【私のルールブック】(82) さらば激動の2016年

あと数日で2016年が終わる。連載2度目の年越しである。となると、やはり振り返ったほうがいいんですかね、2016年を…。先ずは芸能界でいうと、悲しいかな、“不倫”ということになってしまうんでしょうか。何たって、年頭のゲス不倫をきっかけに、あっちでもこっちでもって感じでしたからね。連日、生放送のスタジオに立っている身としましては、かなり複雑な心境でして、時事を扱う番組の性質上、取り上げない訳にはいかず、「取り上げたからには中途半端なコメントをするべきではない」って性分ですから、どこかのタイミングで覚悟を決めた記憶があります。薬物関係も多かった。ただ、こちらに関してはれっきとした刑事事件ですから、躊躇は無かったように思います。とはいえ、芸能界という広い括りで見れば同業者ですから、残念な想いと腹立たしさがごちゃ混ぜになったような、何とも言えない後味の悪さでした。

政界も、芸能界に負けず劣らず色々あったな~。舛添さんの一連の不透明な政治資金流用疑惑の際は、「今日も舛添さんですか?」「えっ、明日も舛添さん?」みたいな感じで、「ちょっとしつこ過ぎるんじゃないの?」とも思いつつ、後から後から問題が発覚するので続けざるを得ず、続けるということはそれなりの知識も得ておかないと専門家さんたちには太刀打ちできませんから、慌てて購読新聞を2紙増やす羽目になりました。そういえば、リオデジャネイロオリンピックもありましたね。ブラジルのジルマ・ルセフ大統領が180日間の職務停止の為に不在の中、「本当に大丈夫なの?」と心配になりましたが、開幕してしまえば何事も無かったかのように盛り上がるもので、我が日本もメダルラッシュ。2020年東京オリンピックへの期待が一気に高まりました。一方、私のプライベートはと言いますと…ほぼ無風に等しかった。な~んも無いっすよ。あるとすれば、ワンちゃんが2匹増えて計10匹になったぐらいで、浮いた話もゼロ。キャバクラすら1回も行っていないんじゃないかな?

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テーマ : 俳優・男優
ジャンル : 映画

【日日是薩婆訶】(15) いったいこの気分は何なのか次第に正体が見えてきて

今年8月8日、天皇陛下がビデオメッセージを出された。煎じ詰めると、その内容は、「自分も年老いてきて病気もしたので、生前退位を考えたい」ということのようだった。退位した天皇が上皇となり、仏道に帰依して法皇と呼ばれた時代もあるが、明治以降では初めての事態である。この問題は『皇室典範』の修正、場合によっては憲法条文の改変等、法的な対処を伴う為、天皇が政治に関与した印象を残さないよう、文章も慎重に練られていた。ビデオメッセージによる国民への直接発信は、恐らく、現陛下が東日本大震災後の3月16日、初めて採用されたやり方だが、ある意味では“玉音放送”の継承も思わせる。震災直後のメッセージには本当に多くの被災者が励まされ、力を戴いたが、今回は少々趣が違っていた。天皇陛下の今回のメッセージについて、些か考えてみたい。ビデオを拝見し、またインターネット上から文章をプリントアウトして何度か読んだが、仰ることは本当に尤もなのである。「象徴天皇制という制度の現在と過去を熟知・熟考され、その上で制度自体の将来について最もお考えになっているのは、間違いなく陛下ご自身なのだろう」と思える内容であった。特に昭和天皇の死後、直ぐさま2ヵ月もの“殯”と、その後、1年間の喪儀が続き、更に新時代に関わる行事が同時進行した前回は、相当大変だったのだろうし、「それはできれば避けたい混乱だ」という見方にも、後続の人々への思いやりを感じた。摂政を立てて天皇自身の公務を減らし、そのまま天皇であり続けることを潔しとしないご心情も理解できた。だから、「何とか皇室典範の修正程度のことで、早く願い通りにしてあげたい」――。そうは思ったのだが、しかし、どうもどこかに落ち着かない気分があるのである。一体、この気分は何なのか。自分でも直ぐにはわからなかった。しかしその後、有識者会議のメンバーが決まり、陛下の意向に沿った審議が先月に始まることがわかってくると、自分の中で蠢く気分の正体も次第に見えてきた。どうやらそれは、天皇という存在の宗教的カリスマが減衰するという寂しさに似た気分なのである。

「天皇陛下が宗教的カリスマ?」と疑問に感じる人々も、今ではいるかもしれない。しかし、私の中で天皇陛下は、皇后陛下と共にこれまで、ドーナツの中央の穴のようにドーナツをドーナツたらしめる空虚、日本を日本たらしめる神聖で深い空洞のような存在だったのである。無論、「天皇ハ神聖ニシテ侵スへカラス」という条文は大日本帝国憲法(第3条)であって、現在の憲法規定ではない。1946年の元旦に昭和天皇は『人間宣言』をして、“現人神”であることを否定されたのだし、同じ人間であるのは間違いないのである。しかし、昭和天皇はその後、全国各地を巡幸され、人々の崇敬を集め、戦前とはまた違った形で一種の“信仰”を培ってこられた。「一度お会いになった相手の顔と名前は決して忘れない」という人間離れした能力も示され、明らかにある種の神聖な存在に戻っていったのではないだろうか。大体、殆ど修辞を用いない単純極まりない日本語が、あれほど心からの言葉に聞こえる存在は他にいなかったではないか…。今上陛下も、被災地への慰問と、海外も含んだ戦没者の慰霊を繰り返され、人々の心の底に潜む幽き気持ちを代務され、人々の崇敬する存在になっていった。美智子皇后と共に、象徴天皇とは如何なる存在なのか、お考えになった上での行動ではなかっただろうか。慰霊・慰問・慰撫…どれもこれ以上ないほど宗教的な仕事である。日々の宮中での宗教的祭祀は勿論のこと、その他にも、お2人は無数の宗教行為を重ねてこられたのである。特に東日本大震災の後は、手術後のお体であったにも関わらず、7日毎に7回、まるで49日までと決めていたかのように被災地訪問を繰り返された。ビデオメッセージと相俟って、被災地の人々に絶大な存在感を示されたと云えるだろう。私は、美智子皇后の文章力にも相当心服しているが、それは恐らく“神聖さ”には繋がらない。お2人の宗教的カリスマは、やはり無言の宗教行為の積み重ねによるものだと思う。そのような天皇陛下が今回、ご自身の“老化”を告白されたのである。2003年には前立腺癌の摘出手術を受け、2011年2月には心虚血状態が判明して検査入院。さらに翌年2月、冠動脈のバイパス手術を受けられた。検査と手術の間に東日本大震災の被災地を何度もご訪問下さったのだから、一瞬、「不死身なのか?」とさえ思う。いや、思うというより、これは“願い”なのだろうか…。大抵の老人は、老齢でそれほどの手術を受ければ、以後の生活は一変してもおかしくない。それがそうはならなかったし、避難所で跪かれる姿に接し、我々は驚きと共に崇敬の念を高めたのではないか。しかし、実は不死身でも平気でもなく、本当は陛下も寄る年波には勝てず、所謂“老化”によって「次第に進む体の衰えがある」と仰り、「公務を間違えることもあった」と正直に告白されたのである。恐らく、私の中には「カリスマは老化しない」、いや、「老化はたとえあっても見たくはなかった」という気分があったのではないだろうか。昭和天皇の最期近く、毎日の新聞に脈拍・心拍数・血圧・体温等が出ていたが、38℃以上の熱があっても、呼吸数は十三だったことをはっきり覚えている。それは、並の人間には通常、不可能な数字だったから、並じゃないことを私は密かに喜んだのだろう。

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テーマ : 仏教の教えと世界観
ジャンル : 心と身体

【私のルールブック】(81) 若者嫌いなオヤジたちへ

小欄は若者たちへの苦言・憤り・怒りの文面のイメージが強いかもしれませんが、「偶には若者の味方もしてみようかな」と思いまして…。勿論、全ての若者が物足りない筈がなく、全てのオヤジが正しい筈もなく、世代や時代を問わず、真っ当な者は至極真っ当に仕事に従事し、ダメな奴はいくつになろうがダメな訳です。では、私が思う“ダメなオヤジ”とは? 私は基本、仕事で結果を残しているオヤジは、人間性は一先ず置いて良しと考えます。だって、仕事は結果ありきですから。ヤングマンは経過も大事ですが、オヤジは経過を言い訳にしてはいけないのです。加えて、オヤジの使命の1つに、「ヤングマンを育てながら結果を出さなくてはならない」という重要な責務があります。敢えて小さく失敗をさせながら学習させ、大きく失敗しそうな直前に手を差し伸べ、致命的な危険を回避する。そして、結果を出すのではなく、ヤングマンに出させるように導く。

言葉にするのは簡単ですが、これが中々難しい。人間ですから、結果が残せない時も多々ありますしね。しかし、そんな時にヤングマンの代わりに責任を負うというのも、我々オヤジの仕事な訳です。ところが、昨今はこんなオヤジが増殖傾向と思わざるを得ません。「結果が出た場合は俺の手柄、失敗した場合は奴のせい」と、手柄を独り占めするばかりか、責任からも逃げ回る屑オヤジが…。それはダメですよ。それじゃヤングマンはついて来ませんから。ただ、子分が多ければいいというものでもありません。要は、歳を取っている以上、「このおっさんと一時でも付き合っておいてよかったな」と、ヤングマンから後追いでもいいから思い出してもらえるような存在にならなきゃダメだってこと。ならば、どんなやり方でもいいから育ててあげないとね。ヤングマンに嫌われようが疎まれようが、恐れずに力ずくでも育てにいかないと。で、逃げられたら、それはその時でいいんです。オヤジなんてフラれてナンボですから。「今時の若者は叱ると直ぐに辞めてしまうから」とか、「ゆとり世代はわからん」とか、オヤジ共が言い訳にしている場合ではないんです。

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テーマ : 俳優・男優
ジャンル : 映画

【タブー全開!政界斬鉄剣】(63) 税制調査会は只のお飾り…この国の“ボス”は財務省だ!

池田「今週は税金に関するお話です。最近、お酒の税率や配偶者控除の変更に関するニュースを耳にする機会が増えましたよね。私が今回話したいのは、とても民主主義国家とは思えない日本の税制の決め方です」

――どういうこと?
池田「税制改正のスタート地点は霞が関です。先ず、財務省は各省庁に、毎年8月31日までに税制改正の要望を提出するよう指示を出します。そして、各省庁からの要望を財務省が査定する。表面的には、9月初旬から始まる“政府税調”と呼ばれる官僚OBや学者らで組織された税制調査会で議論されるのですが、このメンバーの人選を事実上、財務省がやっている。つまり、政府税調の結論は完全に出来レースなんです」

――財務省が全てを決めちゃっているってことかー。
池田「税金は国民生活に直結する一大事なのに、選挙を経ていない、責任も取らない連中が決めている。更に、作業をする時期もおかしい。8月31日までとか9月初旬とか、国会が開かれていない時期なんですよ。国会議員が地元に帰ったり外遊をしている時に、役人が勝手に税制という国家の骨格とも言える仕組みを作っている」

――つくづく、日本は役人が動かしている国なんだなぁ…。
池田「因みに、翌年度の予算案も、8月31日までに各省庁が“概算要求”という形で出し、それを財務省が纏めます。政府を主語にすると、税金が収入で、予算は支出です。つまり、この国のお金はインもアウトも、役人たちが国会閉会中に決めてしまっているのです」

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テーマ : 税金
ジャンル : 政治・経済

【カオスを飲み干せ!挑発的ニッポン革命計画】(91) “デマニュースの波”から日本と自分を守る為に必要な心構えは?

一昔前の時代は、良くも悪くもマスメディアが言論を支配していました。過激で偏った言説は、大新聞のデスクやテレビ局のディレクターの“倫理感”によって検閲され、「報道するに値しない」として葬られるか、少なくとも“注釈付き”でしか世に出ることはありませんでした。ところが、インターネットが普及し、有象無象のインターネットメディアやSNS上の“インターネット世論”が力を持つにつれ、状況は一変。相対的に力の落ちたマスメディアはその責任を放棄し、引きずられるように“客が喜ぶ派手なネタ”を形振り構わず提供するようになりました。その結果、今年のアメリカ大統領選では、国家や政党からカルト系団体まで、マスメディアから個人まで、あらゆるプレイヤーが“情報戦”に参加。果ては、全く関係のないヨーロッパの小国・マケドニアに住む青年たちまでも、小遣い稼ぎの為に大統領選関連のデマニュースを配信していたのです。こうしてウェポナイズ(兵器化)された偽情報は、アメリカという国をあっという間に呑み込んでいきました。

その象徴とも言えるのが、ドナルド・トランプ新政権の主席戦略官・上級顧問に就任するスティーブ・バノン氏。彼は保守系ニュースサイト『ブライトバートニュース』の元会長ですが、ニュースといっても相当に偏った主張やデマ交じりの言説で、トランプを強力にプッシュしてきた媒体です。一昔前ならマスメディアに“黙殺”されていたような人間がホワイトハウスの住人になることで、今後、アメリカではネオナチ紛いの言説も“普通の右派”くらいの位置付けになり、ノーマライズ(常態化)されてしまうことは避けられないでしょう。同じことは近い将来、日本でも十分に起こり得ます。何故なら、日本社会のベースには排外主義の“種”――“潔癖”という体質が潜んでいるからです。もう少し具体的に言いましょう。放射能・TPP・子宮頸癌ワクチン・大麻等、一度「○○が怖い」「○○は穢れている」という流れになった時、日本では多くの人々が、目の前にある重い課題をゼロベースで考え抜くことを放棄し、“信じたいことを信じる”傾向が強くなる。「皆、同じことを考える筈だ。そうでないヤツはけしからん」…。

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テーマ : 報道・マスコミ
ジャンル : 政治・経済

【私のルールブック】(80) “間の悪さ”から見える若者の身勝手

今時の若者にイラつくのである。今時の若人たちに歯痒さを覚えるのである。こんな男の子がいた。年の頃は20代前半で、とある番組のAD君である。ロケの移動中に、女性タレントさんが恥ずかし気にトイレ休憩をお願いした。「では、近くのコンビニに寄りましょう」ということになり、5分ほど走った先で見つかったのだが、ドライバーさんが駐車をしようとハンドルを切ったその時である。問題のAD君が、か細い声で言ったのだった。「あと10分ほど先のコンビニのほうが大きくて、トイレも綺麗ですよ」と…。ロケバスの車内が一瞬、静寂に包まれた。すると、ディレクターさんが戸惑いながら女性タレントさんに「我慢できますか?」と訊くと、「は、はい」と彼女は頷いた。いや、頷かざるを得なかったのだと思う。

っていうかね、私が問題視したいのは、「何故、そのタイミングで中途半端に気の利いた情報を流さなければいけなかったか?」って事なんですよ。女性タレントさんが「トイレに行きたい」と言った時点で、堂々と言えばいいだけの話でしょ。確かに、言いそびれたのかもしれません。道中も悶々としていたんでしょう。「言うべきか? 言わざるべきか?」。でもね、ロケバスは既にコンビニに着いていた訳です。なのに、「何故、そのタイミングで?」ってね。正直、ディレクターさんにも多少イラつきましたよ。「この期に及んで『我慢できますか?』なんて訊き直してどうすんだよ」って。やっぱり、優先順位ってあると思うんです。何より大事なのは、ロケをスケジュール通りに進めること。でも、生理現象は仕方ない。となると、次に優先しなければならないのは排尿でしょ。綺麗だろうが汚かろうが、溜まったモンを出せばいいんですよ。抑々、日本のコンビニなんてどこも綺麗なんだから。まぁ、百歩譲って「より綺麗なトイレを」とAD君なりに気を利かせたのかもしれませんが、「いやいや、だとしてもこのタイミングでの発言は無しだ」と私は言い切りたい。

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テーマ : 俳優・男優
ジャンル : 映画

【タブー全開!政界斬鉄剣】(62) “アスリートファースト”という発想が間違いの始まりだ!

池田「今週は、東京オリンピックの会場問題について解説します。結局、バレーボールの会場以外は、ほぼ原案のままという決着でしたね。勿論、コストを圧縮できたことは一定の成果ですが、多くの東京都民と日本人は、『このドタバタ劇は一体何だったんだろう?』という感想を持ったのではないでしょうか」

――勝負の分かれ目はどこだったんだろう?
池田「オリンピックの問題に関ししては、スタート地点から間違っていたと思います。小池百合子知事は、“都民ファースト”というスローガンを掲げて都知事選で圧勝しました。都知事が都民を第一に考えて行動するという宣言は、至極当然のことです。しかし、その小池さんが、オリンピックの話になると“アスリートファースト”と言い出したのです。これこそが間違いの始まりなのです」

――どこが間違っているの?
池田「近代オリンピックは、古代ギリシャのオリンピア競技をモチーフにしています。古代ギリシャ時代は、国の規模が都市国家単位だったので、現在も都市開催という建前になっている。でも実際には、オリンピックは国家的なイベントです。民主主義国家で行われる国家行事は、絶対に“国民ファースト”である必要がある。たった数週間の大会で競技をする、日本国民全体の0.5%にも満たない人数のアスリートが主役という考え方そのものが大間違いなのです」

――そう言われてみると…。
池田「開催地の代表者である小池さんがそんな言動なので、マスコミも勘違いしてしまった。極めて競技人口の少ない種目の選手たちが『立派な施設でやりたい!』と訴える姿を、彼らは大々的に報じ続けた。その影響で、視聴者である国民たちは、何百億円もの競技場を『税金で整備しろ』と要求するアスリートや競技団体の言い分が『正当なものなのだ』と勘違いしてしまうようになったのです」

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テーマ : 東京五輪
ジャンル : 政治・経済

【カオスを飲み干せ!挑発的ニッポン革命計画】(90) ドナルド・トランプ大統領を生んだアメリカ社会の深刻過ぎる“知的格差”

「ここまで落ちるのか」――。アメリカ大統領選の取材で訪れたアメリカの街・人々・空気に接した僕は、そんな思いを抱かざるを得ませんでした。約20年ぶりに長期滞在したニューヨークの街は、あまりにも疲弊していました。五番街の有名デパート前ですら、尿の臭いが立ち込め、タクシーのシートは破れて剥き出しになり、レストランのメニューも触っただけで手がベトベトになる。ボロボロのインフラと、それを当たり前のこととして放置する人々。「昔からニューヨークなんてそんな街だよ」と嗤う“アメリカ通”もいるかもしれませんが、僕は肌感覚として、アメリカ社会全体が落ちるところまで落ちていることを痛感しました。経済格差の問題はどの国でも深刻ですが、大統領選取材で様々な立場の人にインタビューして感じたのは、アメリカ社会に横たわる甚だしいほどの“知的格差”です。たとえ若くても、賢い人はとてつもなく頭がキレる。物凄いスピードで、高尚且つ洗練された議論をする。日本では中々お目にかかれないレベルのインテリが社会の上層部にいることは、間違いありません。

しかし一方で、超がつくほどの教育格差は、中間層をごっそり押し下げた。“押し潰されたピラミッドの下”に位置する人々の多くは、教育機会に恵まれず、嘗てのナチス・旧ソビエト連邦・中国共産党がやってきたプロパガンダの焼き直しのようなドナルド・トランプの陰謀論にも素直にハマってしまい、それを『フェイスブック』等で広めていった訳です。彼を応援したメディアも、この状況に見事に乗っかりました。トランプが体現するアンチエスタブリッシュメント思想だけを信じ、デマ記事にも検証せずに飛びつく人々に対し、報道とも呼べないような“可燃性の高いネタ”を常に提供し続けたのです。アメリカが強かった頃の中産階級――言い換えれば、“常識人”であれば殆ど誰も引っかからないような稚拙なキャンペーンの真偽を検証できない人たちが相当数いたことは、「トランプが6220万票も獲得した」という事実が何よりも物語っています(そのトランプが「強いアメリカを取り戻す!」と豪語している訳ですが…)。この歪んだ状況がここまで放置されてきたのは、知的格差があまりにも大き過ぎて、“強者と弱者”が其々別世界に住んで、交わることが無かったからでしょう。

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テーマ : 国際政治
ジャンル : 政治・経済

【私のルールブック】(79) 恐るべき子供たちの成長曲線

先週末は、私がプロデュースしている『KIDSアクターズスクール』のレッスンにべったりだった。下は3歳から上は中学生まで。中学生時に入校すると、高校生になっても在籍可能というシステムなので、正確には高校生が上限となる。その中に、一際背の高い男の子がいた。入校して2年余りの高校1年生の生徒さんなのだが、訊くと183㎝になったと言う。マジっすか。いくら成長期とはいえ、そこまでのスピードで育ちますか。上の子の成長速度には驚かされっ放しだが、下の子たちも負けてはいない。3~5歳は、会話力に大きく差が出る年齢層。喋りが達者な子もいれば、少々心配になるぐらい遅い子もいたりする。ですが、本当に1つのキッカケなんですよね。ふとした、ちょっとしたキッカケで激変するのが、この時期だったりするのです。

クラスにめちゃめちゃ仲が良いお友だちができた。台詞をトチったら逆にウケてしまい、気が付けば恥ずかしさが無くなっていた。私がテレビに出ているおじさんだと、今更ながら気付いた…等々、何が変化のキッカケになるかわからない。だから、面白くて大変なのよね。こんな女の子もいました。学校では演劇部の部長を務め、演技力にはかなり自信を持っている。しかし、私には自信が態度に出過ぎてしまっているところを注意される。「自信を持つのは大事なことだが、間違った形で出過ぎてしまうと損をするだけだ」と。「自信があり過ぎるのと芝居が好きなのとは違うのだ」と…。すると彼女は、誰よりも芝居を好きになろうと努力しました。そして先日、久しぶりに彼女と話をしたのです。私は何を彼女に伝えたかというと、「そこまで芝居を好きになる必要はない」…でした。彼女はキョトンとしていました。そりゃあそうですよね。私に言われた通りに、“自信を持つ”から“好きになる”にシフトチェンジした訳ですから。「今更、何言ってんだよこの爺ぃ!」って話ですから。

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テーマ : 俳優・男優
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【タブー全開!政界斬鉄剣】(61) “占い師”が国政を動かす隣国を笑えない日本の意思決定システム

池田「今週は、自民党農林部の小泉進次郎会長が苦戦中の農業改革に関するお話をしましょう。とはいえ、農業改革そのものではありません。私が取り上げたいのは、農業改革を主導している規制改革推進会議という、総理大臣が内閣府に設置した審議会についてです」

――審議会に問題があるの?
池田「大ありです。審議会制度とは所謂有識者会議の頂点に立つような存在で、政治と行政の“無責任体質”を象徴する制度です。豊洲新市場問題で東京都庁の“体質”が明らかになったように、役人たちによる重要な意思決定のプロセスと責任の所在を、意図的に不明瞭化させる為のシステムなのです」

――有識者会議には、財界人・学者・専門家らが集められる。正しい結論を出せないの?
池田「有識者といっても、政治に関しては素人です。その素人集団が、国の命運を左右するような案件を議論する。しかも、審議といっても平均して2時間くらいの会議を10回程度やるだけ。更に、その議論の土台となる資料は、“事務局”と称する官僚側が全て用意する。つまり、役所が望む結論に誘導されている訳です。そして、その政策が失敗した場合に備え、有識者が決めた体にして、役人の責任を回避しているだけなのです」

――最悪な仕組みだ…。
池田「この制度が日本を蝕み始めたのは、1996年、橋本龍太郎政権時代に設置された行政改革会議と経済審議会からです。行政改革会議が目指したのは行政のスリム化だったのに、役人の数は全く減らなかった。経済審議会が主導したのは金融ビッグバンでした。その結末は、皆さんご存知の通り、世界屈指だった日本の金融経済を脆弱な地位にまで失墜させてしまった」

――碌なもんじゃないな。
池田「小泉純一郎政権時に設置された経済財政諮問会議も最悪でした。労働者派遣制度の大幅な規制緩和により、終身雇用制が完全に崩壊。結果、ワーキングプア層が大量に発生した。更に、税金を1円も使うことなく機能していた超優秀な郵便局制度も廃止してしまった」

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テーマ : 政治・経済・社会問題なんでも
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