【連鎖地震・検証】(03) 庁舎損壊、市職員が転々

20160427 14
熊本地震で被災した熊本県宇土市役所は、職員が5日間で3度も引っ越すという混乱に陥った。14日の“前震”で、同市は震度5強。築51年の5階建て本庁舎は壁に罅が入り、市役所機能は隣接する別館に移された。だが16日未明、震度6強の“本震”で本庁舎が無残に変形し、倒壊すれば別館も巻き込まれる恐れが生じた為、職員は駐車場の仮設テントに移動。19日には市内の体育館に移った。本庁舎は2003年度の耐震診断で、「震度6強で大きな被害の可能性が高い」と判定された。だが、対策は先送りされ、建て替えの検討に携わった浜口多美雄市議(65)は「『熊本で大きな地震は無い』と思い込んでいた」と唇を噛む。市役所の電話回線は一時、1本だけになった。庁舎が使用停止になったのは、“前震”直後は宇土市と大津町だけだったが、“本震”後は八代市・人吉市・益城町を加えた5市町に増えた。何れも築35年以上と古く、地震の連鎖で建物にダメージが蓄積。今も強い余震が止まない為、自治体側が使用に慎重になっている。総務省消防庁によると、防災拠点となる全国約19万棟の耐震化率は、2015年3月現在で88.3%だが、自治体庁舎は学校や病院に比べて低く、平均で74.8%。多くの自治体は、遅れの理由として“財政事情”を挙げる。

一方、5市町の内、宇土市・人吉市・益城町は『業務継続計面(BCP)』も策定していなかった。BCPは、自治体が災害時に備え、職員参集の手順や庁舎の代替施設等を事前に決めるもの。庁舎の損壊等で一部の自治体業務が止まった阪神大震災や、2004年の新潟県中越地震の反省を踏まえ、国が自治体に策定を求めてきたが、昨年12月の消防庁の調査では、策定済みの市区町村は36.5%に留まった。益城町役場は町保健福祉センターに仮住まいし、罹災証明書の発行等はストップしたまま。町の防災担当者は23日、「必要なデータを取り出せず、復旧の目途が立たない」と嘆いた。一方で大津町は、BCPに基づいて別の建物にバックアップしてあったデータを利用し、住民票発行等を直ぐに再開できたという。『関西大学社会安全研究センター』の河田恵昭センター長は、「災害時は、自治体の業務が大幅に増加する。活断層の傍にある庁舎の耐震化を優先的に進めると共に、BCPの策定を急がなければ、被災住民が生活再建に苦しむことになる」と指摘する。益城町と隣の西原村では、役場庁舎に設置された震度計から気象庁にデータが届かない事態も起きた。同庁によると、通信障害が原因の司能性があるという。“本震”の最大震度は当初、“6強”とされたが、その後、同庁が益城町の震度計から直接データを取り出した結果、20日になって“7”に変更された。震度情報は、警察・消防・自衛隊等にとって派遣規模の判断基準になる可能性がある。今回の不備が対応に影響したかどうかについて、消防庁は「検証対象になり得る」としている。


≡読売新聞 2016年4月24日付掲載≡




テーマ : 地震・天災・自然災害
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【震災5年・原発事故のあと】(05) 森林再生へ新たな闘い

20160427 13
福島第1原子力発電所から西に約15~30kmの福島県田村市都路地区。市街地から離れた緩やかな斜面に、戦前に植林されてきたというコナラやクヌギ等が整然と並ぶ。しかし、林業者の姿が見えない。「これほど見事な広葉樹林は他に無い。5年間手つかずなのが悔しい」。『ふくしま中央森林組合』の吉田昭一参事(60)は無念そうだ。全国4位の森林面積を持つ福島県で、同地区はシイタケ栽培用の原木を年間20万本作る特産地だった。ところが、原発事故で森林が汚染され、出荷が止まった。原木には、牛乳と同じ“1kg当たり50Bq”の厳しい安全基準が適用されている。シイタケに濃縮される可能性がある為だ。今は安いパルプ材としてしか木を出荷できない。同組合は、新年度から段階的に伐採を行い、汚染されていない新たな芽が切り株から育つのを待つ計画を立てている。原本として出荷できるのは樹齢約20年。産地の再生に向け、長い闘いが始まる。『日本原子力研究開発機構』の斎藤公明特任参与(63)らが原発80km圏の道路周辺で放射線量を調べたところ、事故後4年余りで2割まで減った。降り積もっていた放射性セシウムが、除染・車の通行・風雨等によって取り除かれたものと見られる。一方、同県内の森林は線量が4割までしか減らなかった。幹から雨で流されたり、落ち葉に付着したりしたセシウムは、土壌の表層部分に吸着されていく。『森林総合研究所』の三浦覚チーム長(56)は、「森林土壌には、冷戦時代の大気圏核実験によるセシウムも半世紀に亘り残っていた。今回の事故の分も、長く流出せずに留まるだろう」と見る。

森林に長く残る汚染は、火災で拡散するリスクを孕む。事故から30年が経つチェルノブイリ原発周辺では昨年、森林火災が相次ぎ、大気中のセシウム濃度が一部地域で基準値を上回ったと発表された。筑波大学の恩田裕一教授(53)は、「日本の森林は湿気が多く、深刻な山火事は少ないが、万が一に備えたリスク評価と防火対策は必要だ」と指摘する。広大な森林を全て除染するのは現実的でない。落ち葉等の堆積物や表土を取り除くと、樹木の成長に悪影響が出たり、土砂が流出したりする懸念がある。この為、環境省の検討会は昨年末、「人が立ち入らない森は除染しない」という方針を纏めた。ところが、福島県等が「山に囲まれた住民は不安を感じている。放置せず、線量低減の調査研究を続けてほしい」と再考を求めた。これを受け、政府は除染範囲の拡大等を再検討している。伐採による木々の若返りは、長期的な線量低減に繋がる。田村市は今月、チップ化した木材を燃料とするバイオマス発電設備の計画を打ち出した。また林野庁は、森林内で除染や伐採等の作業が今後増えるのに備え、作業員の被曝対策を研究。例えば、操作室のある重機で作業すると、被曝線量が35~40%減ることを実証試験で確かめた。同県の林業被害の実態等を調査してきた山形大学の早尻正宏准教授(36)は、「汚染されていない樹木を増やしながら、木材の利用拡大も進めれば、林業・地元社会の復興に繋がる」と強調する。放射線と向き合いながら、どう前進するか。日本の知恵が問われている。 =おわり


≡読売新聞 2016年2月28日付掲載≡




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「お寺こそ子供が安心できる場に」…函館の子供坐禅塾が話題

20160427 12
苛めや児童虐待等が絶えないだけに、今、坐禅を通じて子供らに仏教を伝え、心のケアに取り組む住職が注目されている。北海道函館市の曹洞宗永全寺で『子供坐禅塾』塾長を務める齊藤隆明住職(46)だ。齊藤住職は大学卒業後、大本山永平寺で修行を積み、平成7(1995)年に先代住職の父である大全師の遷化に伴って、25歳で同寺に晋山した。子供坐禅塾を始めたのは平成19(2007)年。苛めや不登校等が社会問題になるのを目の当たりにして、「子供は皆、仏の子。お寺でも何かしなければいけない」と一念発起。参加無料で5ヵ月間を1セットとして、毎月1回、読経・坐禅・法話・掃除・遊び・食事作法・食事というプログラムを作り、子供たちに参加を呼び掛けたのだ。これが受けて餅つきや花火大会も催され、多い時は30人以上が集まるようになる。親たちの期待も日増しに高まった。「最初は大人しいのですが、やんちゃ盛りですから、慣れると騒いで収拾がつかず、怒鳴って声を嗄らすことも度々ですけれども、荒れていた子が塾に通い続けて、人が変わったように落ち着いて優しくなったと、ご家族から聞かされた時は嬉しかった」と齊藤住職。塾の卒業生が心身共に成長した姿を見せてくれることも、9年間継続してきた喜びだろう。「複雑な家庭環境で親の愛に創えた子供も多く、生涯、塾を続けなければと思います。お寺の社会貢献というより、ストレスを抱える子供たちの為に、安心が得られる場にしたい」と話す齊藤住職からは、仏法そのものこそ人を救う力があるという確信が見える。


キャプチャ  2016年3月号掲載




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【「安倍首相は現実主義者だ」・古谷経衝氏に聞く】(下) 憲法改正、日本の大衆とメディアについて

20160427 09
――歴代の自民党政権でも右寄りと見られた安倍首相が昨年8月に発表した『戦後70年談話』に、首相支持層の受け止め方はどうだったのでしょうか?
「私自身、70年談話は無難なところが良いと思います。穏健な自民支持層の多くも肯定的な反応だったと思います。“美しい国”をキャッチフレーズに、教育基本法の改正等に踏み切った第1次政権みたいなものを期待していた“最も右側”の人たちから見れば、『日和っている』と映ったでしょう。しかし一方で、安倍首相はもっと踏み込みたかったが、周りが良くないという“君側の奸”論がありました。『自民党と連立する公明党が諸悪の根源であるので、自分たちと組むべきだ』と主張していた次世代の党に近い考え方です。これはトンデモです。私の安倍首相観は、中道右派や中道左派をもがちっと固めている現実主義的な判断をする政治家(リアリスト)というものです。彼の著作の中にはロマン主義的な世界観も見え隠れしますが、少なくとも、現実の政治の世界でそのように演出してという点では評価できましょう。ネット右翼のヘイトスピーチについても、安倍首相は突き放しています。リアルに物事を見ているのです」

――高い評価はずっと変わっていないものなのですか?
「私自身は、第1次政権が発足した時は期待めいたものがありました。小泉政権の時に北朝鮮の拉致問題をあれだけやった後、憲法改正を前面に掲げていて、小泉構造改革路線を継承すると思われていたからです。しかし、第2次政権ができた時は、本当に長期政権として安定するかどうか、第1次政権の時の唐突な辞任の記憶もあり、懐疑的でした。ただ、3年経っても無難にやっている。今年で4年目ですが、未だ続くでしょう」
「しかし、沖縄の辺野古問題への対応は無慈悲と感じますね。沖縄選挙区は、前回選挙でも自民党が衆議院の議席を取れなかったところですから、そういった地域はどうでもいいのかというような印象を受けます。安倍首相は保守を掲げ、『愛国者である』『愛国心が重要である』と言っている訳ですから、沖縄戦をどのように考えるのか。『沖縄県民斯ク戦ヘリ、県民ニ対シ後世特別ノ御高配ヲ賜ランコトヲ』の大田実中将の電文をどう捉えるのか。本土の人間は、沖縄県に『本土決戦の先駆けと言っておきながら、本土だけ1億特攻しなくて申し訳ありませんでした』と謝罪しなければならない。国の為に前線でアメリカ軍と戦って頂いた、護国精神を貫徹した沖縄県民に対して、それが本当の愛国者・保守としての姿勢ではないですか。この点に関しては、現政権は全然、愛国的ではない。ここは、私は従前から批判しております」
「また、政権が進める原発再稼働には反対です。原発は事故を起こすと、取り返しのつかない国土の汚染を招来します。国土が放射能に没すれば、電気代が高いだの低いだのという問題は刹那的な事項でしかなく、天文学的な数字で国益を損ねます。国家百年の計の為にも、原発は日本の安保上のアキレスとなっているた為、必要ありません。よって、政権が進める原発再稼働の方針には承服できません。よく保守派が言う“核武装論”ですが、日本の商用原発は軽水炉の為に核武装とは無関係で、原発維持の理由にはなりません。安倍政権の経済政策は概ね評価しますが、個別事例は是々非々で見ています」

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【「安倍首相は現実主義者だ」・古谷経衝氏に聞く】(中) ネット右翼の実態とは?

20160427 06
――著書『ネット右翼の終わり』(晶文社)で、ネット右翼について詳しく分析していますね。
「私の調査では、ネット右翼は基本的には無党派で大都市部に住む中産階級です。政策面では再分配より構造改革を重視、外交ではタカ派で、安倍氏が所属してきた自民党清和会と最も親和性が高い。そういった意味では、前述した安倍首相・自民党支持者と重なる部分が多いです。様々な媒体や識者の発言の中で、ネット右翼の中心は“低収入の非正規雇用”という見方がありますが、実態は全く異なっています」
「ネット右翼が強く主張する“在日コリアンの特権(所謂在日特権)”は、国から庇護されておらず、独力で社会的地位を獲得したという自信を持っている都市部の中産階級の立場を反映しています。よって、高所得の人たちも多いのですが、それは即ちメディアリテラシーが高いことを意味するものではありません。“在日コリアンの特権”も、インターネットに書き込まれた真偽不明の内容を鵜呑みにしてしまっているのです。『朝鮮人が日本を支配している』という根拠もないトンデモ説を信じている人に何百人と会ったこともあります」
「最近では、インターネット上のデマを著作のある保守系言論人が補強し、逆輸入する形でそのデマの信憑性が高まってしまっているケース等が頻繁に見受けられます。ただ、差別的な言葉が目立つネット右翼のデモに参加する人は、ネット右翼の中でも最も過激な存在(行動する保守)であり、ネット右翼の多数派とは言えません。殆どのネット右翼は、そういったデモを動画で視聴しているだけです。ネット右翼の情報の源泉は、各種動画・掲示板のまとめサイト、他にSNS等です。書籍・雑誌には殆ど依拠しません」

――最近になって注目を集め出したネット右翼の考えとは、どういうものでしょうか?
「リベラル・左翼は共産党や社民党という受け皿があるので、ネット左翼はあまりいません。しかし、ネット右翼は元々、支持する国政政党を持たない流浪の民だったのです。自民党経世会の橋本龍太郎や小渕恵三両政権は、ネット右翼から見ればハト派で評価されていませんでした。但し、清和会でありながら福田康夫の人気もあまりなかったのは、彼が親中と見做されたからです。慰安婦問題で談話を出した河野洋平氏は保守リベラルだし、保守本流たる宏池会も左翼に映るのです。彼らの中で重要なのは、経済政策ではなく、外交安保政策がタカ派であるか否か。対中・対韓政策でどの程度語彙が強いか。或いは、その思想性の“踏み絵”としての靖国参拝等です。よって、終戦の日ではないが靖国に行った小泉元首相を、ネット右翼は大きく支持しました」

――近隣諸国に対するネット右翼の反発は強いですね。
「私の見立てでは、嫌韓7・嫌中2・嫌北(朝鮮)と嫌米を足して1の比率です。韓国への批判が色濃い。但し、最近では嫌韓をやり過ぎて飽きられてきたので、嫌中の比率が顕著に増えつつあるのが特徴です。元を辿れば、生活保護等における在日コリアンの特権というインターネット上のデマゴーグが、未だに信じられているからです。過去の植民地支配の経緯等から、既存メディアが韓国批判に手心を加えたり、犯罪報道の際に通名で伝えてきた局があるというのは確かだと思いますが、それを根拠無き特権と結び付けているのです」
「同和問題をそのまま“在日コリアン”に読み替えている恣意的なデマも大きく影響しています。関西や西日本の事情を知らない首都圏のネット右翼が、同和問題を曲解し、“在日コリアン”の問題として読み替えている例はかなり散見されます。一方、中国は尖閣諸島の問題で緊張関係にありますが、私の世代にとっては人気漫画やパソコンゲームの三国志で馴染みのある国です。他方、韓国を舞台にした作品はあまり思い浮かびません。親しみのあるカルチャーの影響も関係すると感じます」

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テーマ : ネトウヨ・ネット右翼
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【「安倍首相は現実主義者だ」・古谷経衝氏に聞く】(上) なぜ安倍政権の支持率は高いのか?

特定秘密保護法や安保法制等、国論が分かれる政策を進めながら、底堅い支持率を維持している第2次安倍政権。ネット右翼等に詳しい著述家の古谷経衡氏に、安倍首相の実像や日本の大衆について持論を語ってもらった。 (聞き手/川本裕司)

20160427 04
――安倍晋三政権になってから3年余り、内閣支持率が概ね40%を超えて安定しています。理由はどこにあるのでしょうか?
「安保法制が成立した昨年秋に支持率が下がりましたが、また戻りました。閣僚の失言等で少し下がることがあっても、誤差の範囲内です。理由は、自民党の支持層が変わってきたからではないでしょうか。1990年代までは土建・農林水産・運送・郵便といった職能団体に支えられてきたのですが、2000年代以降は大都市部に住む、それまでの職能団体とは無関係の無党派的中産階級から支持を集めるようになっています」
「例えばそれは、構造改革を訴えた大阪市の橋下徹前市長が好きなような、貧困とは遠い層です。自民党は小泉内閣を経て、明らかに職能団体に依存した地方型の政党から、職能団体とは無縁の都市型の政党になったと言えます。小泉元首相は、自民党の有力な集票団体だった特定郵便局長会(全特)を切り捨てても衆院選で大勝しました。職能団体を通じた投票行動は、戦後日本に特有の“職能を通じた民主主義”でしたが、その前提を支える終身雇用が崩れ、非正規雇用も増大した為に、職能団体の権勢が低下し、そういった団体を充てにする必要性も低下したのです」
「基本的に、この路線を第2次安倍政権も継承していますので、1990年代以前の自民党では考えられないような環太平洋経済連携協定(TPP)交渉等も平然と進めます。農協という職能団体からの票が離れたとしても、自民党は大都市部の無党派・中産階級から支持されると確信があるので、こういった政策に出る訳です。“打って出る攻めの政策”“成長戦略”“第三の矢”等、所謂“既得権”を持つとされる従来の職能団体からは嫌われますが、“改革”を是とする都市部の無党派にはウケます」

――支持基盤が変わってきたという指摘ですが、安倍政権の政策の評価はどうでしょうか?
「株価が民主党政権時代よりも遥かに高くなっているのは客観的な事実で、失業率も改善されています。これは、素直に評価してよいと思います。安倍政権の支持層の中核である都市部の中産階級は、所謂“格差社会”や“長期デフレ”でそれほどダメージを受けておらず、消費税が上がっても『自分で頑張ればいい』という自力救済型のポジティブシンキングの人々が多いのでしょう」
「何故なら彼らは、景気が良かった時代に企業内で地位を築いたり、今よりもずっと経済環境の良かった時代に起業して成功している人々だからです。よって、安倍政権の支持層は、若者ではなく30代半ばから40代以上~70代くらいまでの中高年層・大都市部在住・中産階級が多い。この傾向は、ネット保守(ネット右翼)とも言われる人々の類型とも一部重なります。深刻なデフレ不況の影響を受けている若年層は、学生団体“SEALDs”に代表されるように、決して安倍政権に親和的ではないのがその証拠の1つでしょう」
「貧困や不況とは縁遠い、都市部の裕福な“プチ富裕層”が安倍政権支持者の中枢です。私自身、安倍首相を概ね支持しておりますが、若い頃から『独力で仕事をやってきた』という自負があります。だから、安倍首相や自民党支持者の多くが生活保護や社会的弱者への再分配には厳しい視線を向けます。『自分たちは頑張ってきたのに、国家や社会に甘えるとは何事か』という理屈です。実際には時代状況・運・親の資産がそうさせているだけなのに、それが“自分の実力”と思っている人も多いことでしょう。貧困や格差から遠いので、そういう発想になります。逆に言えば、“格差社会”のある種の“勝ち組”が安倍首相の支持層ということもできます」

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葬式でぼったくる坊主の銭ゲバ錬金術――木魚をポクポク叩くだけで50万円! 舐め腐った商売には一銭も払うな!

お葬式の時だけノコノコやって来て、高額なお布施をぶん取っていく坊主という人種。納得いきませんよね? しかし、彼らの強欲さはこんなものじゃありません。宗教行為の名の下に荒稼ぎをする坊主の実態を見ていきましょう。これでも、貴方は坊主にお金を払いますか?

20160427 01
何だかんだで、依然として不況感が続く日本列島。そんな中でも、我関せずとばかりにのほほんと暮らしている奴らがいる。坊主だ。現在、日本にある仏教寺院の数は、凡そ7万5000と言われている。一方、どこにでもあるような印象のコンビニは、上位7社を合計しても5万店舗をやや上回る程度。近くにライバル店がオープンしただけでコンビニオーナーは顔を青くするというのに、寺の乱立ぶりはどうだ? それだけ楽な商売で、ボロ儲けをしているということだ。実際、生活保護を受けるレベルの貧乏でもない限り、親兄弟が死ねば葬式ぐらいはあげるだろう。葬式なんかあげなくても、現実的な問題は一切無い。それでもあげずにはいられないのは、やはり世間体を気にしてしまう日本人の性格故だろう。また、不況で暮らしぶりが悪くなるほど、ご先祖様や仏様の助けを乞いたくなるのも人情というもの。そうした庶民の弱みにつけ込み、少額とは言えないカネを巻き上げて口に糊しているのが、坊主という人種なのだ。坊主どもの強欲さの象徴とも言えるのが“賽銭箱”だ。抑々、仏様に頭を下げ、叶うかどうかもわからないお願いをするだけで、何故カネを請求されなければならないのか? 仏様というのは、全ての煩悩を捨て去った究極の解脱者でありながら、そこまで欲が深いのか? いやいや、仏様は「願いを叶えてやるからカネをくれ」等とは一度たりとも言ってはいない。見返りにカネを求めるのは、欲に塗れた“人間”だ。坊主の理屈はこうだ。「お賽銭という行為によって、お金への執着を捨てる。謂わば、修行の1つなんです」。笑わせるじゃないか。ならば何故、賽銭泥棒を捕まえるのか? 賽銭箱に手を伸ばすなんて、本当に生活に困っているに違いない。カネへの執着が無いのならば、ほんの僅かな小銭ぐらい彼らに施してあげればいいだろう。元手や労働無しで人からくすねたカネを、人にくすねられると怒るというのはどういう理屈だ?

何の根拠も無いおみくじに、100円程のカネを支払わせるのも暴利極まりない。せめて、「おめでとうございます、大吉です。貴方のような素晴らしい人には、素晴らしい1日が待っています!」等と気持ちよくさせてくれるならまだしも、“凶”の文字で最悪の気分にさせられて、カネなど払いたくない。凶を引いた人は、その恐怖心から解放される為に祈祷をしてもらったり、おみくじを引き直したり、将又別途お守りを購入してみたり…。態々恐怖心を与えて購買を誘導する手口は、「この壷を買わないと孫の代まで崇られますよ」という霊感商法と変わりない。因みに、おみくじやお守りの類いは、幾ら売れても非課税だ。飽く迄も、宗教行為における“お布施”という考え方。賽銭も同様だ。では、境内で売っている線香や蝋燭は? 商品として売れば、当然ながら課税対象になる。だから、寺では“献灯”や“奉納”と書かれた紙袋に入れ、宗教行為の一部に見える形を取って頒布している。線香の横に木箱を置き、「ここに線香代をお入れ下さい」とやるのも、商品の売買ではなく“頒布と自発的なお布施”に見せかける為だ。観光地の寺等には、“拝観料”を取るところも少なくない。このカネを“見学料”や“観覧料”と呼ばないのも同じ理屈だ。“拝観”と呼んで宗教行為に位置付けることで、課税から逃げているのだ。しかし、観光地での寺巡りを宗教行為として行っている人がどれだけいるというのだ? 明らかに仏教徒ではない外国人も宗教行為だと? そんなに税金が払いたくないのか! どれだけ強欲なんだよ、坊主! 姑息な言い換えをしてまで税金逃れをするカネの亡者にとって、賽銭やおみくじで得る小口の収入など、実は大して興味が無いのかもしれない。本当にオイシイのは“葬式”だ。一般的な寺では、収入の7~8割を葬式関係から得ているという。ビジネスとしての葬式を旨味の大きいものにしている最大の理由は、“正価が無い”という点だ。“原価”という発想も無い。要は、言い値商売なのだ。わかり易い例が、葬儀の中で故人に与えられる“戒名”だ。本来、戒名というのは、仏門に入った者がその証として、師僧から授かる名前だ。世界の殆どの仏教国では、そのように扱われている。しかし、こと日本においては、“人は亡くなると成仏する=仏様になる”という死生観から、故人に戒名を与えるという風習が根付いていった。元々、師僧が与えるものだった為、故人に戒名を授けるという行為も、坊主だけに与えられた特権となった。

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【連鎖地震・検証】(02) 集落孤立、捜索隊阻む

20160426 12
土砂の中から4人の遺体が見つかり、今も1人が安否不明の熊本県南阿蘇村河陽地区の別荘地。自衛隊が本格的な捜索に着手したのは17日朝だった。16日午前1時25分の“本震”で土砂崩れが起きてから、24時間以上が経っていた。「警察・消防・自衛隊等を最大限投入する。自衛隊は16日中に1万5000人態勢とする」。菅義偉官房長官は、16日午前6時前の記者会見でそう表明した。“前震”後の15日時点で益城町等にいた自衛隊員は約1700人だけで、16日未明から主に九州各地の部隊が南阿蘇村を一斉に目指した。ところが、山間部の同村は道路の寸断で複数の集落が孤立。阿蘇山周辺に通じる13本の道路のうち、大型車両が通行できたのは6本だけで、「道路に亀裂が入った場所もあり、慎重に偵察しながら走った」とある部隊の幹部は振り返る。多くの部隊は16日を移動に費した。警察も、「一時、立ち往生した部隊があったようだ」(警察庁幹部)という。孤立地域で救助・捜索を迅速に行うには、へリコプターの活用が不可欠だ。教訓となったのが、新潟県中越地震(2004年)や岩手・宮城内陸地震(2008年)だった。68人が死亡した中越地震では61集落が孤立。小千谷市の消防団副団長だった金子正男さん(66)は、「火災の煙が見えるのに現場に行けなかった」と話す。内閣府が岩手・宮城内陸地震後に纏めた報告書は、「孤立が想定される場合はヘリコプターの着陸場所を確保する必要がある」と指摘した。

今回、自衛隊は、最大58人が搭乗可能な大型輸送ヘリコプターで隊員や車両の輸送を試みた。だが、同村内には着陸できず、隣の阿蘇市で部隊を降ろした為、更に陸路で2~3時間かかった。同村には学校のグラウンドがあったが、避難者がいて着陸できなかった可能性があるとする自衛隊関係者もいる。16日は、孤立した被災者を吊り上げる救助等が中心になった。内閣府は、中越地震の翌年から孤立の恐れのある集落を調査し、2013年度は全国で1万7212ヵ所。阿蘇山一帯は火山灰等の噴出物が多く、崩れ易い地質で、大雨による土砂災害が多発しているが、着陸場所等の備えは不十分だった。道路渋滞も障害になった。16日未明から順次、福岡県小郡市を出発した部隊は、熊本県内で激しい渋滞に遭う等して、通常の約3倍の7時間を要して南阿蘇に入った。給油待ちの車列が渋滞を悪化させていたという。阪神大震災や東日本大震災でも、渋滞で緊急車両が遅れるケースが相次いだ。2014年11月に『改正災害対策基本法』が成立し、放置車両の強制撤去等ができるようになったが、給油待ち等を抑制する仕組みは無い。元陸自幹部で岩手医科大学防災危機管理対策担当顧問の越野修三氏は、「自治体はあらゆる災害を想定し、ヘリコプターが着陸できる用地を選定したり、緊急車両を優先通行させる訓練を実施したりすることが重要だ」と指摘する。


≡読売新聞 2016年4月23日付掲載≡




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YouTubeが大きな賭け、有料版は吉と出るか――専用スタジオを世界に8ヵ所、有料化は諸刃の剣?

『Google』による買収から10年。動画配信サイト『YouTube』が大きな賭けに出る。今年中にも日本やヨーロッパ、そしてオーストラリア等で有料サービスを始める。有料化は収益力を上げるメリットもある一方で、広告収入が減りかねないリスクも孕む。 (齊藤美保)

20160426 13
2005年、YouTubeで配信されていた1本の動画に、Google幹部の目は釘付けになった。中国人の学生が、イギリスの人気アイドルグループの曲を歌っている動画だった。「世界中の誰でもコンテンツを発信できて、それを誰もが視聴できる。これが、エンターテインメントの新たな形になる筈だ」。そう直感したGoogleは翌年、YouTubeを16億5000万ドル(約1800億円)で買収した。当時の売り上げが約100億ドル強だったGoogleにとって、YouTubeの買収は大きな賭けだった。それから10年。YouTubeは、Googleの想定を遥かに上回る規模に成長した。対応する言語は76に上り、配信地域は世界88カ国を超す。今や、全世界で10億人以上が視聴する世界最大の動画配信プラットフォームだ。創業から11年、Googleの傘下に入って10年が経つ今年。無料という強みを生かし、利用者を増やし続けてきたYouTubeは、有料サービスを世界で開始する。有料動画市場は競合が犇くが、YouTubeにどんな勝算があるのか。カリフォルニア州サンブルーノ。YouTubeの本社オフィスは、現在も創業当時の地にある。『PayPal』社員だった3人の青年が立ち上げた当時と比べると、従業員は数百倍に増え、オフィスも計3棟に増えた。それでも敷地内には、今もシリコンバレーのベンチャー企業独特の活気が満ち溢れている。「過去3年間、YouTubeの視聴時間は年50%以上の成長を続けている。次に考えることは、新たな10億人ユーザーの獲得だ」。Googleに16番目の社員として入社し、2014年からYouTube事業のCEO(最高経営責任者)を務めるスーザン・ウォジスキ氏(左下写真)は、こう語る。私生活でも5人の子供を抱え多忙を極める彼女が、アメリカのメディア以外に露出することはこれまで殆ど無かった。次の10年に向けたYouTubeの戦略を世界に発信する為、今回、アメリカ国外の経済メディアの取材を受けた。

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10年間のYouTubeの歴史を振り返ると、大きく分けて3つのターニングポイントがある。1つ目は、Googleによる2006年の買収だ。未だ知名度が低かったベンチャー企業へ約1800億円を投じることに、当時は「高い買い物」との批判が多かった。そんな声を尻目に、YouTubeはGoogleの資金支援を受けながら規模を拡大し続けた。2つ目は、動画投稿者へ広告収入を分配したこと。YouTubeではそれまで、一部の人気動画投稿者に限って広告収益を分配していた。2012年からは一定の再生回数を超える動画を投稿した人なら誰でも、広告収入の一部を受け取れるようにルールを改めた。この変更で、動画投稿者が爆発的に増えた。その結果、化粧品のレビュー・英会話レッスン・料理・ゲームの実況・曲のカバー等、自分の特技を生かした動画を撮影して投稿する素人が増え、広告収入で稼ぐプロの“ユーチューバー”の誕生に繋がった。アメリカでは、10代で年に5000万円の広告収入を得る人気ユーチューバーもいる。YouTubeが人気を集めた背景には、若者を中心としたテレビ離れがある。企業にとっては、テレビ広告に比べ安価で、よりターゲットを絞った広告が打てるメリットがある。その為、YouTubeや『Facebook』等のインターネット上へ、動画広告の出稿を増やす動きが広がっている。YouTubeに舞い込む動画が爆発的に増えたことで、弊害も出てきた。例えば、投稿されたコンテンツの管理。「これまでに本当に沢山の動画を削除してきた。恐らく…何千万本にも及ぶ」。ウォジスキCEOは、こう明かす。YouTubeには現在、毎分400時間以上に相当する動画がアップロードされるという。その中には、YouTubeのガイドラインに沿わない動画もある。具体的には、アダルトコンテンツ・暴力的なビデオ・ヘイトスピーチ等だ。中東の過激派『IS(イスラミックステート)』は、影響力と発信力のあるYouTubeのプラットフォームを逆手に取り、殺害予告や暴力的なシーン等の動画配信を続けている。YouTubeでは、専門のチームがこうした違法動画を削除している。視聴者が“違法コンテンツ”として報告してくるケースが殆どだ。しかし、その膨大さ故にイタチごっこは続いている。

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妻のAV出演歴が発覚した副住職の法律相談が“炎上”…お寺の不祥事がネットアクセスNo.1になる恐怖

『副住職の妻のAV(アダルトビデオ)出演歴が発覚して、経営する幼稚園が大騒ぎ――離婚は可能なのか?』――。こんな物騒なタイトルの記事が今年1月23日、インターネット上に現れ、瞬く間に“拡散”したのは当然かもしれない。でも、記事は本当なのか?

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これは、インターネット上で弁護士に無料相談できるポータルサイトの『弁護士ドットコム』に掲載されるや、同サイト内でアクセスランキング1位を記録したのだ。寺院関係者からのアクセスも少なくなかったのではないか。記事は以下の通りだ。先ず、「妻が20年前に出演したAVを理由に離婚できますか?」という質問が同サイトの法律相談コーナーに寄せられた。「投稿者は、実家の寺院で副住職をしているという男性で、英才教育を推進する人気幼稚園も運営している。男性は、数年前に住職である親の反対を押し切り、ホステスだった妻と結婚した。しかし、最近になって園児の親から、妻について『AV女優だ。月謝を返せ』といったクレームを受けたという。確認すると、妻が20年前に複数のAVに出演していることが判明。妻も出演を認めたのだそうだ。保護者からは批判が寄せられ、父親の住職も憤慨した。投稿者自身も『宗教法人、学校法人として一生この事を抱えていくのは無理』といい、離婚を考えているという。はたして、妻の過去のAV出演が発覚したことを理由に、離婚することはできるのだろうか」(記事本文から抜粋)。

同サイト内で、この質問に答えた寺林智栄弁護士によると、「話し合いによる協議離婚はあり得るが、裁判所が認める離婚理由には当たらないだろう」とのことだった。「夫の職業は幼稚園を経営するお寺の副住職で、品行方正が求められます。妻は結婚前に、その仕事の特殊性を知っていました。一方、AV女優は性を売り物にする職業です。その過去が露呈したのであれば、夫婦間の信頼関係は破綻し、裁判上の離婚原因になるようにも思えます。ですが、妻がAV女優をしていたのは20年も前のことです。そこまで古い過去を告白する義務が、妻に課せられるとは考えられません。また、抑々夫は、妻がホステスという謂わば“水商売”をしていたことを知って結婚した訳です。『ホステスは問題無くて、AV女優はけしからん』というのも説得力に欠けるでしょう」。“職業差別”が離婚理由にならないことはわかるが、遠い過去の“過ち”なら裁判離婚の理由にならないとはどういうことなのか? 寺林弁護士が解説する。「『果たして、過去を告白する義務があるのか?』という点から、弁護士の間でも判断は分かれます。隠していた過去の内容にもよるでしょう。個人的には、このようなケースの場合、AV女優をしていたのが結婚の半年や1年前等最近のことであれば、事前に告白せず、信頼関係を壊した責任として、離婚請求が認められる可能性はあると思います」。まぁ、離婚するかしないかは、世間体より2人の愛情の問題だろうが、実は本誌が注目しているのは裁判の是非ではない。インターネット上で起こった過剰な反応だ。

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