【私のルールブック】(45) 勝負の場には異性はご法度!

前回では頁内に収まり切らなかったので、ラスベガスの続編をお届けしたいと思います。「不眠不休で視界が黄色くなってからが本当の勝負!」と申し上げました。ベガスでは、“読み”よりも“勇気と潔さ”が必要なのだと…。ベガスでの私の主戦はバカラでございます。流れが悪くなるとルーレットで遊び、カードが馴染まないと感じるとポーカーで感触を確かめる。バカラはナチュラル9を筆頭に、9により近い数字の者が勝利を手中に収めるゲーム。ディーラーとのタイマン勝負となります。ベットするのはプレイヤーかバンカーで、タイ(引き分け)もありますが、基本はどちらが勝つかの丁半博打と思っていいでしょう。

当然、カードゲームですから確率論となりますが、麻雀のように捨て牌が晒された状態とはならず、我々素人が破棄された全てのカードを記憶するなどできる筈もない。難しく考えるよりも、流れを前提とした自身の勘に頼ったほうが賢明なのでは? っていうか、ぶっちゃけ勘でいいのよ。「流れが俺に来てるな!」と直感した時に、どれだけお金を積めるかなんだから。で、流れが来ていない時は、どこまで我慢がきくかな訳で…。20代の頃、こんな事がありました。当時、付き合っていた彼女と一緒にベガスに行ったんですけど、ま~ツイてたんですよ。基本、プレイヤーに張り続け、倍々に積んでいって12連勝したりね。瞬く間にとんでもない額を手にしちゃったりする訳ですよ。そこまでいくとディーラーも呆れるしかなく、フロアマネージャーは慌て始めます。すると突然、ディーラーがコロコロと代わる。私が少し負け始めると、そのディーラーは居座り続ける。しかし、私はベットする額を抑えながら、流れを自分に引き寄せる。「流れが来た」と思ったらドンッと張る。延々と、この繰り返しな訳です。そしてツキまくっていた私は、どんなディーラーが来ようと連勝街道を突っ走り、彼女の前で王様気分ですよ。気分はもう、どこぞの国の石油王並みに大きくなっておりました。「欲しい物は何でも買ってあげるよ!」的な。「何なら店ごと買っちゃう?」みたいな。買える訳ないんですけどね。すみません、 若かったもので…。




ですが…やはり、落とし穴ってあるんですよね。調子に乗った私は、何故か自分の読みを捨て、自分で作り上げた流れを断ち、彼女に訊いちゃったんです。「どっちに張る?」って…。すると彼女は、「え~、わかんな~い」と言いながらもバンカーを指す。心の中で「プレイヤーだろ」と思いながらも、訊いた手前引くに引けず、バンカーに高額をベット! 結果はというと…まあ、ハズレますよね。こういう時ってね、ハズレるもんなんです。理屈じゃないんです。殆ど罰みたいなもんですよ。で、その後はご想像の通りです。何とか彼女の予想で当てたい、喜ばせたいと固執し、これがまた読みの悪い女で連戦連敗。気がつけば儲け分などあっという間に無くなり、手持ちのカネまで失う始末。調子に乗って自ら流れを変えてしまった、典型的な最悪のパターンでございます。以来、女性とテーブルを囲む際は遊び程度と決めました。それにしても高い授業料だったな~。


坂上忍(さかがみ・しのぶ) 俳優・タレント。1967年、東京都生まれ。テレビ出演多数。子役養成に舞台の脚本・演出等、多方面で活躍中。


キャプチャ  2016年3月31日号掲載


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テーマ : 俳優・男優
ジャンル : 映画

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