげる一助となる。 《敬称略》

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【経済の現場2016・揺れる春闘】(03) 中小、ベア程遠く

20160326 14
家具製造販売大手『ニトリ』の労働組合幹部(43)は今月初め、経営側の1次回答に戸惑った。今年の春闘は、グループで約1万8000人いるパートやアルバイトの時給改善に重点を置いた。だが、回答は平均約22円の引き上げに留まり、前年実績の30.5円を大きく下回ったのだ。小売業界では、同業他社や外食チェーン等との間で人手確保の競争が激しくなっている。昨年のパートタイマーの有効求人倍率は1.29倍だが、商品販売は2.24倍の高さだった。「従業員の定着率を高めることが、接客の質や売り上げの向上に不可欠だ」(ニトリホールディングスの白井俊之社長)という思いは、労使に共通する。交渉を積み重ねた結果、時給を平均28.7円引き上げることで妥結した。賃上げ率は3.07%。グループで最も高い会社の正社員と並んだ。春闘は大手製造業の動向が注目されがちだ。『連合』は今年、“格差是正”を旗印に掲げ、幅広い業種で賃上げが実現するよう働きかけた。総合スーパー『イオン』を展開する『イオンリテール』も、非正規社員約6万6000人の時給を平均23円上げる等、賃上げの波は一定の広がりを見せた。だが、大手と中小の格差は中々縮まらない。「収支を均衡させる筈だったが、予定通りの絵にならない。非常事態だ」。従業員約40人が働く東京都北区の化学品メーカーで、先月に開かれた労使懇談会。労組は、社長から「3期連続の赤字になる」と伝えられた。製造する薬品の原材料は中国メーカーとの価格競争に苦戦し、売上高はピークの2割以下の水準だ。基本給を底上げするベースアップ(ベア)は10年以上も実施されていない。「ベアを要求している場合じゃない」。労組の書記長(37)は腹を括った。今月3日に出した賃金要求は、“前年並みのボーナス”とするのがやっとだった。労組が無い企業では、年明け早々に賃上げを断念したところもある。愛知県刈谷市の自動車部品メーカー『柴田スプリング製作所』の柴田直幸社長(53)は1月、定期昇給を含めて賃上げしない方針を十数人の社員に伝えた。昨年8月、融資を受けている銀行に「9月から毎月30万円以上返済して下さい」と通告された。それまで、月々の返済額は弾力的に決められていた。

20160326 15
銀行の態度が変わった理由はわかる。2008年のリーマンショックからの立ち直りが進まず、消費増税も響き、毎月赤字続きだった。必死に掛け合って返済は猶予されたが、賃上げの余裕などない。柴田社長は、「社員の士気をどうやって維持すればいいのか」と項垂れる。政府は、正規・非正規の雇用形態だけで賃金格差を設けない“同一労働・同一賃金”の実現に取り組む構えだ。現状は、正規と非正規の間の溝が深い。横浜市の機械部品メーカーで4年間、契約社員として働く男性(38)は、ベルトコンベヤーで流れる部品を組み立てたり、検品したりする作業に携わっている。主に40~50歳代の正社員と、20~30歳代の非正規社員が同じラインに立つ。1月下旬、総務担当者から工場近くの事務所に呼び出された。呼び出しは例年、年度末の契約更新の時だけだ。「今年は早いが、更新の判子を押すだけだろう」と考えながら出向くと、担当者にかけられたのは「来年度も契約を希望するか?」という意向確認の言葉だった。「年明けの経済情勢が良くない」と説明され、「雇い止めか」と不安が過った。正社員は3年連続でベアが行われる見通しだ。非正規の目給も少しアップする可能性があるが、正式な契約更新に至っていない。最近、ハローワークにも通い出した男性は、「飲み会で冗談交じりにお願いしてみるかな」と呟いた。国内の正社員は3300万人程度で粗横這いなのに対し、非正規社員は5年前に比べて200万人以上増えて約2000万人に上る。しかし、賃金は正社員の3分の2以下に留まる。集中回答日前日の15日夜。東京都立川市の派遣社員の男性(38)は、『トヨタ自動車』がベアを実施するというニュースをテレビで見た。財団法人の事務所でデータを入力する仕事は時給1540円。年収は200万円台で、契約期間中は変わらない。予備校・書店・食肉加工会社等を経て、職場は6ヵ所目になった。「大企業には組合があり、しっかり賃金交渉ができるんだな」。別世界を覗き見るような気持ちになり、男性はチャンネルを替えた。


≡読売新聞 2016年3月19日付掲載≡
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