【タブー全開!政界斬鉄剣】(13) 野党連合や新党構想で一番損をするのは日本共産党だ!

今週は、“反・自民党”で結集しようとしている野党連合について解説しましょう。一般的には、「分裂した維新の党や旧みんなの党の一部と民主党が野党連合を結成するか、民主党が解党して他の野党と新党を結成する可能性が高い」と報じられています。更に、「来年7月の参議院選挙では、日本共産党が野党連合か新党の候補者に選挙協力をすれば、自民党に勝てる可能性も高い」と分析されています。結論から言うと、大変お気の毒ではありますが、今回の野党連合や新党が参院選で勝てる確率は“0%”です。しかも、一番損をするのは意外にも日本共産党です。最近の日本共産党は、各種世論調査で支持率が大幅にアップする等、乗りに乗っています。このまま行けば、来年の参院選で「自民党に批判的だけど、野党にも失望している」という有権者の批判票を取り込み、大躍進する可能性があります。しかし、彼らは自らの大躍進よりも、自民党を過半数割れに追い込むことを重視しているように見える。しかも、日本共産党自身は野党連合や新党には参加せず、選挙協力だけをする方針だという。これでは、来年の参院選で自民党だけが得をする結果になります。どういうことか? その理由を、過去に起きた政権交代を伴う大きな政界再編劇を例に説明しましょう。

戦後の混乱期と今の安倍政権を除けば、政界再編に依る政権交代は以下の3回だけ。

①平成5(1993)年…細川内閣時の“非自民連立政権”
②平成6(1994)年…村山内閣時の“自社さ政権”
③平成21(2009)年…鳩山内閣時の“民主党政権”

その全てを永田町で目撃してきた私の見立てでは、3つの政権交代のうち、今回の野党連合案や新党構想に最も近いのは①のパターンです。②の場合、自民党と当時の社会党という2つの大政党が連立したという点と、選挙の時点では連立を組んでいなかったという2点で、今回のケースには当て嵌まらない。③は、当時の民主党が完全に主体であり、政権交代後に連立を組んだ社民党と国民新党は小勢力であった点で、今回のケースとは似ても似つかない。では、細川政権が誕生した時と今回の共通点はどこか?




この政権交代劇の発端は、小沢一郎氏が自民党を割って離党し、新生党を結成したことに始まります。続く総選挙では、自民党が過半数を割り込むも、比較第1党の位置はキープした。ここで何と、小沢氏は社会党と民社党と民改連に社民連、日本新党も公明党もと――つまり、自民党と日本共産党を除く全党の連合を実現させ、過半数獲得に導いたのです。今回の構想を画策している人たちの脳裏には、この成功体験がある。しかも、「今度は日本共産党まで選挙協力をしてくれる。これは勝てる」と。しかし、彼らは2つの肝心なことを忘れています。1つ目は、当時と比べて圧倒的多数を占めている現在の自民党から、党を割って出てくる勢力など皆無であるという点。そして2つ目は、野党を1つに纏める実力者の不在です。たった1人、今でもその実力を持っているのは小沢氏ですが、彼を事実上追い出した形の民主党は、それでも協力に前向きな小沢氏を外した状態で、この政界再編を実現させようとしています。これでは、好調な支持率を維持する自民党に勝つことなど不可能。そして、若し日本共産党が大幅な議席増を望むのなら、勝てる見込みのない野党連合や新党等に協力すべきではない。自民党への根強い批判票の受け皿として、バンバン独自候補を立てるほうが明らかに得策であると断言します。


池田和隆(いけだ・かずたか) 元農林水産大臣秘書官。1967年、熊本県生まれ。“農水族議員のドン”と呼ばれた松岡利勝農林水産大臣(故人)の秘書を16年間務め、国家権力や利権・国の意思決定の実態を内側から目撃してきた重要人物。


キャプチャ  2015年12月7日号掲載


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テーマ : 日本共産党
ジャンル : 政治・経済

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