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【私のルールブック】(132) 今年最後の原稿である。なので、殴り書きで済ませよう

恐らく、今年最後の原稿である。なので、勝手ながら殴り書きで済ませようと思う。殴り書きというからには、誤字・脱字等の修正は一切無しだ。よって、新潮さんの校閲チェックも無しでお願いしたい。そして、より殴り書きがし易くなるように、お酒を頂戴しました。はい、私は今、酔っているんです。流石に酩酊までは行っておりませんが、一歩手前ぐらいかと。うっしっし。さぁ新潮さん、どうしまづか? これは私から新潮さんへの挑戦状です。受けますか? 受けませんか? ん、既に誤字を一箇所発見! でも直しません。殴り書きですから。

今年もいよいよ終わる。この時期になると必ずこの書き出しで始まっているような気がする。だって終わるんだもん。2017年は、私にとってどんな1年だったんだろう。相も変わらずクソ忙しかったのは観ての通りだが、離れの家を建て、庭を拡張し、保護センターから犬を引き取り、競艇では今年も連戦連敗。仕事を絡めて向かった海外のカジノでは、ギャラ以上を持っていかれタダ働き状態。たまの自分へのご褒美は、『ケンタッキーフライドチキン』に『吉野家』の牛丼。あとは…なんかあったかな。結局、今年もなにひとつ変わっていないような気がする。いや、確実に歳はとっているわけで、老化という意味では間違いなく変わってきているのだろう。ただ、50歳を迎えたことで意識は少しだけ変わりましたかね。「半世紀過ぎたのか」だったり、「いよいよ先も見えてきたな」だったり、「さすがに大人っぽく振るまわにゃきゃいけないのか」だったり…。ゲッ、もう一箇所誤字を発見! ど、どうしよう。いや、我慢である。

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【日日是薩婆訶】(27) せめて死を受け容れてもらう際の方向性くらいは引導香語で示せれば…

9月に入ると、東北はめっきり秋めいてくる。今年は野分(※台風)も激しく、九州では大きな被害があったようだが、こちらは然程でもなかった。ただ、出穂期の天気が悪かったから、稲の受粉が心配されたが、福島県の場合は何とか平年作が叶いそうな風情である。稲穂が垂れて黄金色が見え始めた頃、私は岩手県と宮城県を訪れた。偶々、水沢と古川界隈で2日続けて講演があったのである。この時期に岩手県に行くと、やはり宮沢賢治を憶い出す。命日は確か9月21日だが、稲の実る頃に病床にあった彼の複雑な思いを想像してしまう。「方十里 稗貫のみかも 稲熟れて み祭三日 そらはれわたる」「病の ゆゑにもくちん いのちなり みのりに棄てば うれしからまし」。絶筆短歌が謳うこの年(※昭和8年=1933年)は豊作だったようだが、自分の体の状況は決して楽観できない。しかし、それでも実りの景色の中で朽ちていくことは寧ろ嬉しいと、賢治は謳うのだ。水沢では私の弟が増長寺という寺の住職をしており、毎年恒例の講演会を開いてくれる。多分、今年で18回目だと思うのだが、いつも師走が多く、刈り入れはとっくに済んでいたし、時には雪景色のこともあった。今年は久しぶりに稲穂の垂れた季節だった為、つい賢治の願いと最期の心情とを思い起こしてしまったのである。 弟の奥さんが駅まで迎えに来てくれ、同乗した車の車窓からは、やや丈高い稲穂が風に揺れる様子が見えた。聞けば、水沢界隈ではひとめぼれが多いらしく、福島県では殆ど見かけない稲だった。翌日は宮城県の古川(※現在の大崎市)に近い美里町で講演があり、新幹線で移動した。その日もお迎えの車の車窓から広大な田圃が間近に見渡せたのだが、それは昨日の田圃の様子とも、うちの近所の田圃ともまた違う。運転してくれた若い和尚に訊くと、ササニシキだという。稲の種類によって稔った様子がはっきり違うことを、私は初めて実感したのだが、死ぬ直前まで肥料相談に応じていた賢治の頃の稲は、どんな品種だったのだろうか? 扨て、講演のほうは、水沢も美里町の玄松院のほうも恙無く済んだのだが、玄松院にはとても興味深いお客さんが来ていたので紹介しよう。別に有名な人でもないし、読者諸賢には興味など持てないかもしれないが、私にとっては驚くべき人だったので聞いてほしい。70代かと思えるその男性は、何を隠そう、私の住持する福聚寺の開基、田村家の子孫だという。

田村家は1504年に三春に築城し、その後、小田原に参陣しなかった為、豊臣秀吉の奥州仕置に遭い、岩手県一関に改易になる。一族郎党を率いて、無論、途中何ヵ所にも投宿して北上したのだろうが、どうやら嫡男の弟等の中には、宮城県に住みついた人々もいるらしい。その日お出でになった田村さんは、一関で再興された田村家の宗顕公の弟の流れだったのである。あまり時間は取れなかったが、講演後、その田村さんがJR古川駅まで送って下さるというので、途中、ご自宅にお邪魔することになった。自宅には古い書きつけや福聚寺住職の扁額もあるので、見てほしいと仰るのだ。敷地は3000坪程あるというご自宅には、庭に相当古いドウダンツツジ等もあり、ご本人が仰る由緒が間違いなさそうだと直観した。先ずは奥の仏間に入り、仏壇に向かってお経を唱え、過去帳を読み上げながら回向した。そして、今度は隣の客間に入り、床の間の上に掛かった扁額を見て驚いた。それは“信為萬事本(※信を萬事の本と為す)”と書かれた扁額で、著名は“福聚寺 鶴堂仙央”と読めた。古びてはいるが、保存状態は非常にいい。ご先祖様から「これを何より大切に受け継ぐように」と言われてきたらしいが、文字も本当に立派に見えた。鶴堂和尚については、画僧雪村の師匠であることくらいしかこれまでわからず、“仙央”という諱もその時まで知らなかった。雪村には、これまでも道教的な素養を感じていたのだが、なるほど、師匠の諱が“仙央”とわかってみると、道教色も師匠譲りであったように思えてくる。私は暫し呆然と扁額を見上げ、それからお茶を呼ばれたのである。田村一司さんというご主人によれば、“百姓として生きること”というのが先祖伝来の重要な教えだったらしい。恐らく、宗顕公との約束でもあったのだろう。聞けば、この美里町(※合併以前は小牛田)の北浦地区には田村姓がとても多く、皆、百姓として生きてきたという。お邪魔した田村家は、今も梨を栽培する農家らしく、お茶請けには切り立ての美味しい梨を出して下さった。ほんの30分ほどの滞在ではあったが、私にとっては歴史的な事件だった。これまでの私の認識では、七世鶴堂和尚は三春を治めた田村家三代(※義顕・隆顕・清顕)の初代義顕公に僅かに重なるかどうかという年齢だと思っていたが、清顕公の子供の世代に“信”の書を直接渡したとすれば、その頃、100歳前後で未だ生きていたのだろうかという話になる。或いは…いや、もうこれ以上はどう考えても私だけの興味だし、止めるが、兎に角、その日は私にとって、意味ある偶然に恵まれた日だったのである。

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【日日是薩婆訶】(26) 今年は“草原墓地元年”になるだろうという期待を膨らませるお盆になった

8月は何といってもお盆の月だが、今年ほどそれらしくないお盆も珍しかった気がする。何より天気が雨続き。大抵の年は、お盆中には雷雨はあるものの、大部分の日は猛暑である。「あぁ、イネの花が受粉する」、或いは「これぞお盆」等と自ら慰めながら猛暑に耐えるのである。しかし、今年は関東から東北まで、広い地域で雨模様の日々が続いた。秋田や岩手では川の氾濫も起こって、被害も甚大である。気象学者は、地球温暖化のせいで、これからも予期せぬ天候不順が起こることを予測しているようだが、こればかりは努力だけではどうにもならない。ただ、当欄でも何度か申し上げているように、雨水をU字溝から川に集約する現在の在り方だけは、今後、努力して緩和していくべきだろう。うちのお寺は、今年のお盆前にも墓地のU字溝のあちこちに穴を開けた。大雨が降っても、坂下の川まで雨水は行かないのである。こうした改善策が各地でなされれば、大地も息を吹き返し、大雨被害も随分変わってくるのではないだろうか。先月も少し書いたが、今年のお盆にはお墓掃除に来た檀家さんたちに、「墓地に草を生やしましょう」と呼びかけた。幸い、モデルケースのようなお墓が1ヵ所あり、全面杉苔に覆われていて美しい。「こんな風になればもう草も生えませんし、どうですか?」と誘いかけたのである。多くの人は、そのお墓を見ると「なるほど、これは綺麗だ」と思うようだ。しかし問題なのは、そこへ到る途中の“草ぼーぼー状態”である。草が生えていれば日影ができ、菩も増え易いので、暫くは草を抜かずに温存し、高刈りを続けながら草ぼーぼー状態を保つ訳だが、墓地には親戚等もお参りに来る為、「お墓掃除も真面にできないのか?」と言われかねない。誰もが親戚や世間のそんな目を恐れているのである。そこで早速、ラミネート加工した小さな立て札を沢山作り、「土壌改良のため草を生やしています 寺」と印刷した紙を入れた。「あぁ、助かります」と言って、何人もの檀家さんがそれを持っていき、自分の家の墓地に立ててくれた。楽観はしていないが、思ったよりスムースに“草原墓地”が実現するかもしれない。「今年は草原墓地元年だろうか?」と、期待を膨らませた希有なお盆であった。お盆には、7日にお施餓鬼を行ない、遠隔地で棚経に廻れない方々にご参加頂いた。町内や近隣には13日から棚経に廻ったのだが、今年はNさんも含めて3人で手分けできたので助かった。恐らく、ここ20年ほどでも一番早く棚経を終えられたのではないだろうか。

また、今年のお盆前には、6年越しの長編小説が一応の脱稿を見た。未だ微修正はあるものの、初めから4回書き直した作品だけに、脱稿の喜びも一入だった。タイトルは『竹林精舎』(朝日新聞出版)。ご承知のように、ビンビサーラ王によって寄贈された釈尊にとって最初の寺である。これまで寺を舞台にした小説は、然程多くはない。しかし、東日本大震災以後の様々な宗教の動きの中で、「やはり寺を舞台にもっと書くべきだろう」と改めて思った。それこそ自分独自の世界でもあるし、日常の思考の場でもある。今回は在家から出家した若者が主人公だが、女性への思いに悩みながらも道場を出て僧侶となり、被災地である福島県の小さな寺の住職になっていく物語である。“五蘊盛苦”が一貫したテーマだが、その中で若い僧侶が成長していく様を描きたかった。お寺の経済や異性問題、公案や放射能のこと等も入れ込んだ長編である。この作品についてはいずれまた触れたいが、現状では来年1月の刊行になりそうなので、その際にご一読頂ければ嬉しい。扨て、お盆が明けると、今年は『塔』という短歌の会での講演が待っていた。偶々、この会の東京支部に、私が学生時代に参加していた同人誌『いんぐ』のメンバー・武山さんがいての体頼である。この時、私は初めて“歌合わせ”というイベントを拝見したのだが、正直なところ、その闘争性に驚いた。大和心を体現するような人々だし、嘸かし雅な気分で良い歌を褒め合うのだろうと思っていたら、然に非ず。決まったテーマで様々に詠んで提出してあったお互いの歌をパネルに映し出し、平たく言えばお互い遠慮なく貶し合うのだ。鋭い言葉を繰り出す人々だけに、貶し言葉も痛烈である。その批判を聞いた上で、トーナメントで対戦する双方どちらかの歌に全員で投票するのだが、批判の言葉の影響を受けることは間違いない。その後、私は『無常とあはれ』というタイトルで講演させて頂いたのだが、ご報告したいのは、その講演も済み、事前に約束していた懇親会にも顔を出し、メンバーと別れた後の出来事である。Nさんや女房と合流し、「もう少し飲もうか」ということになって、私は会場ホテルの前のベンチに座って、ぼんやり2人が来るのを待っていた。近くにコンビニがあったようだが、よく覚えていないところを見ると、結構いい気分だったのだろう。私は一旦、そのベンチに座り、少し休んでから合流する場所を決める為、女房に電話しようと考えていた。そして、私は携帯電話を持たない為、公衆電話を求めてホテル内に戻ったのである。

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【私のルールブック】(131) 福岡を訪れると蘇る親父との思い出

私は今、福岡にいる。勿論、仕事で訪れているのだが、福岡に足を踏み入れると必ず子供の頃の記憶が蘇るのだ。私の亡き父親は福岡県大牟田市の出身でして、私が小学生の頃は福岡でも仕事をしていたらしく、よく連れて来てもらっていたのです。晩飯は必ずといっていいほど中洲の焼鳥屋でした。恐らく、行きつけにしていたんでしょうね。同僚の方と親父と、私。書き手として出版社の手伝いのような仕事をしていましたから、政治関係の難しい話を同僚と論じ、意味がわからない私は黙々と焼鳥を頬張る。ですが、一頻り話し終えると、同僚の方が親父の昔話をするのです。「君のお父さんは水泳が上手くてね、高校の頃は海に泳ぎに出掛けたもんだよ」。そうか、親父は水泳が得意なんだ。「喧嘩も滅法強くてね、4~5人ぐらいだったら1人で叩きのめしていたから」。そうか、親父は喧嘩も強かったんだ。

父親の武勇伝を聴いて喜ばない息子はいません。福岡競艇場にも連れて行かれたっけ。下駄の音を響かせて舟券を買う親父。横目で親父の舟券を覗き見ると、大体2点か3点の絞り買いでした。なので、当たれば儲けは大きいですが、払い戻し所に向かわずに終わることのほうが多かったように記憶しています。それでも親父は表情ひとつ変えない人でして、当たったのか外れたのか、負けたのか勝ったのか読み取ることが難しかった。焼鳥屋も競艇場も、私は只々親父の後をついて行くだけ。下駄の音を頼りに、はぐれないように親父は振り返って私の生存確認をするような人ではありませんでしたから。ただ、子供ながらに不思議に思うったのは、アパートを借りて住んでいたにも拘わらず、何故か私は近くのホテルに宿泊。まぁ、現地妻といいますか、親父にとって都合のいい女性がいたんでしょうね。当時のことは朧げにしか覚えておりませんが、今、ホテルの一室から見下ろす福岡の街並みとは、大きく違ったように思います。

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【私のルールブック】(130) 保護センターから引き取った前脚を1本失ったワンちゃんのこと

『天才!志村どうぶつ園』(日本テレビ系)をご覧の皆さんの中には知っていらっしゃる方もいるかと思いますが、今年6月に茨城県の保護センターからワンちゃんを引き取らせて頂きまして。で、このワンちゃんというのが、前脚を1本失ってしまった子で、どうやら猪の罠に引っ掛かってしまったらしく、保護センターにふらりとやって来た時には、前脚がほぼちぎれてブラブラ状態だったそうです。しかも猟犬として厳しく育てられたようで、飼い主以外には中々懐かないときた。なのに、肝心の飼い主さんはというと、どこに行っちゃったんですかね、恐らく捨ててしまったのではないかということなんです。まぁ、あくまでも推測の話になってしまうのですが、要するに飼い主に捨てられてしまい、彷徨っていたところ、猪の罠に掛かり、息も絶え絶えで辿り着いたのが保護センターだった訳です。そういった意味では運が良かったとも言えるのですが、センターに迎え入れるには健康状態をチェックしなければなりません。

すると、レントゲンで数え切れないほどの散弾銃の破片が体内に見つかり、私も拝見しましたが、怒りを通り越してやるせなくなってしまいました。ただ、現実問題として可哀相だけでは引き取ることはできません。何せ、我が家には既に11匹のワンちゃんたちがいる訳で、その全てが小型~中型犬。前脚の無い彼は大型犬に近い大きさですから、お兄ちゃんたちにしてみれば「ちょっと勘弁して下さいよ」ってことになりかねませんからね。でもね、勿論悩みはしましたが、もうどうにもならないんですよ。だって、ぱっと見た時に「ウチにおいで」って思っちゃったんだから。不幸な生い立ちの子だからとかではないんです。初めて会った時、小雨降る中で鎖に繋がれて佇んでいる姿を見た瞬間、「君さえ嫌じゃなかったらウチにおいでよ」って思っちゃったんだもん。で、決めたら私は早いので、手続きを済ませ、引き取らせて頂きました。お兄ちゃんたちは初めこそ驚いておりましたが、不思議なことに拒否反応を示す子は1人もいなかったんですよね。もう、本当に感謝。

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【タブー全開!政界斬鉄剣】(110) 票欲しさに暴力団紛いの脅しに屈した自民党の罪深さ

池田「今週は、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)をダシにしてうまい汁を吸おうとしている連中のお話をしましょう。先日、アメリカを除く11ヵ国が、新たなTPP(※TPP11)に大筋合意しました。日本政府と与党はこれを受け、“総合的なTPP等関連政策大綱”を纏めました。これが呆れた内容ばかりなのです」

――特にタチが悪いのは?
池田「約3000億円規模の農業支援策です。このお金は消費者や農家の為に使われるものでは決してありません。得をするのは農業団体(※『JA』等)と自民党議員だけなのです」

――どういうこと?
池田「実はこの支援策、TPPが2年前に“アメリカ込み”で大筋合意をした時に作られたものを流用しただけのものです。世界屈指の農業大国であるアメリカを含むTPPへの参加に向け、日本の農業の足腰を強くする為の対策費が、2015年と2016年に約3000億円ずつ、計6000億円が助成金として投入されました。しかし、ご存知の通り、アメリカはTPPからの脱退を決めました。だから、アメリカを意識したTPP対策予算はもう不要になりそうなものですが、今回の補正予算では、更に約3000億円規模もの農業対策を実施しようというのです」

――とんでもない話だ!
池田「そこには、個別の農家や消費者の利益からかけ離れた、自民党の姑息な狙いが隠されている。それは“農業団体票”の取り込みです」

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テーマ : TPP
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【カオスを飲み干せ!挑発的ニッポン革命計画】(138) 東南アジアに広がる仏教ナショナリズムが“ジハード”の引き金に?

苦境に立たされているイスラム教徒の少数民族・ロヒンギャの問題で融和を訴える為、先月末にミャンマーを訪問したローマ法王のフランシスコは、滞在中に“ロヒンギャ”という言葉を口にすることはありませんでした。後に法王自ら「対話の道を開ざしたくなかった」と明かした通り、ミャンマー政府や国民の心情を“忖度”したのでしょう。改めて説明すると、同国政府はロヒンギャという呼称を使わず、彼らを“ベンガル人”と呼んでいます。「あくまでもバングラデシュからの違法移民であり、国内で保護されるべき存在ではない」と。そして、その政府の立場を、仏教徒である大多数の国民が支持しています。長らくこの問題に関して沈黙を続け、今もミャンマー軍による“強制排除説”を否定しているアウン・サン・スー・チー国家顧問に対し、世界の活動家らは「ノーベル平和賞を剥奪すべきだ」と厳しく批判しています。

ただ、抑々スー・チー氏は半分お飾りのようなポストにいる指導者であり、軍主導で行われているロヒンギャ虐殺について何か手を下せる立場にありません。現在のミャンマーにおける真の権力者は、ローマ法王とも会談を行った軍最高司令官のミン・アウン・フライン氏。若い頃から武勲を上げて出世を果たした人物で、反政府デモが起これば直ぐに鎮圧。中国との国境付近で少数民族が反乱を起こせば、虐殺も辞さぬ姿勢で対処してきました。今はその“殺しのマニュアル”を、最高司令官としてロヒンギャの村々でも実行しているのです。国内外で人気のあるスー・チー氏という“看板”を立てて、欧米や日本の資本を引き入れ、経済成長を実現し、国民を掌握。そして、マジョリティーの仏教徒にとって“異物”であるロヒンギャを徹底的に排斥しつつ、報道をコントロールして彼らの反乱を“テロ”と呼ぶ――。残念ながら、多くの国民は「これはイスラムテロとの戦いだ」というプロパガンダにまんまとハマっています。更に、ミャンマーと同じく仏教徒が多数を占めるスリランカでも悲劇は連鎖しており、先日もミャンマーから逃れてきたロヒンギャ難民の収容施設が、暴徒化した僧侶たちに襲われるという事件がありました。

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ジャンル : 政治・経済

【私のルールブック】(129) 久しぶりに説教をした、「慣れてんじゃねぇよ」

先日、我が社の主要スタッフの子に久しぶりに説教をした。「慣れてんじゃねぇよ」って。以前も“慣れ”について綴りましたが、今回、その子がどんな慣れ方をしていたかといいますと、簡単に言ってしまえば、「経営は順調なんだから、このままでいっか」ってやつです。先ず、順調な時ほど怖がりましょうよ。順調が未来永劫続くなんてことは奇跡に等しい訳ですから。その考え方が嫌なら、更に上の段階の順調さを目指すでもいい訳です。要するに、「わかった風な振りして安穏と胡坐をかいてんじゃねぇよ」ってことです。例えば、プラスが当たり前だった収支が、ある月でマイナスに陥ったとします。とはいえ、これまでずっとプラス収支で業績を伸ばしてきた訳ですから、「来月巻き返せばいっか」という結論で済ませてしまう気持ちもわからなくもない。しかし、私に言わせると、その考えは既にアウトです。「えっ、いくらなんでも早くね?」と思う方もいらっしゃるでしょうが、ここで手を付けなければならない作業が1つだけありまして、マイナスを招いた要因を出来得る限りの労力を払って洗い出すということ。

その上でないと、「一過性のものだったのか?」「実は、根っこの部分から改善しなければ、会社自体が傾きかねない大きな問題なのか?」の見極めができませんから。経営は数字遊びではありません。理由もなく数字が動くことはあり得ないんです。数字が動きを見せたら、プラスであろうがマイナスであろうが原因を洗い出し、見極める。この作業を怠ることなく、慣れることなく繰り返す。じゃないと、会社って一度傾き始めると後は一気ですからね。「ヤべッ」と思った時には既に手遅れで、「あれ?」と感じた時でも遅いぐらいなんです。そして何より怖いのは、面倒な作業を怠り、怠ることに慣れてしまった人間の「あれ?」って、最早怠け者の五感になっていますから、実際は「ヤベッ」ってタイミングだったりするんですよ。ただ、これはあくまでも私の考えですから、他にももっと理に適ったやり方はあるでしょうし、業種や規模によっても様々だと思います。ですが、やるべきことを怠っての後悔はしたくありませんし、悪い意味で慣れてしまった結果、会社を立ち行かなくしてしまっては、責任ある立場の者として失格ですからね。

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【カオスを飲み干せ!挑発的ニッポン革命計画】(137) 拝啓、ザッカーバーグ様…Facebookは独裁者の味方ですか?

カリフォルニア州シリコンバレー地区のメンローパークという場所に、『Facebook』の本社があります。そこに集まるアッパーミドル層の白人たちによる、性善説を前提とした“友だち紹介システム”から始まったこのサービスは、スマホの普及と共に各国でビジネス規模を拡大し、今年7~9月の四半期は売上高・最終利益とも過去最高を更新。今や世界的なインフラとなりました。しかしその一方で、近年はまるで粗い縫い目から汚水が漏れ出るかのように、色々な問題が表出しています。昨年のアメリカ大統領選挙におけるロシア介入疑惑もその一例ですが、もっと踏み込んで言えば、実はFacebookは多くの独裁者や権力者たちにとって都合のいいツールとなっているのです。例えばタイ。Facebook上に、タイ王室に関する『BBC』のドキュメンタリー番組の一部を引用した25歳の民主化活動家が、“不敬罪”で昨年2月に逮捕されました。彼は多額の保釈金を支払い、一度は保釈されたようですが、再びFacebookに警察を揶揄するコメントを書き込むと、直ぐに再逮捕。5年の実刑判決を食らってしまいました。軍政下の同国において、実名制のFacebookは謂わば“民間製の国民ID”。本人の投稿に加え、デモ参加者や活動家同士の横の繋がりといった情報も含めて監視することで、国家権力は反体制派容易に“釣り上げる”ことができてしまうのです。ミャンマーの状況はもっと深刻です。2011年の時点で、インターネットにアクセスできるミャンマー人は、人口の僅か1%程度とみられていましたが、ここ数年、格安スマホや格安SIMの普及で爆発的にインターネット人口が拡大。多くの人々はスマホを購入すると、直ぐにFacebookのアカウントを取得し、無邪気に楽しんでいるようです。

しかしFacebookは、少数民族のロヒンギャに対する差別を助長する場にもなっています。フィードには悪意に溢れた偽情報や、様々な隠語を用いて民族憎悪を駆り立てる投稿が溢れ、それらが虐殺やレイプといった蛮行を引き起こすこともある。ミャンマーの有名なムスリム差別主義者も、「ロヒンギャ差別の拡散はFacebookが無ければ成し得なかった」と語っています。では何故、こんな差別が放置されたのか? 実は、Facebookはミャンマーに支社を持っておらず、タイにある支局(※それも本社直系の支社ではなく“代理支局”)がタイ、ミャンマー、カンボジアの3ヵ国を管理しています。こうした脆弱な管理体制に加え、ミャンマー語特有の差別スラングをタイの支局もアメリカ本社も把握できなかったようです。こういう問題に関しては、「包丁が悪いのではなく、包丁で人を刺す人が悪い」というタイプの反論が必ずあります。「悪いのはFacebookではない。差別主義者や独裁者が悪いのだ」と。しかし、今や全世界規模のインフラであり、また巨大なニュース配信媒体でもあるFacebookに、そのロジックをそのまま適用していいのか? 「Facebookはロヒンギャ差別の温床になっている」と世界中の活動家から批判されていますが、今のところ、誰も責任を取ろうとはしていません。Facebookはカンボジアでも“やらかして”います。同社は今秋から、カンボジアを含むマーケットの小さな6ヵ国でニュースフィードを2分割するテストを実施。普通の友だちの書き込みと、メディアや企業からの投稿が分けて表示されることになりました。するとその結果、カンボジアの反政府系メディアの記事が市民にリーチし難くなってしまったのです。

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テーマ : 国際政治
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【タブー全開!政界斬鉄剣】(109) 霞が関官僚らが密かに進めるとんでもない大増税計画とは?

池田「現在行われている与党の税制調査会で、“森林環境税”という増税案が総務省の主導で話し合われています。所得や住所に関係なく、住民税を納めている全員(※約6200万人)が年間500~1000円ずつ、総額で310億~620億円もの増税となります」

――そんな増税案、話題にもなっていないぞ!
池田「森林が国土面積の約70%を占める日本の森林産業は、不況に苦しんでいます。その原因は、輸入木材の増加や化学素材の普及、更に山村の高齢化による人手不足等です。このままでは日本の森林が荒廃する危険性が非常に高く、森林の保護・管理・育成が重要であることは事実です」

――そう言われると必要な税なのかなぁ…。
池田「でも実は、その対策は既に打ってあるのです。37の府県と横浜市で、森林環境や水資源の保全を目的とした地方税を、住民税に加算する形で導入済みなんです。それなのに総務省は、同じ目的の税金を新たに国税として導入しようと躍起になっている」

――二重課税じゃないか!
池田「全くその通りです。抑々、総務省は地方自治と通信行政が主要業務の役所で、森林や水資源なんて専門外。そんな総務省の役人たちが620億円もの税金を手にしても、森林を管理するノウハウも組織も人材も持っていないのです。しかも、林野庁という森林管理を専門とした組織を差し置いてまで主管省庁になろうとしている。その動機は、総務省の権益を強化して、天下り先を増やしたいからに他なりません」

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