【タブー全開!政界斬鉄剣】(31) 不利益だらけのTPP…今からでもまだ引き返せる!

池田「通常国会も後半戦。最大の目玉は何といっても、TPP関連法案の審議です。日本のコメに深刻な影響を与える法案ですから、もっと注目してほしいところですが…」

――今更もうどうしようもないと考えてる人も多いですが。
池田「いいえ。政治が決断さえすれば、TPPからはいつでも離脱できます。その決断を促すのは国民の声。大多数の国民が反対だとわかれば、政治家は選挙で負けたくはないので、今からでも変わる可能性は十分にあります」

――やっぱりTPPは駄目なの?
池田「抑々、TPPへの参加を言い出したのは民主党政権時代の菅首相です。当時の自民党は大反対していた。政権交代を果たした2012年の選挙でも、自民党はTPPに反対の公約で戦い、勝利したのです。それなのに、安倍政権は掌を返し、TPP推進に転じた」

――やはりアメリカからの圧力?
池田「違います。元々、TPPへの参加要請を言い出したのは経団連です。当時の菅首相は、自民党の強力な支持母体である経団連を味方につける為、TPPへの参加意思を表明してしまったのです。TPPで得をするのは一部の輸出産業だけ。しかし、日本のGDP比で輸出産業が占める割合はたったの17%。殆どの国民に関係が無い。当時は霞が関も大反対していたほどです。しかし、安倍政権がTPP推進路線をとったことで、霞が関の役人も『下手に逆らうと出世に響くから』と賛成に転じたのです」

――でも、何で安倍政権はTPP推進へと豹変したの?
池田「経済界の一部の意見を真に受けたのです。アベノミクスは徹底した大企業優遇路線です。大幅な円安政策もそう。経団連は輸出産業の割合が高い団体ですから。その為に、原油や食料を始めとする輸入品の価格が急上昇して、国民生活が圧迫されてもお構いなし。その対価として大企業に給与をアップさせ、アベノミクスが順調だと思わせる協力をさせた。でも、日本経済の大部分にとっては、TPPも円安も不利益でしかないのです」




――TPP法案がこのまま進むと、日本はどうなっちゃうの?
池田「TPPは多国間協定なので感覚的にわかり難いのですが、結局は2国間の自由貿易協定であるFTAの集合体です。アメリカとFTAを結んだ国は皆、大損をしている。カナダやメキシコはアメリカの植民地のようになってしまった。お隣の韓国はアメリカとのFTAが2013年に発効した途端、たった1年で国内の畜産業の約70%が廃業に追い込まれた。焼き肉大国で知られる韓国ですが、現在は殆どがアメリカ産牛です」

――では、日本でも同じことが?
池田「高級ブランド牛は生き残るでしょうが、安くて美味しい和牛は消える。日本人のソウルフードであるラーメンを支える豚や鶏も、国産肉が売れなきゃ骨もガラも出ない。輸入品では今のクオリティは保てず、国産に拘れば今よりも価格が急騰してしまうでしょう」

――TPPに加盟して、日本に得は無いの?
池田「日本は既に、東南アジアのTPP加盟国の全てとEPA(FTAよりも強力な経済連携)を締結しています。例えば、タイやインドネシアにおける日本車のシェアは現時点で約90%もある。他の日本製品も浸透度は圧倒的。だから、得をするつもりの輸出産業でさえも大きな上積みは不可能です」

――でも、土壇場で脱退しちゃって大丈夫なの?
池田「『そんなことをしたら国際的な信用を失う』等と言うのは、役人やエセ知識人、反日本的な人たちです。日本にとって何よりも重要なのは、日本人の安全と豊かさです。その為に働き、決断をするのが政治家の仕事。どんな政策でも、間違っていると判明した時点で方針を転換すべき。その決断を下せない政治家など不要なのです」


池田和隆(いけだ・かずたか) 元農林水産大臣秘書官。1967年、熊本県生まれ。“農水族議員のドン”と呼ばれた松岡利勝農林水産大臣(故人)の秘書を16年間務め、国家権力や利権・国の意思決定の実態を内側から目撃してきた重要人物。


キャプチャ  2016年4月25日号掲載




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テーマ : TPP問題
ジャンル : 政治・経済

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