【政治の現場・野党融合】(04) 民進党保守系、渋々の沈黙

20160418 08
今月3日午後、京都市内。衆議院京都3区補選(24日投開票)に民進党から出馬する泉健太氏の事務所開きには、前原誠司氏ら地元選出の国会議員や『連合』関係者らが顔を揃えた。自民党が候補擁立を見送る中、民進・共産両党の選挙協力が注目されたが、事務所開きの会場に日本共産党関係者の姿は無かった。民進党は参院選に向け、野党間の候補者調整を進める。衆議院北海道5区補選(同)では、日本共産党が独自候補を取り下げ、“野党統一候補”が実現した。ところが、京都では民進党側が協力を拒んだ。日本共産党は中央での野党共闘を踏まえ、自主投票とした。“日本共産党の牙城”とされる京都では、旧民主・共産両党が激しく凌ぎを削ってきた。京都市議会の日本共産党会派は18人で、民主党会派(7人)を大きく上回り、自民党会派(20人)に次ぐ第2勢力だ。前原氏が民主党京都府連の会合で「日本共産党に協力を依頼するか、一切交渉せず独自に戦うか」と補選の対応を問うと、全地方議員が「交渉せず」を支持したという。前原氏自身も、日本共産党との選挙協力は「絶対に受け入れられない」との立場だ。岡田代表が日本共産党との連携を進めているのに対し、前原氏は「日本共産党はシロアリ。(協力すれば党の)土台が崩れる」と言い放ったこともある。これには、日本共産党も「大変残念」(志位委員長)と不満顔だ。地元党員は、「野党共闘の北海道5区は勝利し、拒否した京都3区で苦戦すれば、日本共産党の力が必要なことが浮き彫りになる」と突き放す。

前原氏ら民進党の保守系には“日本共産党アレルギー”が根強い。結党大会を4日後に控えた先月23日、岡田氏から代表代行への横滑りを打診された細野豪志政調会長(当時)の対応も素っ気無かった。「現場で頑張りたいので、お断りします」。岡田氏は翌日も“副代表”を打診してきたが、細野氏は首を縦に振らなかった。細野氏が岡田執行部からの離脱を決めた背景には、左傾化への不満がある。安全保障関連法の国会審議では対案の提出を進言したが、岡田氏は野党共闘や党内融和を優先し、聞き入れなかった。安保関連法反対のデモを展開する学生団体『SEALDs』の関係者が結党大会に来賓として招かれると、細野氏は「党が左に寄ってきた」と周囲に漏らした。ただ、民進党には単独で自民党に対抗できる力は無い。参院選で着々と進む野党共闘の流れに、保守系議員も抗し切れずにいる。中には、「日本共産党が支援してくれるなら拒む必要はない」「日本共産党と距離を置くふりをして、水面下で上手く連携すればいい」といった声すらある。泉氏は今月2日の京都市内での演説で、「党派の柵を超え、皆さんと共に前進していきたい」と幅広い支持を訴えた。党内対立による混乱で政権の座から追われた民主党時代の苦い経験も、保守系議員の動きを鈍らせている。閣僚経験者の1人は、「皆が不満を言い出すと収拾がつかなくなる。参院選が終わるまでは民進党を壊さないことが最優先だ」と手綱を締める。忸怩たる思いを抱えながらも、民進党の保守系は沈黙を保っている。


≡読売新聞 2016年4月5日付掲載≡




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テーマ : 民進党
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