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【私のルールブック】(163) 私にとって欠かせないテレビ出演以外の仕事

今の私の仕事の大半は、テレビでのバラエティー番組を中心に映る側→露出する仕事である。哀しいかな、役者育ちにも拘わらず、ドラマや映画にはスケジュール的にも出演できない状況になってしまっているのだが、物作りの観点から言えば何も変わりはないと、私自身は納得しているのですが…。ただ、我々の仕事は何もテレビに限ったものではなく、テレビ画面以外の場でも違った形で露出する仕事が結構あるのです。そして、そのテレビ以外のどの場所を選択しているかで、その人の趣味趣向だったり、大切にしているものが見え隠れしたりして…。私の場合は、やはり活字といいますか、物を書く仕事だけは外せません。こちらのコラム然り、他にも連載を2つ持たせて頂いているのですが、何故物を書くことに拘るかというと、亡き親父の影響以外考えられないでしょうね。

元々新聞記者だった親父は、独立すると友人と出版社を起ち上げました。結局、保証人になって騙されたりして潰してしまうのですが、私が物心ついた頃から親父が原稿用紙に万年筆を走らせていたのは当たり前の光景でしたので、物書きの仕事がより身近であり、どこかで憧れていたんだと思います。何より、私は子供の頃から本の虫でしたので、小説であろうが新聞であろうが、たとえ広告であろうが、活字を見ていると落ち着くのよね。テレビ以外で大切にしている仕事は他にもあります。よく映画のチラシやポスターで、著名人の方が短いコメントを寄せているの、見たことありませんか? 私、何気にあの仕事をよくやらせて頂いているんです。正直、ギャランティー的には失礼ながら些少といいますか、超スーパーウルトラ些少のレベルなのですが、元々私は大の映画好きで、役者としても映画の現場と出会っていなかったらとっとと辞めていたと確信しているので、「どんなに忙しかろうが、何かしらの形で映画を応援していたい」との想いが強く、自ら進んで携わらせて頂いているのです。

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【タブー全開!政界斬鉄剣】(142) 自民党最強派閥だった竹下派が没落するに至った本当の理由とは?

池田「今週も自民党総裁選について解説しましょう。8月10日、石破茂元幹事長が正式に出馬表明をしました。世間の注目度とは裏腹に、石破氏の派閥(※水月会)は20名の弱小派閥なので、自派だけで勝てる見込みはゼロです。石破氏が安倍総裁の有力な対抗馬になる為には、他派閥の協力と、小泉進次郎氏を始めとした70名近い無派閥議員票が絶対に必要です。そこで注目されたのが、竹下亘総務会長が会長を務める竹下派(※平成研究会)の動向でした。しかし、竹下派は最後まで纏まれず、自主投票という最悪の結論に至りました」

――何で竹下派は意見を一本化できなかったの?
池田「竹下派は“経世会”と名乗っていた最盛期に200名以上の所属議員を誇り、自民党で最大にして最強の派閥として君臨していました。ところが、平成に入った頃から内紛が多くなり、勢力が衰え、小渕恵三元首相を最後に総裁を出せないでいます。それでも、“参議院のドン”と呼ばれた青木幹雄元参議院幹事長がいた頃までは、党内に大きな影響力を持つ存在ではありました。しかし、2010年に青木氏が政界を引退して以降は内紛が日常化し、凋落の一途を辿った。今では総裁候補どころか、派閥の存続自体が危ないと永田町で囁かれるほどにまで落ちぶれてしまったのです」

――最近の内紛の原因は?
池田「竹下氏が会長になってから起きた内紛の原因は、“保守本流”を掲げる竹下派には相応しくない総裁候補を選んでしまったことにあります。竹下氏は会長就任と同時に、茂木敏充内閣府特命担当大臣を総理総裁候補にすることを決定しました。茂木氏は元々、細川護熙元首相が率いた日本新党で初当選した人物で、自民党から見ると“外様議員”なのです。更に、英語を第2公用語にするとか外国人の地方参政権を認める等という、とても保守派とは言い難いリベラルな考え方の政治家です。当然、保守本流の政治信条を持つ古参議員の多くは反感を強く持ちました。このような派内の不穏な空気に竹下氏は気付けなかったのか、『大した問題ではない』と軽視したのか、兎に角、放置してしまった。それが今回の総裁選への対応の遅れに繋がったのです」

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【カオスを飲み干せ!挑発的ニッポン革命計画】(170) ドナルド・トランプは今もスティーブン・バノンの世界観をなぞっている?

ドナルド・トランプ大統領誕生の“黒幕”ことスティーブン・バノン元大統領首席戦略官の超ロングインタビュー記事が先日、イスラエルのリベラル紙『ハアレツ』に掲載されました。アメリカの新極右政治運動『Alt-Right』の主戦場となったオンラインメディア『ブライトバートニュース』の元会長でもあるバノン氏が、2016年の大統領選勝利に如何に寄与したか。そして、彼が政権から事実上追放されてから1年経った今でも、トランプ大統領が如何に“バノンの世界”をなぞっているか――。そんな内容です。記事冒頭には、「“Trumpism”はトランプ自身とは異なる。実際には“Bannonism”である」という取材者の言葉があります。トランプ大統領の“トランプらしい政策”は、実はバノン氏が引いた補助線をなぞっているようなものだ、と。勿論、バノン氏の言葉が全て真実であるとの保証はありませんが、彼が恐るべき戦略家であり、一貫したイデオロギーに沿って動いていることは確かです。

例えば、中国との貿易戦争。バノン氏は大統領選当時から、「中国を世界の金融システムから外すことを目指していた」と語ります。「現状のルールの中で戦っても、中国は国家資本主義という強みを生かしてルールを逆用してくる。ならば、どれだけ痛みを伴おうとも中国依存を止め、国家ごと世界の市場から締め上げろ。全面戦争をしたほうがいい」。そう言うのです。対中東にしても同じ。「イランを中心としたムスリム世界と徹底的に戦うのだ。その中で組むべきは、ユーラシアの覇者であるロシアだ」。バノン氏はそう断言します。バノン氏は物言いが白人至上主義的だとよく言われますが、それ自体は添え物のようなものかもしれません。彼の中心にあるテーマは“国際秩序の刷新”。その為に、「世界最大の超大国の腕力を破壊的に介入させるべきだ」というのが信念です。そのビジョンは常識的に考えれば狂気の沙汰ですが、トランプ氏が大統領としてこれまでやってきたことと、ほぼ完全に一致しています。2016年の大統領選については、「投票の約2ヵ月前、対抗馬のヒラリー・クリントンがトランプの支持者について“deplorables(嘆かわしい人たち)”と発言した時、勝利を確信した」とバノン氏は振り返ります。

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【私のルールブック】(162) 番組のインタビューで出会った両極端な2人のこと

今年の4月からスタートした『直撃!シンソウ坂上』(フジテレビ系)。タイトルそのままに、私が様々な分野の方々に直撃して真相に迫るといった内容なのですが、おかげ様でこれまでお会いする機会に恵まれなかった芸能界の先輩方や、あのあさま山荘事件の折にどでかい鉄球を山荘の壁にブチ当てた一般の方にインタビューをさせて頂いたりと、とても貴重な時間を得ることができているのです。因みに、こんな方もいらっしゃいました。『戸塚ヨットスクール』の校長である戸塚宏さんです。戸塚さんは態々スタジオに来て下さったのですが、怒っていましたね~。どうやらマスコミを“マスゴミ”と称し、目の敵にしているらしいのですが、私もマスゴミの中にしっかりと分類されているらしく、こちらから何を質問しても会話が噛み合わない。

「実際、お亡くなりになった生徒さんもいる訳ですが、後悔はしていないのですか?」と訊くと、「マスゴミが偉そうに言うな。お前らは何も知らんやろ」と返ってくる。「じゃあ、教えて頂けますか?」と私が切り返すと、「お前らはバカなんよ。ゴミなんよ。だからマスゴミなんよ」とバッサリ。まぁ、確かに私などはゴミ同然の人間と言われても致し方ない部分もありますので、否定もしなければ反論する気もないのですが、一応テレビ番組ですからね。「ある程度は会話が成立しないと…」と思い、粘りに粘ってはみたのですが…。ディレクターさんは編集で頭を悩ませたでしょう ね。ただ、別にフォローするつもりはないのですが、戸塚さんとのやり取りは結構楽しかったです。「へぇ~、世の中にはこんな人もいるんだな」「つくづく人間って面白いな」と。プライドが無い人などいない。信じる物は人其々。全てに於いて考えが一致する人などいる筈もなく、だからこそ相手に興味を持つことができる。話は全く噛み合いませんでしたが、戸塚さんは色々な意味で興味深い方でした。

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【タブー全開!政界斬鉄剣】(141) 岸田氏の“出馬宣言もしていないのに不出馬宣言”って何!?

池田「今週は、来月に行なわれる自民党総裁選に向けた動きを解説します。先ず目を引いたのは、岸田文雄政調会長が総裁選への“不出馬”を宣言したことです。『出馬宣言もしていない人が不出馬宣言をするなんて意味がわからない』と感じた人も多いでしょう。それもその筈で、この宣言は国民に向けたものではなく、自民党内に向けたものなのです」

――どうして身内に向けて不出馬を明言する必要が?
池田「岸田氏は、岸田派と呼ばれる自民党第4派閥(※48名)の宏池会会長です。自民党で最も歴史ある派閥の1つで、過去には大平正芳・鈴木善幸・宮澤喜一と歴代総理を輩出した名門です。しかし岸田氏は、麻生派(※第2派閥で59名)の麻生太郎財務大臣や、二階派(※第5派閥で44名)の二階俊博幹事長のように、ボスとして運営資金も含めて子分を抱える“派閥”のオーナーではない。創業者ではなく、サラリーマン社長のような弱い立場なのです」

――弱さが不出馬宣言の原因?
池田「宏池会は名門ですが、宮澤さんを最後に首相を輩出できていない。2012年の総選挙で政権交代した際に大量発生した新人議員の多くは、安倍首相を輩出した細田派に流れてしまい、宏池会は低迷したまま。だから、会長の岸田氏は派閥を一枚に結束させて、これ以上の凋落を阻止したいのです。その為には総裁選に出馬するのが手っ取り早いのですが、今回、出馬するのはリスクが高い」

――勝ち目はなさそうだもんね。
池田「前回の総裁選あたりから“ポスト安倍は岸田”という、安倍首相が後継を指名する形の“禅譲論”が囁かれ続けています。実は、これは安倍首相の周辺から発信されたものなのですが、何もわかっていない記者たちは、禅譲が既定路線のように報道し続けてしまった。岸田氏本人は禅譲を100%信じていないとは思いますが、岸田氏の総裁選出馬を牽制する絶妙な一手だったことは確かです。この禅譲論作戦によって動きを止められた岸田氏は、党内で総裁選に向けた積極的な支持拡大の根回しをできずにいた。だから、今になって急に出馬したって、岸田派の48票のみで惨敗する可能性が非常に高いわけです」

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【カオスを飲み干せ!挑発的ニッポン革命計画】(169) 杉田水脈議員の差別発言をスルーした自民党の大失敗

日本すごい。ある意味、すごすぎます。政権与党・自民党の杉田水脈議員が、月刊誌に「LGBTは子供を作らないから生産性がない」と寄稿し、大炎上すると、二階俊博幹事長(※党ナンバー2)がそれを処分するどころか、「人其々、政治的立場、色んな人生観や考えがある」と理解を示し、日本第2の国際都市・大阪府の松井一郎知事も「オカマもゲイも納税者だから生産はしているでしょ」と、杉田氏を批判する筈のツイートで酷い“昭和のオヤジ感”を露呈(※翌日に削除)…。LGBTの権利拡大運動や“#MeToo”運動が活発化する世界の中で、こんな人たちが政治の中心にいる日本は“すごい”としか言いようがありません。一連の流れが英語に翻訳されたらどうなるだろう…と思っていたら、数日経って『CNN』が先陣を切り、それを『インディペンデント』等が拾い、中東の『アルジャジーラ』も追随しました。ここからは、恐らく状況を見極めていた『ニューヨークタイムズ』や『ワシントンポスト』等が長文の記事を投下し、“日本ヤバい祭”が始まることでしょう。

海外のリベラルメディアでは、しばしば日本の多様性の無さ、男尊女卑、ロリコン趣味等が批判の的になります。時には思い込み優先の短縮化された報道にうんざりすることもありますが、今回に関しては当然の批判と言うしかない。それに対し、わざわざヴォルテールやジョン・ロックを引用して「言論を封殺するのか!」等と的外れなことを言う人もいますが、それはドナルド・トランプ大統領周辺の人々が「ネオナチにも言い分がある」と強弁するのと同じ。近年、欧米ではポピュリズムに関する文脈で散々議論し尽くされてきたことです。LGBT差別にせよセクハラにせよ外国人排斥にせよ、其々の問題の現実味を感じることができず、只の“知的な遊び”として弄り続けてきた人が、残念ながら一定数います。杉田議員や、彼女を擁護した自民党のオヤジたち、またそれに理解を示す人たちは、こうした問題で苦しんでいる人が周りにいない、若しくはいることに気付きもせず、寄り添うことができていないのでしょう。杉田議員は件の寄稿文で「LGBTだからといって、実際そんなに差別されているものでしょうか」と記していますが、この一文だけでもそのことがよくわかります。

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【私のルールブック】(161) 歯医者とワンちゃんの世話に明け暮れた夏休み

今年も夏休みを頂戴した。月曜日から日曜日まで、半年もの間ほぼ休みなく馬車馬の如く働いて、たった1週間の夏休み。いえいえ、そんな言い方をしたら罰が当たりますね。帯番組には1週間分の穴を開けることになり、他の番組には穴を開けないように調整に尽力して頂いての1週間な訳ですから、生意気なことを言ってはいけません。とはいえ、今年の夏休みも去年同様でした。夏休みに入って直ぐにインプラントの手術を致しまして、案の定顔が腫れまして、碌に食事も摂れない中、ワンちゃんのお世話以外は寝たきりの毎日。まぁね、長期のオフは夏休みと年末年始しか貰えない状況ですので、顔が腫れる怖れがあるとなると夏休みしかないのです。年末年始は歯医者さんがお休みに入ってしまいますから。でもね、生意気を言ってはいけないと言いながら、正直、もう少し夏休み感は欲しかったです。だって、本当に何もしていないんだもん。っていうか、何もできなかったんだもん。

術後ですから、運動がご法度なのは当たり前。美味しい物を食べようにも歯茎にメスを入れている訳ですから、固い物は食べられませんし、抑々何を口に放り込もうと食べた気がしない。何より、「夏休み期間中に果たして腫れはひくのか?」と気が気じゃない訳ですよ。そりゃあ愚痴も言いたくなるってもんでしょ。因みに、去年は夏休みを終えても3日間ぐらい腫れがひかず、顔がパンパンの状態で生放送を務めることになってしまいましたから、あんな想いだけは二度としたくなかったので、今年は兎に角動かないように、刺激しないようにジ~ッとしておりました。おかげ様で期間内で腫れはひきまして、どなた様にもご迷惑をおかけすることなく職場復帰できましたので、それが唯一の救いですかね。それにしても、「何やってんだかな~」ですよね。何とメリハリのない1年なのかと。田舎に帰省するでもなく。まぁ、私は東京生まれなので、帰省という感覚が抑々無い訳ですが…。

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テーマ : 俳優・男優
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【異論のススメ】(40) 自刃した“西郷どん”の精神…日米戦争と重なる悲劇

少し前にこの欄で“明治維新150年”について書いた。それはとりもなおさず、日本の近代化をどのように捉えるか、ということである。ところで、このことを考えるときに、私にはどうしても西郷隆盛がひっかかる。特に詳しいわけでもないのだけれど、西郷さんをどう理解したらよいのか、以前から気になっているのだ。ちょうど放送中のNHKの『西郷どん』もそれなりの視聴率をあげているようで、日本人の西郷好きは何に由来するのだろうか、ということも気になる。

西郷隆盛という人は、まずは、明治維新という“革命”が内包する根本的な矛盾が生み出した人物であり、また、それを象徴する人物であったように私には思える。明治維新のもつ根本的な矛盾とは、それが攘夷、すなわち日本を守るための復古的革命であったにもかかわらず、革命政府(※明治政府)は、日本の西洋化をはかるほかなく、そうすればするほど、本来の攘夷の覚悟を支える“日本人の精神”が失われてゆく、という矛盾である。大事なことは、明治維新とは、封建的身分社会に不満を抱いた下級武士の反乱というよりも、押し寄せてくる外国の脅威から日本を守るべく強力な政府を作り出す運動から始まった、ということであり、この運動の中心に西郷隆盛はいた。しかも、彼は、もっとも過激な武力倒幕の指揮官であった。朝廷の勅許云々という話は別として、倒幕運動は、基本的に政府(※幕府)に対する非合法的な武力行使という意味では、一種のテロ活動と見ることもでき、西郷はその中心人物だったことになる。内村鑑三がいうように、明治革命は西郷の革命であった、といっても過言ではない。しかし、西郷隆盛という人物の真骨頂は、明治維新の立役者でありながら、明治6年には盟友の大久保利通たちと袂を分かって鹿児島へ帰郷し、4年後に明治政府に対する大規模な反乱(※西南戦争)を起こしたあげく最後は自刃する、というその悲劇にある。西郷を動かしたものは、攘夷の精神を忘れたかのように西洋化に邁進する明治政府への反発や、維新の運動に功をなしたにもかかわらず報われずに零落した武士たちの不満であった。そこに多くの日本人の西郷びいきもあるのだろう。“敬天愛人”に示される無私の精神、いっさいの贅沢を排して義を重んじる精神、それが今日にいたるまで西郷ファンを生み出している。

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【異論のススメ】(39) スポーツ本来の意義…“高尚な遊び”取り戻す時

アメフトの試合における日大の悪質な反則行為が社会問題となっている。連日、ニュースのトップを飾るほどの事件かとも思うが、なにせこのところのトップニュースは、“もり・かけ(森友・加計学園)問題”から、財務省の事務次官を始めとする多様なセクハラ問題と、何やら各種・各所の“反則”行為とその糾弾ばかりが目立っている。日大アメフト問題はともかく、改めてスポーツについて論じてみたい。スポーツとは、もともとディス・ポルトという語源をもっているようだが、これは船が停泊する港(※ポルト)を否定する(※ディス)ものであり、停泊地から離れる、つまりはめをはずす、といった意味を含んでいるという説がある。実際、英語の“スポート”には“戯れ”や“気晴らし”や“ふざけ”といった意味がある。だから、もともとスポーツは“はめをはずす”ものともいえるのだが、その第一義的な意義は、それが日常の窮屈な秩序や組織の規則から一時的に解放されて気晴らしを行なう、という点にあった。日常のなかに無理やりに押し込まれた過剰なエネルギーの発露である。

ところで、オランダの歴史家であるヨハン・ホイジンガはかつて『ホモ・ルーデンス』(※1938年)と題する本で、人間の文化は(そして政治も経済も)“遊び”のなかで生み出された、と述べた。“ホモ・ルーデンス”とは“遊び(ルードゥス)”から発した“遊ぶ人”だ。もちろん、これは“遊び人”ではない。“ホモ・ルーデンス”とは、ただ生きるという生存活動ではなく、日常的生活を超えた次元で、人間のもつ過剰なエネルギーが生み出した活動の様式なのである。“遊び”という言葉が十分に示しているように、それは、生活必需品の生産や確保を旨とする日常の活動とは異なった次元にあった。賞品や名誉をめぐって争われる競技など、その典型であろう。生を確保するための日常の活動では人々は必死になるが、この過剰なエネルギーの発露である“遊び”においては、人は、どこか余裕をもち、楽しんで気晴らしをするだろう。ホイジンガは、その場合、非日常的なこの過剰エネルギーを整形するものとして、とりわけ宗教的・儀式的なものの役割を重視している。古代ギリシャのオリンピックも、もともとは神々へ捧げる祝祭の競技であった。スポーツは、確かに“遊び(ルードゥス)”を起源としているが、スポーツがもっている非日常的な“はめはずし”の行き過ぎを防ぐものは、その背後にある“聖なるもの”であり、そこに一定の“様式”や“規則”が生み出されてきたのである。日本では、“道”という観念がその代替的役割を果たしたのであろう。そして、神々を背後において行なわれる競技という“遊び”の精神は、ソクラテスやソフィストの言論競技の根底にもあり、そうだとすれば、それは言論を戦わせる民主政治にも通じる。また、もともと、聖なる場所にしつらえられた市場でモノのやりとりをする市場経済にも通じるものである。それらの根底には“遊び”の要素がある。とすれば、スポーツにも、また政治上の言論戦にも、また経済競争にも、どこか余裕があり、楽しむ精神があり、偶発性があり、ルールがあり、その先には、何らかの“聖なるもの”へ向けた意識があった。神々が見ている、というような意識である。スポーツの競争や競技は、むろん真剣勝負であるが、その真剣さは、生きるための日常の必死な生真面目さとは一線を画した、どこかに余裕をもった真剣勝負であった。ところがホイジンガは、今日、スポーツから“遊び”が失われている、という。そもそも祭祀との関連がすっかり失われ、ただただ勝つことや記録だけが自己目的化され、カネをかけた大規模な大会に組織され、機械的で合理的な訓練が優位となり、もっぱら職業的な活動となっている。これでは、本来の“高尚な気晴らし”は失われてしまう。勝つために合理的に訓練され組織された闘争本能の発露になっている、ということだ。

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テーマ : 政治・経済・社会問題なんでも
ジャンル : 政治・経済

【タブー全開!政界斬鉄剣】(140) 骨の髄まで身勝手な『朝日新聞』が野田聖子を叩くのはあり得ない!

池田「朝日新聞が、『野田聖子総務大臣が金融庁に圧力をかけた上に、開示前の情報を漏洩した』として非難しています。金融庁への圧力というのは、野田大臣の秘書が、無登録で仮想通貨の交換業を営んでいた会社の関係者、それも野田大臣の夫が経営に関わる会社のスタッフを同席させた上で、金融庁の担当者に仮想通貨の今後の規制に関する方針を説明させたものです。身内からの要望で動いてしまったことは、9月の自民党総裁選にも出馬しようかという立場として、極めて不適切だといえます。ただ、支持者からの陳情に応えて役人から直接説明をさせること自体は正当な政治活動の範囲内であり、違法行為ではない」

――では、朝日がもうひとつ怒っている“情報漏洩”のほうは?
池田「この情報をあるところから得た朝日は、裏を取る為に金融庁に情報公開請求をした。しかし野田大臣側は、朝日から情報公開請求があったことを、金融庁から朝日への情報公開の前に知らされたのです。しかも、野田大臣はそれを朝日以外の記者に話してしまった。これが金融庁と野田大臣による情報漏洩だと、朝日は非難しています」

――そこはどうなの?
池田「野田大臣は、国権の最高機関である国会から選出された安倍内閣の一員です。勿論、無制限にという訳にはいきませんが、省庁が現職の閣僚に関する未公開や非公開の情報を報告することには何の問題もありません。ただ、閣僚という立場だからこそ、知り得た情報を記者に話してしまったことは、やはり、首相を目指そうという政治家として極めて脇の甘い軽はずみな行動だったと言わざるを得ません。しかし、新聞社はこれを批判できる立場にはないのです」

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