【東京いい店やれる店】(24) キャビアの親・チョウザメは身の味がフグそっくり!

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今週は、キャビアの親・チョウザメを扱うちょっと変わった新店のお話。話の主人公は、1932年創業の『金子コード』という西馬込にある老舗の電線会社。この会社、去年から多角経営の一環で、浜松でチョウザメの養殖に乗り出し、今年4月からは専門の子会社を作って、この10月、麻布十番の基盤の目の真ん中のビルの3階に、チョウザメ料理を売りにした『ハルピノ』というレストランを出店した。店内はピカピカなステンレス製キッチンと、脇にカウンター席が5席、それに窓際にテーブルが2卓というこぢんまりした造りで、壁に掛けられたドギツい絵が気になる以外は落ち着いた感じ。厨房に立つ佐藤弘和シェフは、ローマのミシュラン3ツ星イタリアン『ラ・ペルゴラ』が昨年に大手町に出店した『ハインツ・ベック』(1階のディフュージョン版ではなく、2階の高いほう)の出身で、ローマ本店での修行経験もあるとのこと。全5皿・8000円のコースを出し、勘定はそのコースにアラカルトの牡蠣料理を1皿追加し、ワイン込みで2人で3万3453円。高額だが、料理は納得の味だ。チョウザメは外見が“サメ”に似ている為にそう呼ばれるが、生物学的にはサメとは別種の淡水魚。日本ではキャビアを産む魚として知られていないが、ヨーロッパでは“ロイヤルフィッシュ”、中国では“皇帝魚”と呼ばれ、昔から高級食材として珍重されてきた。ハルピノでは、チョウザメは前菜にカルパッチョ風のマリネが1皿出るだけだが、その白身は味は淡泊、歯応えはまるでフグのようで、万人好みの味である。

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最近は乱獲のせいで漁獲量が激減し、本場のロシアでもチョウザメの養殖化が進んでいるようだが、日本でも宮崎県が30年前から養殖を手掛けており、国内のキャビア生産量も同県が一番。但し、稚魚から育ててキャビアが採れるようになるまでには7年かかるそうで、金子コードも成魚を仕入れて何とかキャビアを産ませようと努力中なものの、まだ採れておらず、よってハルピノではキャビアは出していない。いつか自家生産のキャビアを出すようになれば、この店はもっと凄い店になる筈だ。「何が何でもキャビアが食べたい」という方は、9月に銀座にオープンした『渋谷ロゴスキー』に足を運ばれては如何だろう。この店は、渋谷で1951年から営業している東京のロシア料理の草分けの店が、入居していたビルの建て替えで移転を余儀無くされ、銀座5丁目のファッションビル『EXITMELSA』(『ニューメルサ』が7ヵ月の耐震工事を経てリニューアルオープンしたビル)の7階に移転したもの。銀座の店なのに店名の頭に“渋谷”と付けているのは、渋谷での64年間の歴史を背負ってのことだ。夜のコースは4000円から8000円までの4通り。それとは別に、オシェトラのキャビアが4800円。安いほうから2番目の5000円のコースを食べ、キャビアも注文して、ルーマニアワインも1本飲んで、勘定は2人で計2万5288円。内装は時代遅れだが、昔ながらの料理や老マダムのサービスと三位一体となって、昭和のいい味を出している。こちらはデートというよりは、大人の会食に向く店である。


キャプチャ  2015年11月24日号掲載


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