【タブー全開!政界斬鉄剣】(36) 中身の無いサミットよりも、今なお日本を“敵国”認定している国連を何とかせよ!

池田「今週は伊勢志摩サミットが開催されます。このタイミングで皆さんにお知らせしたいのは、中身の無いサミットに外務省や政治家が実際以上の価値を付けることで、日本が置かれている危険な状況を隠そうとしている実態です」

――サミットって中身が無いの?
池田「私たちが報道で見聞きしているサミットとは、主要国の首脳が集まって経済や平和の為の議論をして、何か重要な決定をするというものでしょう。しかし、サミットで重要な政策が具体的に決定したことなど、ただの一度も無いのです」

――そうなの!?
池田「サミット最終日には“○○宣言”や“○○決議”という成果が発表されます。でも、これは努力目標であって、実効力が無い。サミットとは、飽く迄も首脳が集まるパーティーなのです。ただ、全く無意味という訳ではありません。どんな業界でも、社交の場が重要な意味を持つ例は数多いですから。私が言いたいのは、必要以上にサミットをショーアップすることで得をする人たちが、日本の中枢にいるということです」

――それは誰?
池田「政治家と外務省です。 先ずは政治家の話から。実は、サミットが日本で開催された年には、毎度のように(福田康夫内閣時以外)解散総選挙があるんです。その理由は、サミット効果で内閣支持率が上昇するからに他なりません。主要国の首脳たちが来日して、その議長役を日本の総理が務めるのは嬉しいと感じる国民が多い証拠でしょう。政権にとって、サミットほど楽に宣伝効果が期待できるイベントは滅多に無い。でも本当は、安倍首相が一気に世界中の注目を集められる外交戦略もあったのですが…」

――どんなどんな?
池田「通常のサミット参加国は、日本・アメリカ・イギリス・フランス・ドイツ・イタリア・ロシア・カナダの8ヵ国ですが、ロシアはクリミア併合問題で経済制裁を受けている為に、今回は参加停止中。しかし議長国には、レギュラー国以外を招待できる権限があるのです。今回、日本は東南アジアとアフリカから7ヵ国を招待しました。それはそれで構わないのですが、もっと招待すべき国があるだろうということです」




――どこどこ?
池田「ロシアと中国です。ロシアのプーチン大統領は元々親日家。ロシアが欧米から敵視されている今の状況だからこそ、安倍さんがプーチンさんを招待することで、日露関係が一気に進展することも期待できた。欧米が経済制裁中のロシア招待を強行することは、安倍さんが世界から一目置かれるきっかけにもなったでしょう。一方で今、アジアで関心の高い国は当然、中国。折角、主要国が集まって会議をするのに、中国問題が議題にならないのでは日本にとって意味が無い。習近平国家主席がいる場で南シナ海の問題等を世界のトップたちが話し合うことは、たとえ結論が出なくても意義は絶大です。更に、中国の強大化を警戒する国々に対して、日本対中国問題に本気だと印象付けられる機会にもなったでしょう」

――中国を呼ばないと中国問題は話し合われないの?
池田「ヨーロッパ諸国にとって中国は地理的に遠いので、安全保障面での関心は低いです。一方で、大きな経済的恩恵を受けているから、中国の機嫌は損ねたくない。だから、若し中国が招待されたとしても、中国を非難するような議題は避けるでしょう。でも、それでいいのです。ロシアと中国を招待することによって、中身の無いパーティーに異様な緊張感が生まれ、世界中の注目を集められたのですから」

――続いて、外務省の狙いは?
池田「外務省という組織が常に目指しているのは、関係部署の役人が出世に繋がる成果を上げることです。彼らは、国際的な交渉を無事に纏めることで評価される。ただ、ここで注意が必要です。彼らの目標は飽く迄も交渉を“無事に纏める”ことであり、日本の国益を追求した粘り強い交渉はしないということです。例えば、他国の国益と利害がぶつかって交渉が難航した場合、そのまま暗礁に乗り上げてしまうと評価に繋がらない。だから、外務省はあっさりと日本の国益を捨てるのです。日本にとって損失でも、一度開始した交渉は何とかゴールまで持っていきたいというのが外務省の持つ性質なのです」

――じゃあ、外務省が他国の利益の為に働くことも!?
池田「そんな事例ばかりです。先程、私が提案したように、若し仮に安倍首相が『サミットにロシアと中国を招待したい』と提案しても、外務省は潰したでしょうね。恐らく、外務官僚は『総理のお立場が無くなります』等と耳打ちして、無難で自分たちに都合のいい方向に誘導する。外務省の出世コースは北米担当部署です。その中で出世するのは、“アメリカの一流大学”に税金で留学してアメリカ流の考え方を身に付け、“ワシントン人脈”が豊富な人物です。つまり、アメリカにとって都合のいいタイプの役人ばかりが出世して、組織を牛耳っている。だから、外務省は日本の国益に沿った仕事をしない体質になっているのです」

――では、外務省がサミットを必要以上に盛り上げたい理由は?
池田「世界の主要国が集まって重要事項を決めているように見せることによって、そのレギュラーメンバーである日本が世界の中心にいると国民に錯覚させたいからです。そして、その裏側に潜む“本当の世界の中心”に気付かせない為です」

――本当の世界の中心って!?
池田「国連の安全保障理事会(以下、安保理)です。今の世界で、本当に重大なことを決定できる権限を持った組織は安保理しかない。安保理決議さえあれば、イラク戦争のように“平和維持の為の武力行使”という名目で戦争することも合法となる。つまり、事実上、安保理の常任理事国である5ヵ国(アメリカ・イギリス・フランス・ロシア・中国)が世界を動かしているんです。残念ながら、世界の中心に日本はいない。それどころか、日本は国連から正式に“敵国”だと認定されているのです」

――て、敵国!?
池田「第2次世界大戦直後に作られた国連には“敵国条項”というものがあり、日本やドイツ等が該当します。そして、これこそが外務省も政治家も国民に隠しておきたい“不都合な真実”なんです。安保理の常任理事国は、日本に対して、ほぼ無条件で戦争を仕掛けることが許されています。これは国際法でも正式に認められていて、他の常任理事国からの承認も不要という絶大な権利なのです」

――てことは、中国が突然日本を攻撃しても、国際法上の問題は無いってこと?
池田「その通りです。例えば、日本が中国に対抗して集団的自衛権の範囲を拡大したり、日米安保を強化したとする。それに中国が、『日本の軍拡は敵国条項に抵触する行為だ』と主張すれば、世界は文句を言えないのです。そんな重大な事実を外務省も政治家も言わないから、国民は日本が置かれている危険極まりない状況を理解できる訳がないのです」

――日本は国連の分担金を、アメリカに次いで2番目に多く負担しているのになぁ…。
池田「実は、負担額1位のアメリカは、自己都合でしょっちゅう分担金の支払いを停止しているんです。だから実際は、日本が一番多く国連の運営費用を支払っている。それなのに敵国扱いなんです」

――約60年間も莫大な分担金を払い続け、その間ずっと平和に過ごしてきたのに敵国扱いされるんじゃ…。サミットに浮かれている場合じゃないぞ!


池田和隆(いけだ・かずたか) 元農林水産大臣秘書官。1967年、熊本県生まれ。“農水族議員のドン”と呼ばれた松岡利勝農林水産大臣(故人)の秘書を16年間務め、国家権力や利権・国の意思決定の実態を内側から目撃してきた重要人物。


キャプチャ  2016年6月6日号掲載




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テーマ : 国際政治
ジャンル : 政治・経済

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