【政治の現場・参院選の焦点】(06) 野党共闘、共産が主導

20160319 16
民主・共産・維新・社民・生活の野党5党の幹事長・書記局長が今月4日、国会内で参院選協力について協議した。冒頭、日本共産党書記局長の山下芳生が、3日付の同党の機関紙『しんぶん赤旗』を配布した。1面に「宮城で共産・民主政策協定」という記事が載っていた。参院選宮城選挙区(改選定数1)を巡り、日本共産党は公認していた新人候補を取り下げ、民主党現職の桜井充(59)の推薦を決めた。両党の県組織と桜井は2日に仙台市で、安全保障関連法の廃止や不公平税制の抜本改革等、5項目の政策協定を結んだ。「こういう協力を各地に広げるべきだ」と切り出した山下は、中央レベルでも共通政策を作るよう求めた。民主党幹事長の枝野幸男は検討する姿勢を見せたが、「今日のところは『協議を始めた』ということに留めたい」として、具体的な議論は先送りした。先月19日、日本共産党委員長の志位和夫は、参院選“1人区”での候補者の取り下げと引き換えに、他の野党4党首と①安保法制の廃止を共通目標とする②国政選挙等あらゆる場面でできる限りの協力を行う――ことで合意した。志位はそれまで、“国民連合政府”構想の受け入れを取り下げの条件としてきたが、民主党が応じないと見るや方針転換した。国政選挙において、日本共産党が他党と本格的に選挙協力するのは初めて。支持率の低迷に苦しむ民主党も、1人区での競合を避ける苦肉の策として、日本共産党を受け入れた。

1人区での野党候補の一本化は、参院選の様相を変える可能性がある。2013年参院選の結果に基づけば、前回も1人区だった山形・栃木・山梨・三重で野党の得票数が自民を逆転し、改選定数が2から1に減った宮城・新潟・長野の3区でも、野党の得票数が自民を上回る。青森・秋田・大分の3区では自民が上回るものの、3万票以内の接戦になる計算だ。5野党の選挙協力は、候補取り下げで統一候補に“貢献”する日本共産党のペースで進みつつある。日本共産党は、国民連合政府構想の実現にも執念を見せる。先月22日、志位は全国の都道府県委員長らを前に、「(構想は)『これしかない』という必然性を持った提案だという確信を持っている。野党間の合意形成が図られるよう努力する」と明言した。衆参同日選の可能性が指摘される中、日本共産党は衆院選での選挙協力で働きかけを強めている。衆院選でも野党共闘の枠組みに加わることは、政権選択の一翼を担うことであり、構想にも一歩近付く。今月4日の幹事長・書記局長会談での共通政策の提案についても、党関係者は「衆院選協力に向けた布石だ」と解説した。対する民主党は、協力を参院選のみに留めたい考えだ。これ以上の“接近”は、党内の保守層にある“共産アレルギー”を刺激するだけでなく、衆参同日選まで誘発しかねない。「自公政権か、日本共産党を含む野党の政権か」は、衆院選の格好の争点となる為だ。民主党の懸念を見透かすように、首相の安倍晋三は今月2日、「“自公対民共”の対決に決して負ける訳にはいかない」と語った。民主党のある幹部は、「小選挙区の候補者は半分しか決まっていない。民共路線は自分の首を絞めるだけだ」と指摘した。 《敬称略》


≡読売新聞 2016年3月10日付掲載≡
日本共産党 [ 筆坂秀世 ]

日本共産党 [ 筆坂秀世 ]
価格:734円(税込、送料込)



スポンサーサイト

テーマ : 選挙
ジャンル : 政治・経済

Categories
Profile

KNDIC

Author:KNDIC
Welcome to my blog.

Latest articles
Archives
Counter
I'm participating in the ranking.

FC2Blog Ranking

information
Search
RSS Links
Link
QR Code
QR