「北朝鮮は今、覚醒剤とセックスで狂っている」――脱北者が独裁政権暴走の実態を激白!

水爆実験に続き、事実上の長距離弾道ミサイルの発射に踏み切った北朝鮮。世界から幾ら村八分にされようが暴走を止めないその国で今、何が起きているのか。命懸けの逃避行を決行した脱北者が、遂に実態を語った――。 (取材・文/フリーライター 柳邦男)

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「前政権に比べて食糧事情は改善するところか悪化し、物価も上昇している。生活は酷くなる一方だ」――。苦渋の色を浮かべながら、男はこう訴えた。刻まれた深い皺、虚無感さえ感じさせる鈍い眼光。その顔が、壮絶な人生を雄弁に語る。男の名前は李相峯(イ・サンボン)、61歳。金正日政権時代の2000年代末期、家族を残して北を出奔した。日本での生活を始めて随分経つが、今でも現地の家族らと年に数回連絡を取り合っている。漏れ聞こえるのは、荒廃していくばかりの同胞たちの悲惨な暮らしぶりだ。「通常の仕事の合間に“社会奉仕活動”と称する農村支援や、“社会労働”との名目での建設作業に駆り出されることが増えた。勿論、全て対価はゼロだ。外貨稼ぎのノルマも課せられ、薬草や木の実、1人当たり2kg分の松茸を収穫すること。カニ等の水産物も取らされる」。昨年秋以降、北海道から兵庫県にかけての日本海側では、北朝鮮船籍と見られる木造船が漂着するケースが相次いだが、「漂着した船に乗っていた人の多くは、正恩の命令で漁に出た北朝鮮人民だろう」(李氏)。過酷な暮らしを余儀なくされる北の人々の暮らしを支えるのは、様々な“闇商売”だ。「物資は闇営業の市場で仕入れることが多い。販売されているのは、中朝国境から持ち込まれる密輸品だ。北のものを中国に密輸して外貨を得るケースも多い。最も人気なのはオルム(氷=覚醒剤の隠語)だ」。李氏によると、国家ぐるみで覚醒剤の生産を行っているという。原料は主に中国から持ち込まれ、郊外の都市や咸興(咸鏡南道)・平成(平安南道)・羅南(咸鏡北道)等にある製薬工場で製造されるという。「国が製造したオルムの一部が、我々市民にも流れてくる。それを中朝国境を行き交うブローカーを通じて中国に密輸する。余った分は自分たちで使う。風邪薬や鎮痛剤の代用品にしたり、ストレス解消や頭痛・下痢にも効果がある。国から1kgの製造指示が出たら2kg作り、残りの1kgは闇に流す。簡単だ」。中国との密貿易を行うブローカーを通じて、主婦や学生らの間にもシャブは浸透している。当局も黙認している状態だというが、原則として一般市民の間での取り引きは禁止されており、隠し持っていたことが発覚すれば過酷な刑罰を食らうことになる。「見つかれば直ぐに教化所(刑務所)送りになる。それでも、食べていく為には背に腹は変えられない。私自身も、北にいる時はkg単位で取引していた」。

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独裁者の圧制下では、多くの一般市民の命の犠牲になってきた。政治犯の摘発を行う秘密警察『国家保衛部』や『国家安全部』(警察)が住民の動きに目を光らせており、その手に落ちれば過酷な運命が待ち受けている。「処刑は日常茶飯事で、正日政権時代には3ヵ月に1回のペースで公開裁判と称する銃殺刑が行われていた。郊外の山の麓や河原等に地区の住民を集め、衆人環視の中で銃殺する。見に行かないと当局に危険人物としてマークされる為、見に行かざるを得ない」。住民が圧政に苦しめられる一方で、朝鮮労働党や朝鮮人民軍の幹部たちは自らの欲望を満たすべく、腐敗の限りを尽くしている。「映画撮影所で密かにポルノビデオを作る幹部もいる。自分で楽しむのと同時に、この“北朝鮮ポルノ”を香港やマカオで売り捌く。結構な外貨残ぎになるようだ」。2013年12月に元ナンバー2の実力者・張成沢氏が処刑された時にも、この“北朝鮮ポルノ”の存在が取り沙汰され、張氏が作ったポルノビデオが正恩の怒りを買ったという話が実しやかに囁かれた。「全国の舞踊団や歌劇団、劇団に所属する女性を愛人として迎える党や軍の幹部は多く、夜な夜な乱痴気騒ぎを繰り広げる。正恩自身も、女優を自らの妻として迎えている。だが、一般市民の性生活は厳しく制限されていて、アダルトビデオを隠し持っているところを見つかれば、下手すれば処刑されてしまう」。ある若者は、日本のAVに感化されて恋人と行為に及んでいたところを見つかり、恋人と共に処刑されたという。労働・思想、果ては“下半身”まで――。市民から全ての自由を奪い、核武装への道を直走る正恩。気になるのは、その暴走が不測の事態を招くことになりはしないかということだ。「北からアメリカや日本・韓国に先制攻撃を仕掛けることは考え難い。ただ、有事になれば女子供まで動員する予備部隊のシステムも作り上げており、魚雷や戦闘機を使った自爆攻撃の訓練も行っているという話だ。何を仕出かすかわからない」。狂気じみた独裁者の存在で、朝鮮半島が火の海になる危険が日に日に高まっている。


キャプチャ  2016年4月号掲載




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