百田尚樹氏は「さくら夫人の離婚歴を書かなかったのは失敗だった」と――やしきたかじん『殉愛』泥沼騒動“未亡人vs一人娘”誌上大バトル!

「彼には私しかいない、私にも彼しかもういない、と思っていたんです」と未亡人。「悪意ある第三者が入り込める親子関係だったのかなと…」と一人娘。双方の告白!

「主人が亡くなってから、私は、いわれのない中傷に一方的に傷つけられてきたんです。体重も8kgくらい落ちてしまいました。相続を受けると献身的な愛じゃない、無償の愛にならない、放棄しろと言われます。でも、遺言が、主人の遺志がすべてと思っています。私は主人の遺志に従います」。家鋪さくらさん(33)。やしきたかじん氏(享年64)の未亡人である。食道ガンに倒れ、一度は復帰を果たしながらも再発。今年1月3日、帰らぬ人となった、たかじん氏に献身的な看病と介護を続けた。その“最後の2年間”を作家の百田尚樹氏が取材・執筆して描いた『殉愛』は発売1ヵ月で25万部を超えるベストセラーとなった。だが、『殉愛』発売直後から、さくらさんをめぐるさまざまな“疑惑”がネット上で“炎上”し始める。それは、多額の遺産を手にするさくらさんへの懐疑でもあった。

さらに11月21日には、たかじん氏の一人娘であるHさん(41)が、同書の出版差し止めを求める訴えを東京地裁に起こすと、事態は未亡人と一人娘の“泥沼の争い”に急展開していった。Hさんが語る。「この本はさくらさんの看病日記でしょう。そこになぜ私がイニシャルで登場するのかわかりません。だいたい、会ったことも、取材を受けたこともない作者が勝手に私のことを、しかも悪く書いて、私は一般人なのに、25万人の読者の前に引きずり出されたわけです。私は、明らかなプライバシー侵害から最低限の名誉を守りたいだけなんです」




たかじん氏の面影を残す、切れ長の大きな目の小柄な美人。『殉愛』にはこうある。「その日、たかじんの携帯に娘から『なんや食道ガンかいな。自業自得やな』という内容のメールがあった。それを見た彼は激怒して、『親子の縁を切る!』と言った」「親友のM(本では実名)は『娘の頭の中は金しかない! 縁を切りたい』とたかじんがこぼしているのを聞いている」。Hさんは、たかじん氏が23歳で結婚した最初の妻との間にできた、たった1人の実子だ。最初の妻とたかじん氏の結婚生活は数年しか続かず、Hさんは高校時代に母を病気で亡くし、祖父母に育てられた。『殉愛』ではこんな父と娘の関係をこう書いている。「娘にしてみれば、かつて母を捨てた父に、自分もまた捨てられたと考えたとしても不思議はない」。一方のさくらさんは、前述のように、ネット上でさまざまな疑惑がやり玉に挙げられてきた。なかでも、さくらさんを傷つけたのは“重婚疑惑”だった。『殉愛』には記されていないが、さくらさんにはイタリア人男性との結婚・離婚歴がある。結婚の期間が、たかじん氏との結婚の時期と重なっていたのではないかという疑惑だ。著者の百田氏が真っ向から反論する。「イタリア人男性と日本で入籍したのは2008年の12月です。そして離婚したのは2012年の3月で、離婚の受理書もあります。たかじんさんと結婚したのは2013年の10月ですから、重婚などでは断じてありません」。さくらさん本人も説明する。「主人は私の経歴を公表する必要はないと言っていました。復帰したときに、自分の口から言うまでは公表するなと。前夫とは仲は悪くなかったんですが、私がネイルサロンをやっていて、各国を飛び回っていましたから、ほぼ別居状態だったんです。文化的な違いもあって別れることになったんです」

百田氏はさくらさんの結婚歴をあえて書かなかったことについてこう答える。「重要な話なので、書くかどうか迷ったんですが、書かなかったために、ネット上で“重婚”などと書かれ、ありもしない過去まで全部さらされてしまった。最初にそこはきっちり書いておくべきだった。書かなかったのは、結果的に失敗だったと思っています。しかし、僕は事実を伏せただけで、虚偽を書いたわけじゃありません」。そして、さくらさんは涙を浮かべながらこう語る。「私はほかにも離婚歴がありますし、そんな立派な女じゃありません。でも、離婚歴があったら、それだけで純愛じゃないんでしょうか。主人を愛していたのは本当なんです」。対して娘のHさんはこう異を唱える。「べつにイタリア人の旦那さんが出てきてもいいじゃないですか。でも、さくらさんにとって都合の悪いことは書かない。つまり真実を書いていない。その意味で一貫していると思います」。娘と未亡人の対立はほかにもある。なにより深刻なのは遺産をめぐる双方の主張の食い違いだ。さくらさんによれば、たかじん氏の遺産は総額8億6000万円。うち6億円を寄付し、残りはすべてさくらさんに遺すというのが、たかじん氏の遺言だ。6億円のうち3億円を大阪市に、2億円を『たかじんメモリアル』を設立する『大阪あかるクラブ』に、1億円をたかじん氏の母校である桃山学院高校に寄付することになっているが、まだ寄付は執行されていない。

PIS 01
さくらさんの説明によれば、娘であるHさんが、遺産に『遺留分減殺請求』をかけていることが、その理由だという。「娘さんが遺産をもらおうとして減殺請求をかけているのですが、そのため遺言が執行されず寄付もできないんです。遺書どおりなら、寄付金や税金などを除いた金額、約1億3000万円が私の取り分となるのですが、やはり減殺請求のため、まだ、確定していません」。遺言では、寄付以外の遺産はすべてさくらさんに遺贈するとする一方で、娘のHさんには遺産は渡らないことになっている。Hさんがこう話す。「大半を寄付するというのは、父なら言い出しそうな気がしますが、遺言書に、娘には遺産を1円も相続させないと書いてあったのはショックでした。でも、『娘に相続させない』とわざわざ言い残すのはあまりに不自然です。父が遺言で言わされたのかどうかよくわかりませんが、父のことを純粋に好きで結婚した奥さんなら、その家族も大事にするはずです。私は法外な要求をしているわけではありません。法律で守られている権利を主張しているだけなんです」。遺産は渡さないという遺言があっても、Hさんは法律により遺産の4分の1、つまり約2億円を“遺留分”として受け取ることができる。

それにしても、たかじん氏はそこまでして娘に遺産を残したくなかったのか。「決定的な証拠がある。たかじんさんが弁護士相手にしゃべっている肉声テープです」(百田氏)。本誌はそのテープを聞いた。「(Hさんには)やらん」という、たかじん氏のかすれた声が確かに聞き取れた。遺言の録音は、亡くなる前の年(2013年)の12月29日におこなわれている。「要するに、Hさんは闘病中も1回も見舞いに来なかったし、とにかくHさんにはやりたくないと言っていた。弁護士が、これは逆転裁判になると言っていたくらいです。つまり、1円もやらないと言ったら、Hさんは絶対に裁判で訴えてくる。それなら、その裁判に勝つ方法はないかと、たかじんさんは弁護士に相談しているんです。それぐらい、たかじんさんはHさんに遺産を残したくなかった。多くの証言を得ましたが、一致しているのは、普通の親娘ではなかった、冷たくよそよそしかったというものです。しょっちゅう、カネの無心をしていたとか、『この間、5000万やって縁切ったんや』というたかじんさんの言葉を聞いた人もいます」(百田氏)。対してHさんはこう反論する。「(お父さんがガンとわかって)最初はメールを送っていたんです。ご飯を作ってあげたいなと思って。娘だから看病しなくちゃと思っていました。でも連絡を無視され続けたんです。父が兄弟や親戚とも絶縁していたなんていうのもぜんぜん違う話で、絶縁も何もしていません。ガンになって、皆心配して、どこに入院しているんだろうと。でも連絡が取れない。聞いても教えてもらえない状況だったんです。父親本人から話を聞きたかった。どんな病気でどうするのか聞きたかった。私の連絡を無視し続けているのに、若い女性に世話をさせていると聞いて腹が立ちました。父に挑発的なメールを送ったのは事実です。でも、“自業自得”なんてメールは絶対に送っていません」。最後は涙声になった。

PIS 02
『殉愛』には、こんな場面がある。2014年3月3日、大阪のリーガロイヤルホテルで開かれた『やしきたかじんを偲ぶ会』の席上での出来事だった。「未亡人が挨拶している間、1人の中年女性が『早よ、やめろ!』とか『帰れ!』などと大きな声で野次を飛ばしていたのだ。私の周囲にいた人たちが小さな声で、『たかじんさんの娘さんらしいで』と言う声が聞こえた」。事実なのか。たかじん番組のプロデューサーである井関猛親氏は『偲ぶ会』を主催した側の1人だ。「会場はステージが真ん中にあって、中心に在阪の局の社長がいて、いちばん下手の端っこに、ご家族の席を設けたんです。その下手のほうから奇声が聞こえてきたのは事実です」。井関氏によれば、「帰れ」という声を確かに聞いた人もいるというが、Hさんは野次を飛ばしたということを、けっして認めなかった。「私はさくらさんの挨拶のとき、知り合いとしゃべっていたんです。そのときおばあちゃんが、『今からさくらさんしゃべるの?』と聞いてきました。野次があるなら証拠を見せてほしい。あとで挨拶を聴こうと携帯のボイスメモで録音していたんですけど、のちに聴いても野次など入っていませんでした」

現在、たかじん氏が代表を務めていた芸能プロダクション『PIS』(パブリックインフォメーションスタイル)の代表取締役は娘のHさんが勤めている。その経緯をHさんが語る。「代取になったのは、父が亡くなって、代取を置かないといけないねと。私とマネージャーのKさんしかいなかった。じゃあ2人で共同代表になろうということで代取になりました。Kさんは今年10月に辞められました」。このPISの後継に関しても、さくらさん側に言わせれば、「会社を乗っ取られた」というから穏やかではない。「Hさんは逆に、さくらさんが会社を乗っ取ったと言うてるけど、まったく逆で、さくらさんが会社から締め出されたんです。マネージャーのK氏が株主総会も開かずに勝手に代表と名乗り、Hさんが共同代表になった。K氏は、さくらさんが住んでいるマンションはPISのものだから出ていってほしい、と要求しましたが、さくらさんが会社を乗っ取ったというなら、出ていけというのは矛盾しています。K氏と娘のHさんはもともと仲が悪かったのですが、たかじんさんが亡くなった後、手を組んで共同経営にした。ところが、10月の取締役会で、HさんがK氏を追放したんです」(百田氏)。その追放理由は、K氏の1200万円の使途不明金が発覚したからだという。「もともと使途不明金は1600万円あったんですが、K氏が帳簿をいじり直したのでしょう。Hさんは、その1200万円をチャラにする条件でK氏を切ったのです」(百田氏)。そもそも、たかじん氏自身が、亡くなる1ヵ月ほど前、その使途不明金や業務放棄などを理由としてK氏を解任するつもりだったという。その証拠に、さくらさん側には解任通知書が残っているという。

だが、このK氏への評価も立場が変わるとがらりと変わる。かつて、たかじん氏のマネージャーを務め、K氏の後見人ともいわれる歌手の打越もとひさ氏は、K氏が関わったとされる使途不明金についてこう明かすのだ。「言うのも恥ずかしいんですが、やしきが新地で飲んだ飲み代を事務所に回していたぶんが使途不明金とされたんです。証拠を出せと言われれば難しいが、僕がKから聞いた真相です。Hさんも参加した取締役会でKが解任されたことで終わっている話です。このことは、さくらさんは知らんと思います」。さらにK氏の親族はこう反論する。「Kがお見舞いにもほとんど行かなかったと言われていますが、しょっちゅう行ってましたよ。まあ完全看護なんで、師匠(たかじん)の顔見て、『また来ます』って言うて帰るんですけど、メールもしてましたし、書かれているような関係やなかった。師匠とは弟子入りして26年間ずっと師弟関係で、Kの3人の子供が生まれるたびに『おめでとう』って誕生祝いくれて、気にかけてくれはったんです。本を読んでホンマにびっくりしましたわ」。一方、さくらさん側はK氏に対し、刑事告訴も視野に入れているという。未亡人と娘の対立の背景に、たかじん氏の残した8億6000万円もの莫大な遺産があることは間違いない。「それまでの不幸な私にとって、彼は救いでした。彼が私を助けてくれたんです」(さくらさん)。「父は何も説明しないまま逝ってしまった。結局、いちばん悪いのは父なんです」(Hさん)。彼岸にいるたかじん氏は、いま何を思うか。


キャプチャ  2014年12月30日号掲載


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