ぐでたま女子、だる~い本音――やる気ない卵のキャラ、言動に共感広がる

サンリオが考案した卵をイメージしたキャラクター『ぐでたま』にハマる20~30歳代の女性が急増している。ぐでたまの特徴は「忙しい現代人の本音を代弁する、やる気の無い言動」だ。休日は一歩も家から出ず、ソファからも動かないというぐでたまを体現したような“ぐでたま女子”も登場。海外からも共感の声が寄せられるほどの人気ぶりだ。 (中川竹美)

東京都中野区の大学4年生・久門れい子さん(22)は、ぐでたまをインターネットサイトで知った。「人間のような言動が面白くて好きになった」。ぐでたまがよく発する「無理」や「めんどくさい」「安定志向」といったネガティブな言葉にひかれたという。バイトや買い物などの予定が無い休日は「前日から、その日はだらっとすると決め、ソファから動かない」(久門さん)。1980年代に社会現象となったポテトチップスを食べながらテレビを見る『カウチポテト族』とは異なり、何かを食べたり、テレビをだらだら見たりはしない。テレビは録画したバラエティーをとりあえず流しておき、手元のスマートフォン(スマホ)に集中する。そして夜になり1日を無駄にしたと後悔するが、ぐでたまを見て「自分よりもさらにだめな存在がいた」と安心するという。普段は授業やバイト・サークル活動に忙しい久門さんだが、月に2~3度はこうした休日を過ごしており、自身を“ぐでたま女子”と認める。




ぐでたまは、今年3月、テレビの情報番組で短いアニメーションが公開されて話題に。その後、7月に発売したLINE向けスタンプが一気に知名度を押し上げた。発売から5ヵ月たった今でも、常にトップ10に入る人気を保つ。「ぐでたまが自分の本音を代弁してくれる」と感じる女性は多い。ハンバーガー店『ヴィレッジヴァンガード ダイナー横浜ルミネ店』(横浜市)では10月6日から約1ヵ月間、卵の黄身にぐでたまをデザインするなどコラボメニューを提供。ぐでたま好きの女性客が全国から集まり、連日長蛇の列でにぎわった。来店した都内のフリーター・武田愛希さん(22)は「年齢が上がるにつれて本音や素の自分を出せなくなった。ぐでたまは自由になりたいという自分の本音を表しているようで共感できる」。午前9時から友達と2人で4時間並んだという栃木県の短大生・桜井亜未さん(20)は「本当はぐでたまみたいになりたいけど、普段は忙しくてだらだらできない。ぐでたまは自分の願望を体現しているようで癒やしを感じる」と話す。

ぐでたまが一気に普及した背景には「これまでのいやし系キャラクターには無い“共感できるネガティブさ”があるからでは」と、サンリオメディア部の笹田稔人氏。「ふだん仕事に追われ時間が無いと感じる女性は多い。ぐでたまは肩の力を抜くことができる存在なのではないか」。電通総研の電通若者研究部の吉田将英副主任はぐでたまが人気を集めた理由として、誰もが感じる思いを代弁してくれる、“ほどよい愚痴感”が女性たちの心をとらえたからだと指摘する。「めんどくさい」や「自由になりたい」など、誰に言うでもない愚痴っぽい一言をぐでたまのスタンプに乗せて発することで、角が立たずに、相手に後ろ向きな気持ちを伝えられるという。吉田氏はLINEのスタンプが従来の顔文字や絵文字以上にコミュニケーションを円滑にする手段として普及していることから「これからも自身を表現する手段として、気持ちを代弁するスタンプが出てくる」と見る。サンリオによると、ぐでたまはグッズやアニメ・LINEスタンプのほか、書籍やCDなどでも広がりを見せている。現在、“ぐでたま女子”を特集した書籍の出版も計画中だ。海外でも、台湾では『無力蛋』と呼ばれ大手薬店とのコラボグッズが出ており、動画共有サイト『YouTube』に投稿した公式アニメを通じアメリカなどからも認知度が高まっている。ぐでたまは世界中の働く女性たちをとりこにする可能性もある。


キャプチャ  2014年11月28日付掲載  
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