【私のルールブック】(93) “身体のメンテ”も仕事のひとつ…今年から“オフ日”を導入します!

毎年言っているような気がしないでもないが、ここ数年働き詰めだった為、今年こそ身体を休める日を設けるようにした。具体的に述べると、週に一度は『バイキング』(フジテレビ系)だけの日を作ること。月に1日は完全オフを確保することである。本当はもっと休みたいのですが、現状ではこれが限界といいますか、レギュラー番組+不定期レギュラー+特番の他に、週末は子役スクールもありますので、正直、これが精一杯。とはいえ、有難い話です。我々はお仕事を頂いてナンボの商売ですので、お声掛け頂いただけで感謝であり、たとえ忙しくなったからといって「もっと休みたい」は言語道断な訳です。ですが、私も今年を以て50歳。まだまだ発展途上の身とはいえ半世紀ですから、そこかしこにガタがきており、“身体のメンテナンスも仕事の内”と割り切らせて頂くことにしました。倒れてからでは、逆に多大なるご迷惑をお掛けしてしまいますからね。

でも、つくづく感じるのは、「芸人さんってマジでタフだな」ってこと。だって、こんな過酷なスケジュールの日々を当たり前のように毎年過ごしている訳ですから。年末年始で漸く休めるかと思ったら、芸人さんにとっては初笑いで逆にかき入れ時だとか。じゃあ一体、いつ休むのよ? 勿論、ハワイに骨休めに行く方もいらっしゃいますが、折角休暇で出向いた旅先でも中継の仕事を入れたりして、完全なオフになっていないんだから。では、滞在先でも付き合い仕事を一切断り、5日間なり1週間なりの完全オフを確保した方がいたとして、その休暇期間を得る為にどれだけ働かなければならないか? 役者育ちの私にとって、バラエティーの世界に足を踏み入れて一番驚いたのは、売れっ子芸人さんの異常とも思えるスケジュールの切り方だったかもしれません。「身体というより、よく頭がおかしくならないね」。私が素朴な疑問をぶつけると、「未だ休める立場じゃありませんから」と殆どの芸人さんが仰います。

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テーマ : 俳優・男優
ジャンル : 映画

【タブー全開!政界斬鉄剣】(74) 『森友学園』問題の黒幕は国有地を私物化する財務省理財局だ!

池田「今週は、国有地の“随意契約”について解説しましょう。通常、国有地を売却する場合は、競争入札を経る必要があります。しかし、“地方公共団体もしくは公共性がある組織”に売却する場合、随意契約で売買することができる。そして現在、大阪の森友学園が随意契約で国有地を購入した経緯が不透明で、その価格も異常に安かったことが大問題になっている訳です。『安倍首相を含む政治家が財務省に圧力をかけた結果ではないか?』との疑惑も報道されていますが、完全に的外れですね」

――そうなの?
池田「国有地の不自然な取引の黒幕は、常に財務省自身です。国有財産の保有と管理をする“理財局”という部局が、国民の財産を好き勝手に扱っている張本人。政治家はおろか、安倍首相でさえも立ち入る隙が無いほどの完全な利権構造が潜んでいます。国有地とは抑々、国民全体の財産です。地方公共団体でない限り、特定の個人や企業を相手に好き勝手な随意契約はできない原則になっている。ところが、国有地の売却は、“ある裏技”によって、例外の筈の随意契約だらけになっているのが実態なのです」

――裏技って、どんな?
池田「随意契約の対象となる“地方公共団体もしくは公共性がある組織”の“もしくは”という部分こそが、霞が関官僚たちの大好きなキーワードです。彼らの解釈ではこうなります。『地方公共団体じゃなくても、我々官僚が公共性を認めるか、我々にとって都合がいいと判断した場合、特定の個人だろうと企業だろうと、強引に理屈をくっつけて随意契約を行っちゃいます』となってしまうのです」

――えええ~っ!?
池田「つまり、随意契約にするかどうかの判断は、財務省理財局の“意のまま”ってこと。そんな随意契約の実態を、わかり易い前例で説明しましょう。朝日新聞社は、築地市場の目の前という超一等地に本社ビルを構えています。このビルも、理財局との随意契約によって、破格の安さで手に入れた旧国有地に立っています。もう1つの巨大新聞社である読売新聞社も、本社ビルは東京都千代田区大手町1丁目という日本一のオフィス用地にある。これも同じく、国有地を随意契約で取得したものなのです」

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テーマ : 報道・マスコミ
ジャンル : 政治・経済

【カオスを飲み干せ!挑発的ニッポン革命計画】(102) “ミニトランプ”が掲げる「リー将軍像を取り戻す」という公約の意味

19世紀のアメリカ南北戦争は、現在に続く北部(=合衆国)と、奴隷制存続を訴える南部(=連合国)が激突した内戦です。あれから約150年経った昨年のアメリカ大統領選で、ドナルド・トランプはアメリカ社会の“分断”を煽って勝利を収めましたが、その深刻な余波が訪れ始めています。当時、南部連合の軍司令官を務めたロバート・エドワード・リーという人物がいます。彼は南北戦争以前には合衆国軍の大佐でしたが、郷里のバージニアが合衆国脱退を決めると、(※奴隷制には反対しながらも)強い郷土愛から南車の指揮官となり、北軍を最後まで苦しめました。“リー将軍”の愛称で、今も多くのアメリカ人――特に南部の白人から尊敬されています。地元バージニア等南部諸州には、彼の名を冠した公園や銅像・記念碑等が無数にありますが、近年はそれを撤去する動きが広がっています。「リー将軍を“顕彰”することは、人種差別を助長しているのではないか?」というのがその理由です。

大きな契機となったのは、2015年にサウスカロライナ州チャールストンの黒人教会で発生した銃乱射事件でした。襲撃犯の男が白人至上主義者で、南軍の象徴である南部連合旗を“信奉”していたことが判明し、各地の南部連合旗撤去と並行して、“リー将軍を称えること”に対する反対運動も拡大したのです。しかし、白人至上主義者や一部の保守層はこの動きに危機感を抱き、「黒人による歴史修正だ」と反発しました。「“被害者たる黒人の目を通した歴史”しか語ることが許されないのはおかしい」と。勿論、歴史に対する姿勢として、“現在の価値観に合うものしか残さない”というのは過剰です。白人であれ黒人であれ、大人が子供に「過去にはこういうことがあった」と語り継ぐことも必要でしょう。ただ、リー将軍や南部連合旗の存在が白人至上主義者の“よりどころ”となっているのも事実で、リー将軍を称える年に一度のパレードには、ネオナチや南軍兵士のコスプレをした連中も集まってくる。こうした“差別の源泉”を断つ為の対処療法として、仕方なくリー将軍の痕跡を撤去しているという事情もあるのです。

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テーマ : 国際政治
ジャンル : 政治・経済

【私のルールブック】(92) 坂上流・ひいた風邪をこじらせない方法

気をつけてはいたのですが、とうとう風邪を引いてしまいました。連日の生放送…その日のテーマに添って進行を務めるのが私の仕事ですが、それ以前に、そこそこの体調を維持しながら遅刻せずに通い続けるのが、何よりの責任だと思っているのです。そこそこでいいんです。万全なんて求める必要はない。だって人間ですから。ただ、救いは拗らせるまでには至らなかったこと。というか、漸く拗らせない術を身に付けることができた感じ。バラエティー番組に頻繁に呼んで頂くようになって、かれこれ5年。最初の頃は芝居と異なる発声に咽喉が驚き、直ぐに潰していました。簡単にご説明しますと、芝居は台詞が決まっています。喋る順番もわかっている。ということは、無意識に準備ができた上で咽喉を使っている訳です。片やバラエティーは、話すテーマは決まっていても、殆どがアドリブの世界。いつ笑い、いつ大きな声を出すかもわからない。準備の無い状況で咽喉を酷使しなければならないのです。

ほんとに一発でしたね。あっという間に潰れてしまいました。ただ、これを乗り越えるには慣れるしかないんです。潰して治して、潰して治してを繰り返して、強くしていくしかない。1年ぐらいかかったかな。気が付けば、いくら酷使しても一晩眠れば8割方は回復する咽喉にバージョンアップしておりました。ですが、風邪となるとそうはいきません。引き方にもよりますが、咽喉にきてしまうと一発でアウトになりかねない。しかし、どれだけ気を付けていても、風邪は引く時は引くのです。ということは、たとえ風邪を引いたとしても、拗らせない術を身に付けるしかない。では、「拗らせないって具体的にどうすればいいのよ?」ってことになりますが、これが中々アナログでございまして…。あくまでも私に限っての対処法ですが、お医者さんに頂いた薬も、薬局で売られている薬もなるべく飲まず、兎に角、「やべぇな」と思ったら、お付き合いがあったとしてもキッパリお断りして、とっとと家に帰ってサッサとお風呂に入って、チャッチャと布団の中に潜り込んで寝る! で、目が覚めたら汗をかいているので、面倒臭がらずに必ず着替えて再び寝る!

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テーマ : 俳優・男優
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【タブー全開!政界斬鉄剣】(73) “逃げ回りキャラ”の石原氏が突然強気になった本当の理由

池田「今週は、元東京都知事・石原慎太郎氏の喚問で話題の“百条委員会(調査特別委員会)”について解説しましょう。各メディアは、この委員会が超強力な機関であり、豊洲の問題で新事実が判明するかのように報じていますが、とんでもない勘違いです。結論を先に言うと、石原氏の責任が断罪されることなど絶対にありません。百条委員会とは、疑惑を追及する能力も無い機関なのです」

――えっ、そうなの?
池田「確かに、地方議会が設置できる百条委員会には、地方自治法によって刑事罰を伴う権限が与えられています。『召喚は拒否できない』『虚偽の証言をしてはいけない』『資料要求に応じなければならない』等の強制力があります。しかし、これをリアルな政治の言葉に翻訳すると、こうなってしまう。『呼ばれたら行けばよい』『嘘はダメだが、忘れたり黙秘しても罪じゃない』『要求された資料を“のり弁状態”にしたり、隠蔽をしちゃダメだが、資料そのものを捨ててしまった場合は仕方がない』という意味なのです」

――えええ~っ!
池田「百条委員会に呼ばれても、自分に都合のいいことだけを話せばいい。その程度の機関に、隠された不正の真相を暴き出したり、それを裁いたりできる筈がない。メディアが百条委員会を強力な機関だと勘違いしているのは、“現職”の知事や市町村長に対して、議会がマイナスイメージを植えつける道具として使用してきた過去があるからです。“○○市長、××問題で百条委員会に召喚”という新聞の見出しだけで、事実は別として、次の選挙にとって明らかにマイナスですから。しかし、過去の例を見てみると、どの市町村長や知事も刑事罰に問われたことなど聞いたことがないし、次の選挙でも再選を果たしているケースばかりなのです」

――つまり百条委員会は、地方議会が“現職”の知事や市町村長を悪者に仕立て上げ、あわよくば辞任に追い込む為の道具に過ぎないのか…。石原氏は“元知事”だから、余計に怖くない訳だ。
池田「そういうことです。豊洲問題で“逃げ回りキャラ”がすっかり定着していた石原氏が、掌を返したように強気になったのには、明確な理由がある筈です。石原氏に対し、『“都合の悪いことは忘れた”と言えばいいから、百条委員会など“元都知事”にとっては恐れるに足りません』とレクチャーした人物がいると、私はみています」

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【カオスを飲み干せ!挑発的ニッポン革命計画】(101) ドナルド・トランプを後押しする“極右のアイドル”が陥落! 次なる標的は…

ドナルド・トランプ大統領の誕生を強力に後押しした極右系インターネットメディア『ブライトバートニュース』のエース編集者で、過激な新興右派政治運動『Alt-Right』のアイドル的存在だったマイロ・ヤノポロスが、遂に“陥落”しました。昨年、人知れず公開されたポッドキャスト番組で、ペドファイル(小児性愛者)を擁護する発言をしていたことが発覚したのです。この騒動に対して、周囲の火消しの動きは迅速でした。マイロはブライトバートニュースの編集職を辞任し、巨額の書籍出版契約も解除され、出席予定だった『保守政治行動会議(CPAC)』の招待も取り消されてしまったのです。問題の番組でマイロは、「神父から手解きを受けたから、今の俺はフェラチオが上手い」と明かしつつ、ペドファイルを容認しているかのような発言を行いました。自分がゲイであるとか、ペドフィリア(小児性愛)の被害者であるという“マイノリティーの立場”を利用して、周囲の人間をマウンティングしたり、悪びれることなく過激発言を連発する――。まさにマイロの常套手段です。

抑々、マイロは“言ってはいけないこと”を口にすることで注目を集めてきた人物。人種差別・ムスリム差別・女性差別…何でも言いたい放題のアナーキーなスタンスが、Alt-Rightの若い人々に熱狂的に支持されました。一方、旧来の保守層からすると、マイロは自分たちの“外では言えない本音”の代弁者であると同時に、民主党からの政権奪取という目的の為に有用な人材でもあり、積極的には支持せずとも黙認してきたという経緯があります。では何故、今回の“暴言”が命取りになったのか。それは、欧米社会においてペドファイルは問答無用のタブーだからです(※これは日本のロリエロアニメやJKビジネスがどう見られているかを理解する際にも重要な視点です)。特に、共和党の支持基盤であるキリスト教右派の人々にとっては、ペドファイル擁護というのはどんな言い訳も許されない“ギロチンもの”の発言なのです。今回、問題の動画を拡散したのは、“The Reagan Battalion(レーガン軍団)”と名乗るSNSアカウントです。先ずは短い動画をアップし、マイロが「これは編集されたものだ」と反論すると、すかさず長尺バージョンを拡散して息の根を止める――。実に周到な“公開処刑”でした。

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テーマ : 国際政治
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【私のルールブック】(91) “嫌な予感”的中で味わった苦悶の9時間15分

私は今、サンフランシスコにいる。金曜日の『バイキング』(フジテレビ系)の生放送が終わるや否や、まるで拉致されるかのように成田空港へ連行されて、サンフランシスコまで飛ばされた。まぁ、もれなくお仕事なんですが、1泊3日の強行軍でございます。で、サンフランシスコへ辿り着くまでの機内でのこと。「隣の席が空席だったら快適だな~」と願うも、離陸間際に身長2mはあろうかという巨体の白人さんが駆け込んで来て、私の隣の席にドスンと座る。「あ~あ」って感じ。仕方ないんですよ、仕方ないんですけどね。でも、嫌な予感がしたんです。言ったでしょ、私の嫌な予感って結構当たるって。嫌な予感的中編・その1。兎に角、息が荒いんですよ。何をしてるでもないのに「ぜぇぜぇ」喘いでいるんです。まぁ、それだけ肥えていらっしゃるってことなんですが、そんな荒い息にも拘わらず、ポケットを探るとチョコレートバーを取り出しまして、貪るように食べ始める。「むしゃむしゃ、ふごふぐ、ぜぇぜぇ」の繰り返し。

既にしんどいでしょ。誰だって気になりますよね。私なんかは特に気になっちゃうんです。「あんた死ぬよ」って。同時に羨ましくも思ってしまう。だって、何にも考えていないんだから。食べたい物を食べたい時に食べられてしまうって、リスクは高いけど究極の幸せ者ですよ。嫌な予感的中編・その2。白人の幸せ者は、チョコレートバーを食べ終えると映画を鑑賞し始めました。フライト時間が長いですからね、映画でも観ないと暇は潰せませんから。で、どうやら彼はコメディー作品を選択したようで、因みに私も先んじて映画を観ていたのですが、私が選択したのは西部劇でした。これが中々良くできた作品で、ドンパチもかなり派手で、食い入るように観ていると…。「ドンパチドンパチ、くくくっ、ドンパチドンパチ、くえくえくえっ」。銃弾音の隙間に、どこからともなくノイジーな笑い声が割り込んでくるではありませんか。

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テーマ : 俳優・男優
ジャンル : 映画

【タブー全開!政界斬鉄剣】(72) “民泊新法”は国土交通省が利権を拡大させる為の道具だった!

池田「今週は、国会で審議入り予定の民泊新法(住宅宿泊事業法案)について解説しましょう。最近はドナルド・トランプ政権や金正男氏暗殺事件に関する報道ばかりですが、民泊新法のほうが私たちの生活に深刻な影響を与えるかもしれません」

――民泊新法って?
池田「年間2000万人を突破する等、急増する訪日外国人観光客に対して、日本の宿泊施設は足りていません。そこで、一戸建て住宅やマンションの部屋をホテル代わりにさせる民泊を合法化しようというのです。『経済の活性化にも繋がるし、いい試みじゃないか』と思いがちですが、とんでもない話です」

――どこがとんでもないの?
池田「免許が不要な“届け出制”であることと、住居専用地域でも営業が可能になっていることが問題です。想像してみて下さい。貴方の隣の部屋に突然、大量の外国人たちが、大きなスーツケースを騒々しくガラガラと転がしながらやって来るのです。彼らは深夜でも早朝でもお構いなしに出入りする。集団で泊まり、酒を飲んで音楽を大音量で鳴らし、深夜まで大騒ぎする連中も多いでしょう。彼らが地域毎のゴミ捨てルールをわかる筈もない。クレームを言いたくても、外国語の能力が必要です。日本人の家主に文句を言いたくても、部屋を貸しているのだから、その場にはいない場合が大半。日本各地の住宅街で連日、トラブルが起こるのは目に見えています」

――外国人に文句を言うのはハードル高いよなぁ。
池田「宿泊者がトラブルを起こす度に家主や管理業者に苦情を申し立てるなど、ストレス以外の何物でもありませんよ。そこら辺の問題を解決しないまま、世間的な議論も深めずに法案を成立させたい理由は何でしょうか? 実は、背後に霞が関内の省益争いが大きく影響しているのです」

――役所の私利私欲が背景に!?
池田「旅館業法等を所管し、宿泊施設を監督・指導をする役所は厚生労働省です。若し政府が民泊を推進したいのなら、既存のルールを改正して対応すればよかった。しかし、今回の民泊新法、実は国土交通省の所管なんです。国交省は新たな分野に縄張りを拡大し、利権を増やそうとしているのです」

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テーマ : 政治・経済・社会問題なんでも
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【カオスを飲み干せ!挑発的ニッポン革命計画】(100) フリン辞任は第2の“ウォーターゲート事件”に発展するか?

ドナルド・トランプ大統領の“側近中の側近”の1人、マイケル・フリン国家安全保障問題担当大統領補佐官の辞任劇が、政権の行く末に暗い影を落としています。事の発端は昨年12月29日。ロシア政府がアメリカ大統領選にサイバー攻撃で介入していたとして、当時のバラク・オバマ政権が報復制裁措置を発動したのですが、何とその同じ日にフリンは駐米ロシア大使と接触し、“トランプ政権後の制裁解除”に関する“交渉”をしていたのです。当時は未だ“民間人”だったフリンが外交政策に関与することは、明らかに連邦法違反です。更に、その事実を直ぐ認めず、マイク・ペンス副大統領ら政権内の人間にさえ嘘を吐いたことで、問題は拗れに拗れ、辞任に至ってしまいました。

抑々、フリンは“曰く付き”の人物でした。イラク戦争やアフガニスタン戦争に従軍した元陸軍中将として、『国防情報局(DIA)』長官にまで上り詰めたものの、イスラム教を“悪性の癌”とまで言い切る過激な差別論者で、オバマ政権の途中でその職を追われます。その後はコンサルティング会社を設立してロシア政府と接近し、ロシア政府系放送局『ロシアトゥデイ(RT)』でオバマ政権の外交政策を批判したり、RT主催のパーティーに出席してプーチン大統領と同じテーブルについたり…。そんな人物が、“どういう訳か”アメリカ大統領選でトランプ陣営に潜り込み、同陣営の対ロシア政策に影響力を及ぼしていた――つまり、彼の背後にはずっとクレムリンの影がちらついているのです。辞任劇の争点は、「フリンが独断でロシアと交渉したのか、或いは誰かの指令があったのか?」です。大統領本人の関与が明らかになれば、嘗てリチャード・ニクソン大統領を辞任に追い込んだ『ウォーターゲート事件』の再来。逆に、「独断だ」と本人及びトランプ政権が主張し続け、それを覆すだけの証明ができなければ、『イランコントラ事件』のように真実は闇の中です。1986年に発覚した同事件は、当時のロナルド・レーガン政権が、武器輸出を禁じていたイランに対し、極秘裏に武器を売却し、その資金の一部をニカラグアの反政府ゲリラの支援に流用しようとした秘密工作。

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【異論のススメ】(24) 民主政治のよりどころ…“事実”は切り取り方次第

ドナルド・トランプ大統領の就任から1ヵ月以上経っても、未だにこの人物の言動が世間を騒がせている。とりわけ大手メディアとの対立は激しくなっているが、この“対立”の様相を報じるのがまたメディアであり、こうなると審判が試合に参加しているような、或いは一方の側の選手が実況中継しているような感じでもある。「それでは困る」とばかりに、トランプ大統領は「メディアは嘘吐きだ」と言い、「フェイクニュース(偽のニュース)を報道している」と言う。それに対して、メディアの側は「トランプ大統領は事実を尊重しない」と批判する。少し気の利いた識者は、「今日の政治は“ポストトゥルース”の政治、つまり“真実”が意味をなさなくなった政治だ」と言う。「トランプ氏を選出した昨年11月の大統領選挙など、まさしく“ポスト真実”の選挙だった」という訳である。謂わば、「あの大統領選挙自体がフェイクだった」と言いたいのであろう。トランプ大統領の発言が、“事実との食い違い”という点であまりにお粗末である(※例えば先日のスウェーデンでテロが起きたかのような発言等)ことは事実で、確かに思慮あるべき大統領としては論外と言いたくなる。ところが、私にもっと興味深く思われるのは、多くの人が、特にトランプ支持者は、彼の発言が事実に合致しているかどうか等、然して問題にしていないように見える点である。「スウェーデンでテロは無かった」という“事実”を突き付けられても、然して動揺もしないのであろう。ここにはかなり興味深いことがあるが、考えようによっては「大変に深刻な事態だ」とも言える。メディアは、「トランプ大統領は事実を平気で捻じ曲げる」と非難する。ということは、「メディアは事実に基づいた報道を行っている」ということであろう。しかし、では「事実とは何か?」と問えば、決して話は簡単ではない。先の大統領選挙では、アメリカの大半の大手メディアはヒラリー・クリントンの優勢を伝えていた。この“予測”は、各種の取材に基づく、つまり“事実”によるものだった。しかし、ある日本のジャーナリストは「現地に行って集会に出かければ、トランプ陣営のほうに遥かに熱気を感じる」と言い、トランプ勝利を予測していた。彼の皮膚感覚のようなものであろう。では、この場合、“事実”はどちらにあったのだろうか?

我々が“世界”について知るのは、殆どメディアを通してである。例えば、トランプ大統領がどのような人物であるかも、メディアを通して知り得るだけである。メディアが提供する情報を、我々は“事実”だと思っている。では、メディアは本当に“事実”を報道しているのだろうか? 「そうは簡単には言えない」と述べたのは、『世論』を書いたアメリカのジャーナリストであるウォルター・リップマンであった。1922年だから100年近くも前のことだ。この古典的な書物において彼は、「メディアがいう“事実”なるものは、その取材者の世界観や先入見によって“世界”を恣意的に切り取ったものだ」と言う。それは、ジャーナリストの悪意というより、人間の認識そのものの構造なのだ。“世界全体”など、我々は見ることも知ることもできない。精々、その一部を切り取るのだが、その切り取り方に既に先入見が持ち込まれている――。こういうのである。そして、リップマンが警鐘を鳴らしたのは、疑似的な“事実”を基にメディアが作り出す“世論”が、現実に政治を動かすからである。“世論”が民主政治を動かす“神”の如きものとなれば、自己の主張を“事実らしく”みせて“世論”を形成することで、政治に影響を与えることができるだろう。トランプ大統領からすれば、「メディアは最初から偏った報道で世論を作り出している」と言いたいのであろう。

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