中国人がやりたい放題、高校生が酔って大暴れ…顧客満足度最低! 東京ディズニーリゾートの腐り切った実態

『東京ディズニーリゾート』がまたもや入場料の値上げに踏み切った。大人(18歳以上)の1日券は7400円と、最早貧乏人は行けないレベル。更にサービスも悪化し、顧客満足度はガタ落ちしているという。覇権従業員の死亡事故や暴力団幹部との黒い繋がり等、次々とボロが出てくる“夢の国”。そのヤバい実態とは――。 (取材・文/フリージャーナリスト 小石川シンイチ)

20160513 01
東京ディズニーリゾート(以下、TDR)を運営する『オリエンタルランド』は今年2月8日、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーの入園料金を4月1日から値上げすると発表した。今回の値上げは、“パスポート”と呼ぶ入園券15種の内、13種が対象。1日券は、大人(18歳以上)を現行より500円高い7400円とし、中人(12~17歳)は400円高い6400円、小人(4~11歳)は300円高い4800円にする。更に、団体向けや1年間有効の年間パスポートも値上げ。大人の1日券は2年連続の値上げで、2014年の消費増税前から僅か2年で1200円値上がりすることになる。オリエンタルランドは「更なる成長の為の投資目的だ」と言うが、上海で今年6月16日に開園する『上海ディズニーランド』の週末・休日・夏の繁忙期(ピークデーチケット)の大人の入場券料金は499元(約9000円)と発表されており、「今後もその水準に合わせるように値上げが進むのではないか」という見方も多い。非正規雇用のキャスト(従業員)で構成される『オリエンタルランドユニオン』も、こう問題視する。「上海は、東京よりも最新でオリジナルのアトラクションを入れていますし、パークの大きさもランドよりも大きい。また、価格設定も繁忙期以外の平日(平日チケット)は370元(約6742円)にする等、柔軟な対応をしています。また、規模が小さい香港は入場料金6000円で、並んで待つことは殆ど無いので、満足度は高いそうです。オリエンタルランドは混雑解消の対策をせず、値上げ分も従業員に回されることはなく、設備投資に回されるだけのようで、益々顧客満足度が下がるのではないでしょうか」。オリエンタルランドの足元では、顧客満足度が大きく下がっている。『サービス産業生産性協議会』が実施している『日本版顧客満足度指数(JCSI)』という日本の小売サービス業32業種・上位企業約400社を対象にした日本最大規模の消費者調査では、2009年以来、『劇団四季』とトップを争ってきたTDRが、トップ10のリストから外れてしまったのだ(暫定値)。

この背景には“度重なる入園料の値上げ”と“顧客サービスに対する感動と失望の変化”があると、同調査の改善・運営委員会の座長として関わる法政大学経営大学院の小川孔輔教授がYOMIURI ONLINEで指摘している。小川教授は『マクドナルド 失敗の本質 賞味期限切れのビジネスモデル』(東洋経済新報社)という著書の中で、ファストフード大手『マクドナルド』の戦略ミスと、その後のファミリー層の客離れによる苦戦について指摘し、話題になっている。「TDRも、苦戦の続くマクドナルドと同じ道を辿りかねない」と警鐘を鳴らすのだ。TDRは、2013年の30周年記念で、頑張って3129万人にまで顧客(ゲスト)を増やした。客単価(1万1076円)も増えて、売り上げが伸びた(4736億円)。この売り上げを維持する為、手っ取り早く稼働率(=回転率)を上げようとする。「この皺寄せがゲストの詰め込み過ぎとなって顧客満足度(CS)を下げ、コストカットとなってキャストに及んでいるのではないか」と、小川教授は指摘する。「正直、パスポートの値上がりはきつい。家族が多く、1回行くのに10万円は絶対使うので、1年に何度も行けない。何日か前に予約したら割引になるとかあれば嬉しい」「施設に入場すると、何度行ってもワクワクします。ですが、全体的にコストパフォーマンスは良くないと思います。並ぶ時間が短ければまた行きたいのですが、夏は体力的にきついです」「幼児メニューがもう少し欲しい。仕方ないことだと思うが、レストランの料理の美味しさのレベルに価格が合っていない。高い」「以前のほうが雰囲気が良かった気がします。ディズニーシーのキャストの対応が悪く、悲しかったです」――。これらは、『販売促進研究所』(静岡市)が2014年に実施した東京ディズニーリゾート体験の結果だ。本当は、キャパシティーに合わせて制限をすべき混雑が軽視される。数少ない従業員も、その混雑ぶりに対応できず、顧客は不満を持つ。それどころか、環境の悪化で、ファミリー層を中心に顧客離れが進むようになるのだ。更に深刻なのが、地方のファン離れだ。最近の地域別来園者比率を見ると、明らかに勢いのある『ユニバーサルスタジオジャパン(USJ)』がある近畿(2013年の7.6%が2014年には7.0%)、『ハウステンボス』のある九州(“その他国内”が8.3%から7.3%に)からの来園者が減っているのだ。その一方で急増しているのが、海外からの来園者だ。2013年の3.9%から2014年には5.0%へと急増している。国内の客離れを補っているのは海外からの来園客であり、中でも円安による中国人観光客の“爆買い”の恩恵はTDRも受けているのが現実だ。しかし、肝心の中国経済の失速、原油安からの先行き不透明感から円高に動きつつあり、今後、“爆買い”にはそんなに期待できない。経済ジャーナリストが言う。「海外客は団体ツアーで来ますから、入園料の値上げはそう大きく影響しません。現状は、TDRの中でハメを外し、大騒ぎをする。これは、ディズニーマジックに酔い痴れたい日本人のファミリー層やカップルにとっては迷惑な話で、リピートをしようとは思わなくなっていく」。




20160513 02
TDRは、客単価を上げようと必死になっている。入園料の値上げだけではなく、「ゲストに酒を売り過ぎ」という指摘もその1つだ。嘗て、オリエンタルランドでアルバイトをしていたという学生が語る。「東京ディズニーシー内ではアルコール飲料が販売されますが、学生服のゲストに対して、年齢確認を行わずに酒を販売することも平気で行われています。未成年が飲酒や喫煙をしていても注意することは殆ど無く、そのような時は雰囲気が悪くなります。学生服等を着ているゲストでも、最近は仮装をしている場合もある為、年齢確認をし辛い空気になっており、確実に未成年だとわかる場合のみ確認をしているのが現状です」。前述のオリエンタルランドユニオンも、このように問題視する。「東京ディズニーシーはアルコールを販売するにも拘らず、年齢や自動車を運転してきていないかという確認を基本的にしないそうです。また、東京ディズニーランドでも最近は飲食物を持ち込む人が多く、学生服で缶ビールを飲んでいる若者が続出しているそうです。オリエンタルランドは従業員のコストカットを続けていて、現場のキャストたちはギリギリで回している為に、そこまで対応が行き渡らない。更に、面倒を避けたいリーダーや社員も見て見ぬふりをして注意しません。一方で、入園の際には学生証を提示させ、3歳以下の子供にも直接年齢を聞いています」。アルコールを求めるゲストには、売り上げ確保の為に酒を飲ませ、身分証のチェックはしない。身分証をチェックするのは、入場料を割り引きする時だけなのだ。アルコールを飲むことで大騒ぎするグループがいても止めないのであれば、ファミリーやカップルは離れていくだろう。同ユニオンが嘆く。「今回の値上げで、キャストの待遇が良くなることを期待します。最近でも、ディズニーシーで昼間に行っていた水上ショー(“ジェンド・オブ・ミシカ”)が終了し、後継のショーも無く、スタッフは雇い止めされています。コストカットは、未だ収まる気配がありません」。

コストカットが進むTDRでは、もっと深刻な事態も起きている。昨年10月27日午前5時頃、東京ディズニーシーで勤務していた“ナイトカストーディアル”(パークの深夜清掃業務)の男性が亡くなっているのが発見された。男性は他の従業員と27日午前0時頃から、ディズニーシー内のアトラクション『ヴェネツィアンゴンドラ』の船に乗り降りする桟橋付近で清掃作業をしていた。浦安警察署は誤って転落したと見て、詳しい原因を調べている。ナイトカストーディアルは、パーク閉園後に清掃するキャストのこと。“赤ちゃんがハイハイできる”くらい綺麗なパークを目指し、日中に清掃業務をする“デイカストーディアル”同様に、東京ディズニーリゾートにとっては無くてはならない重要な役割を担っている。しかし、真夜中の暗いパークの清掃作業はリスクも伴う。東京ディズニーランド開園以来初となるキャストの死亡事故のニュースを受けて、ニュースサイト『メディアゴン』で、TDR現役キャスト兼フリーライターの三木大輔氏がこんな告発をした。「一番最優先にしなければならない“安全”が軽視され、“効率”が優先されてしまっているのが現状だ。その為、ナイトカストーディアルは1つのテーマエリアにつき“片手で数えられるぐらいの人数”が、決められた持ち場に行き、担当箇所の清掃を1人で行っている。大げさに言ってしまえば30人で東京ディズニーシー全体を清掃しているようなものだ」「中でも、消防車に積まれるような大きなホースを利用し放水して清掃するという“ホージング”は、とても体力のいる清掃方法で、成人男性でもひと苦労する作業だ」。この事件を受けて同ユニオンも、効率性最優先の現状に警鐘を鳴らす。「一般的に、東京ディズニーリゾートは効率重視でキャストの数を削減しています。『これまで5人でやるべきところは、4人の非正規社員のキャストでやりなさい。それでも足りなければ、子会社の時給の安いアルバイトを補填して』といった形です。管理する立場の正規社員も担当する部門が広過ぎてしまい、チェックが行き届いていません。この為、危険な作業ほどリスクが増しています」。今回、亡くなったのはアルバイトの宮沢司さん(46)。宮沢さんは10年以上前から、アルバイトとして施設で清掃の仕事をしていた。「10年も非正規雇用と驚かれるかもしれませんが、東京ディズニーリゾートのキャストの多くは非正規雇用です。更に、オリエンタルランドが直接雇用する場合は手厚い夜間の割り増し手当が付きますが、間接雇用には付かない等、差別的な待遇が多いのです」(同)。

20160513 03
ヴェネツィアンゴンドラは、キャストの間でも危険視されてきたアトラクションだ。「事故の起きたヴェネツィアンゴンドラは、水深が2m弱と深い上に、アトラクションのゴンドラも安定しない。そこで、案内役のキャストは、歌いながらゲストを楽しませないといけないというハードな仕事を熟さなければいけないんです。毎年のようにバランスを崩して水路に落ちるキャストが出るほど。救命胴衣も付けないまま、冬となれば寒い水路に落ちる訳です。『生死に関わる仕事なのに、これでアルバイトなんてやってられない』という声が出ています」(同)。同ユニオンも、今回の死亡事故は切実な問題と捉えているが、「真相究明には程遠い」と言う。「亡くなった男性キャストは、オリエンタルランドの子会社“MBM”(旧称は“舞浜ビルメンテナンス”)配属でしたが、清掃業務は複数の企業に委託されており、複雑な指示・命令関係になっているんです」。更に、過去の“事件”との関係を新聞記者が指摘する。「オリエンタルランドと言えば、2005年5月に発覚した、元暴力団幹部が関与する不動産会社への利益供与疑惑がありました。広域指定暴力団“松葉会”の元最高顧問にして、右翼団体の名誉議長でもあった人物の関連企業『中央興発』に、オリエンタルランドが本社社屋や別館の清掃業務を全面委託。中央興発はそれを大手ビルメンテナンス会社に丸投げして、年間5000万円近い利益を得ていたというものです。この利益供与疑惑の中に、実はナイトカストーディアルの業務も一部含まれていたというんです。利益供与疑惑の発覚をきっかけに、清掃業務は舞浜ビルメンテナンスが中心になりましたが、その利益供与疑惑の影響もあってか、ナイトカストーディアルは未だに謎の部分が多いのです」。ディズニーランドの創立者であるウォルト・ディズニーは「“家族皆が楽しめる場所”というのが計画の始まりだった」と語っているが、ディズニーランドは“夢の国”ではなく“お金の国”になってしまったのか。


キャプチャ  2016年5月号掲載




スポンサーサイト

テーマ : ブラック企業
ジャンル : 就職・お仕事

Categories
Profile

KNDIC

Author:KNDIC
Welcome to my blog.

Latest articles
Archives
Counter
I'm participating in the ranking.

FC2Blog Ranking

information
Search
RSS Links
Link
QR Code
QR