【政治の現場・野党融合】(03) 日本共産党の魅力、民進侵食

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参院選での野党共闘を目指し、日本共産党が候補者を取り下げた改選定数1の全国10選挙区では、民進・共産両党の協力態勢が鮮明になりつつある。その1ヵ所である長野選挙区。先月20日、長野市内のホテルで開かれた民主(当時)・共産・社民3党等の集会では、民進党新人で元TBSニュースキャスターの杉尾秀哉氏と、長野選挙区から比例選に回った日本共産党新人の唐沢千晶氏が壇上に並び立った。唐沢氏は「杉尾さんが入っていけないような所に行き、杉尾さんになり代わって票をかき集めるのが私の仕事だ」と挨拶。杉尾氏が“戦争法廃止”と書かれたプラカードを手に、唐沢氏らと共にシュプレヒコールを上げると、会場は拍手に包まれた。“戦争法”とは、日本共産党による『安全保障関連法』の呼び方だ。日本共産党が民進党候補を支援する条件としているのが、各地で具体的な政策協定を結ぶことだ。民主・維新・共産・社民・生活の野党5党が2月19日、参院選での協力の為に一致した政策合意には、“安全保障関連法の廃止”と“集団的自衛権行使の閣議決定撤回”しか書かれていない。だが、日本共産党中央委員会は地方組織に対し、現場では幅広い政策協定を結ぶよう指示している。長野の民主・共産の協定には、「政策的一致が広げられるよう努力」との文言が盛り込まれた。宮城県では、先月初めに民主党県連と日本共産党県委員会が結んだ協定に、“沖縄・アメリカ軍辺野古新基地建設に反対”“不公平税制の抜本是正”等が明記された。この協定と引き換えに民進党公認の現職・桜井充氏は、日本共産党の推薦を得た。

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民進党幹部は「幅広い政策合意は、将来の“民共連立”を有権者にイメージさせてしまう」と警戒しているが、桜井氏の周辺からは「共産票は大きな魅力だ。“1強自民”と戦うのだから、背に腹は代えられない」との声が漏れる。日本共産党幹部は、「“宮城モデル”を全国に広げたい」としている。日本共産党は昨年9月、『国民連合政府』構想を発表。安保関連法の廃止を柱とし、党綱領にある“天皇制廃止”や“日米安全保障条約の破棄”等は盛り込まなかった。現実路線で野党を糾合し、政権を奪取しようという戦略だ。共産票を梃子にした野党共闘の舞台裏には、『生活の党』の小沢共同代表がいる。天皇陛下がお言葉を述べられる通常国会の開会式に、日本共産党の志位委員長が今年初めて出席したのは、小沢氏が勧めた影響もあるとされる。小沢氏は周辺に、「選挙の票は“共産アレルギー”で減るマイナスより、プラスのほうが大きい」と語っている。日本共産党が協定を結ぶ際に重視しているフレーズが、“立憲主義の回復”だ。「この言葉が政策協定に入れば、教育・雇用・社会保障等、全ての政策テーマに当て嵌まり、連立入りの大義名分になる」(党幹部)という訳だ。“宮城モデル”には“回復”は明記されなかったが、立憲主義は盛り込まれた。民進党幹部は、日本共産党との連立を「あり得ない話」と一笑に付す。しかし、共産票欲しさに民進の現場は侵食され始めている。夏の参院選の帰趨が、将来の“民共連立”を生む可能性を否定はできない。


≡読売新聞 2016年4月2日付掲載≡

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テーマ : 民進党
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