【タブー全開!政界斬鉄剣】(30) 日本の外交専門家がドナルド・トランプの躍進を予測できなかった理由

池田「ドナルド・トランプ氏の快進撃が続くアメリカ大統領選ですが、日本ではほんの数ヵ月前まで『トランプなんてあり得ない。最終的には消える』と報じられていました」

――何故、日本の外交専門家や新聞は予測を外したの?
池田「日本で外交の専門家と呼ばれている人たちは、外務省出身者か、学者という名の学校という安全な敷地から外に出たことのない半端者ばかりだからです。彼らはアメリカの超有名大学や大学院の留学経験者ですが、そんな奴らにアメリカの“真実”は見通せません」

――留学していれば少しはわかりそうなものだけど…。
池田「アメリカの有名大学は、世界中から優秀な人が集まる本当の最高学府です。アメリカ人の中でも極一部の学生しか入れない。裏を返せば、“普通のアメリカ人”が殆どいない環境なのです。よく、テレビで国際通を気取るコメンテーターが、『アメリカにいる私の友人が言ってたんですが…』と自慢気に話す場面を見かけます。しかし、そのお友だちもまたエリート層であり、彼らの話は大部分のアメリカ人の感覚から離れてしまっているのです。彼らが詳しいのはウォールストリートの金融情報やワシントンの利権政治情勢であり、アメリカ全土を巻き込む大統領選のことはわからない。真のアメリカは広大な田舎にあるのに、留学組のエリート層は田舎を知らないのです」

――よく、日本の専門家や新聞は、アメリカの民主党を“リベラル”、共和党を“保守”と分類しているけど、これも誤った認識なの?
池田「リベラルというと日本の野党のようなイメージを持ってしまいますが、全く違う。旧社会党・旧民主党・日本共産党等、日本の野党の多くは反日的で反愛国的です。しかし、アメリカの民主党支持者たちは強烈な愛国者です」

――では、民主党と共和党の違いをわかり易く説明すると?
池田「民主党支持者は、『連邦政府よりも各州の自治を重視することで、アメリカとアメリカ人が幸福になればいい』と考えます。彼らは、自国のことを好んで“ユナイテッドステイツ”を呼びます。一方の共和党支持者は、『アメリカとアメリカ人が幸福になる為に連邦政府の権限を強化し、世界最強のリーダーであり続ける必要がある』と考えています。彼らは、自国を“アメリカ”と呼ぶのが大好きです」




――そうだったのか!
池田「私はアメリカの田舎で暮らした経験があるのでわかりますが、今、“普通のアメリカ人”がワシントンに不満を感じている最大の原因は、アメリカが強さを失いつつあるからです。そして、その感覚を汲み取ったトランプ氏が大躍進しているのです。若しトランプ氏が指名争いに敗れても、もっと強気でアメリカ中心的な考え方の候補者が選ばれるだけ。民主党の候補者は、アメリカを強くするプランを具体的に示さなければ、無党派層の票を獲得できないでしょう」

――アメリカ大統領選が与える、日本への影響は?
池田「誰が大統領になったところで、アメリカの弱体化という大きな流れは変わらない。それに伴い、日本の安全保障を巡る環境も変化していきます。しかし、安倍政権に限らず、日本の政治家が国際情勢を知る為の情報源にしているのは外務省です。冒頭でお話しした通り、外務官僚の主流は東京大学卒で、国費でアメリカの超有名大学に留学して国際通になったと勘違いした連中の集合体です。アメリカの大統領が誰になるのかもわからない奴らが、細かくデリケートな国際情勢を正確に分析できる訳がない」

――ヤバいですね…。
池田「同盟国のアメリカが弱体化しているのに、中国は肥大化している。この事実から目を逸らさず、最悪の場合には日本が単独で自国を守り抜けるような体制を早急に整えることが、政治の最も重要な役割です」


池田和隆(いけだ・かずたか) 元農林水産大臣秘書官。1967年、熊本県生まれ。“農水族議員のドン”と呼ばれた松岡利勝農林水産大臣(故人)の秘書を16年間務め、国家権力や利権・国の意思決定の実態を内側から目撃してきた重要人物。


キャプチャ  2016年4月18日号掲載


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テーマ : 国際政治
ジャンル : 政治・経済

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