【偽善の逆襲】(06) LGBT、どうぞお好きに

20160405 06
“BLT”は、サンドウィッチ屋の『サブウェイ』で売ってる“べーコンレタストマト”のことだが、“LGBT”ともなると話はかなり違ってくる。“エルジービーティー”。女性同性愛者(レスビアン・Lesbian)・男性同性愛者(ゲイ・Gay)・両性愛者(バイセクシュアル・Bisexual)・性同一性障害を含む性別越境者等(トランスジェンダー・Transgender)の人々を意味する頭字語であるそうな。今、男性同性愛者を“ホモ”等と言っては失笑を買う。小生の世代は、『森永ホモ牛乳』と書かれただけで陳列棚に手が出せなかった。何のことはない。これは牛乳中にある脂肪球を均質化する“ホモジナイズド”の意味で、レッテルには愛称“ホモちゃん”のキャラクター絵が描かれていた。当時の森永の開発者、中々遊び心がおありだった。このLGBTの社会的認知を進めようという取り組みが、世間の注目を集めている。というか、無理やり注目させられていると言ったほうが当たっていようか。そのお先棒を真っ先に担いだのが渋谷区役所である。同性愛者に“パートナーシップ証明書”とやらを配布し始めた。何でも、生命保険の受取人は同性(同性愛者ではなく)では不可で、これではレズもゲイもパートナーを残して安んじて死ねない(と本人たちが言ったかどうかは知らないが)だろうと、お役所が気を利かせたものらしい。

昨年11月5日、早速、渋谷区役所には美人レスビアンカップルがこの紙切れをもらいに登場。NHK始め、朝昼晩の定時ストレートニュースを総なめにした。次に、NHKが独走態勢に入った。ここ数年のNHKは、Eテレを中心に同性愛者の生き方をテーマに真面目な番組を作ってきた実績はある。だが、ここにきて拍車がかかった感がある。総合テレビでは、午前中から『サキどり↗』(2015年11月15日)・『あさイチ』(2016年1月6日)で、LGBTをカミングアウトした男女をゲストに迎え、特集番組として放送している。両方共に視聴したが、要するにNHKプロデューサーだかディレクターだかの“マイブーム”に過ぎないのだと納得した。NHK内部のローカル現象であろう。勘繰れば、渋谷区のお先走りも御近所のNHKの仕込みがあったせいではないか。それくらい、両番組とも思慮足りなく、底浅いサークル的ノリに終始していた。この程度なら、LGBTの世界など昔から存在していたし、私を含めた周囲の社会の認知度も寛容度も何ら変わるところはない。ボーイッシュな女の子と少女のような男の子は、小学校45人クラスに必ず1人ずついたものだ。大学まで偏差値の高い学校に通い、世間知らずのまま30代・40代を迎えたNHKエリートが、「何か面白いテーマはないか? ABCDEFG…L、これだ! LGBT」と飛び付いたのがレズやゲイの世界だったのだろう。「そこに“社会性”という粉砂糖を塗してやれば、“孤独死”“老後破産”“介護離職”のように今日的な手つかずの問題性を謳った番組として売り込めるぞ。目立ちたがりでお調子者のLGBTを集めてこい!」――。お勉強はできるが、あんまり物事を深くは考えられないエリートにありがちな残念な発想である。




20160405 07
小生は、レズ・ゲイ・バイに一切偏見は無い。例えば、ゲイは友人にして誠に気持ちの良い人が多い。大抵は身嗜み良く、服装にせよ実に酒落者が多い。50歳を過ぎても加齢臭等とは無縁で、趣味の良いペンハリガンを実に巧く身に纏っていたりする。寧ろ経験上、ストレートの男性に育ちの悪い無粋な手合い、例えば、人前でもチューインガムをクチャクチャ音高く鳴らして噛んだりする鈍感な者が圧倒的に多いものなのだ。だから、“お好きに”が基本姿勢で、第一、余所様の性生活に物申すほど、こちらは豊かな営みなどしてはいない。実際、仕事柄か、関係者や知己にゲイは多い。最近では、レズと判明した者もバイと告白された者も1人2人ではない。時々、小生もあちら側の人間かと誤解され、お誘いを受けることすらあるが、丁重にお断りしている。その一線を越えられるか否かは、やはりセックスの嗜好性の向き・不向きにある。ゲイの場合、畢竟ペニスを肛門に入れたり入れられたりが可能か否かにかかっている。小生にはそこだけは思い切れない。パリ音楽院でトランペットを学びながら、そちらの味も教え込まれた音楽家の知人など、「君は人生のもう半分の快楽を知らずにいる」と同情してくれるが、尻の穴にワセリンを塗られるのは何としても肯んじない。LGBT、所詮は“隠花植物”なのである。そして、私や貴方が不完全なように、彼らもまた不完全な存在なのである。そこを解っている賢いLGBTの者たちは、だからこれまでもこれからも、NHKのスタジオになんぞ決して、絶対に近付いたりはしないだろう。LGBTを巡る議論は、所詮セックスの嗜好に尽きる。幼少期の兆候はそれとして、大人になってからは、これはもう下半身の問題なのである。下半身に人格無し。とやかく言うのは大人気ない。他人様がどうやって快楽を得ていようが自由ではないか。小生など、LGBTより“BGBT(Blood Group B Type)”のほうがマイノリティー問題では遥かに切実だ。「僕、B型で」とカミングアウトした途端に周囲が示す反応(当惑と憐憫と不安)には、本当にうんざりである。


轟狂太郎(とどろき・きょうたろう) 著述家。1945年、東京都生まれ。慶應義塾大学卒。出版社勤務を経て現職。趣味はアマチュアオーケストラでのチェロ演奏・食道楽・1980年代までのイギリス靴蒐集。


キャプチャ  2016年2月号掲載


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テーマ : 同性愛
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