肩、自然体つくる“オレの朝”――シンガー・ソングライター、所ジョージさん

常に肩の力が抜けている。しかもいい具合に。その自然体ぶりが黒澤明監督に気に入られ、遺作『まあだだよ』に出演した。作家・内田百閒を慕う陽気な教え子役。「そのままでいい」と言われ、厳しい演技指導で知られる黒澤監督からほとんど注文がつかなかった逸話が残る。「なんで肩の力が抜けてると思われるんだろうね」と苦笑しながら続ける。「好きなことやって、それが仕事にもなってるって、表面だけ見てあこがれちゃう人もいる。けれど、僕と3日も過ごしたら、きっといやになって帰っちゃうぜ」






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「愛想笑いも続ければ本当の笑いになる。笑ってる自分がおかしくてさ」。脱力問答が続いた。

所さんの朝は早い。自宅そばの仕事場『世田谷ベース』に午前4時に入ることも珍しくない。「やりたいことがたくさんある。時間は作るしかないじゃない」。まず世田谷ベースの畑の手入れ。トマトが採れれば自宅に戻って洗い、テーブルを拭き清め、皿に盛って飾る。“オレの朝”の表現だ。灰皿が汚れていれば掃除し、ゴミを出す。「家に足跡を残しておくわけ。起きてきた家族が発見して見直してくれるじゃん」。心置きなく好きなことに打ち込み、仕事にも自信を持って臨める。

迷いなくレギュラー番組をさばくには段取りが大事だ。台本を頭に入れて、終わりまでの“絵”を思い描く。ゲストとのやり取りは3通りぐらい考える。自信があるから自然体。力むこともない。ゲストやスタッフが気持ち良く仕事場から引き上げられるよう、番組の収録時間はできるだけ短く、編集作業も最低限で済むようにしたい。だから余計なことは言わない。スタジオ内を無理にわかせようとも思わない。「みんなニコニコ、なんか今日は仕事じゃなかったみたいだね、なんて言ってもらうのが一番」。早く終わらせたくて手抜きしていると誤解されませんか? 「だから力が抜けているように見えるのかもよ」。いたずらっぽい表情を浮かべ、所さんは笑った。 (沢田歩)

               ◇

取材で伺った『世田谷ベース』は、所さんの様々な趣味のモノが詰まった、おもちゃ箱のような空間でした。10月11~13日に東京・お台場で開催予定のイベント「“所さんの世田谷ベース”アメリカン・ピクニックデイ2014」に出掛ければ、読者の皆さんも雰囲気が味わえるかもしれません。13日に発売されたばかりの2種類のニューアルバム『JAM CRACKER1』『同2』は合わせて29曲を収録。遊びごころに富んだ“所ワールド”が堪能できます。


キャプチャ  2014年9月18日付夕刊掲載
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