【タブー全開!政界斬鉄剣】(37) 安倍首相はオバマ大統領の広島訪問を断わるべきだった!

池田「今週は、オバマ大統領の広島訪問についてお話ししたいと思います。この原稿を作っているのは伊勢志摩サミットの開催前ですが、恐らく、日本のマスコミはサミットよりもオバマさんの広島訪問を大きく取り上げることでしょう」

――しかし今回の件、オバマ大統領とアメリカ政府の思惑は一致していないんだって?
池田「アメリカの報道官や副報道官は、今回の広島訪問について『オバマ大統領の個人的な希望だ』と何度も強調しています。これは、議会や官僚組織等を含むアメリカ政府が、大統領の広島訪問を支持していないことを示唆する発言です。何故なら、アメリカ国民の99%は原爆投下を正しかったと思っているからです。アメリカの国民感情は、大統領の広島訪問を決して歓迎しません」

――では、オバマ大統領は何で広島を訪問したかったの?
池田「オバマさんは、世界の非核化をテーマにした演説でノーベル平和賞を受賞しました。アメリカの大統領として初めてとなる広島訪問は、“核繋がり”で自身の名を歴史に刻む絶好の機会だったのです」

――オバマ大統領の個人的な政治パフォーマンスに広島が利用されたってこと?
池田「それだけではありません。アメリカのライス報道官は公式会見で、『“奇妙なことに”、日本はオバマ大統領の謝罪を要求しないと言ってきている』とコメントしました。これは、日本の外務省が国益に反する行動を取った証拠とも言えます」

――どういう意味?
池田「外務省はオバマ大統領個人の希望を叶える為、広島訪問を実現させた。同時に、アメリカの国内世論にまで配慮し、『原爆投下についての謝罪を求めるべきではない』と安倍首相や菅官房長官に吹き込んだのでしょう。しかし、彼らはこれまで、政治家が中国・韓国・北朝鮮に対して謝罪を繰り返すことは放置し続けてきた。なのに逆の立場になると、『アメリカからの謝罪は必要無い』という。そんな弱気で一貫性の無い外交方針では、世界の笑いものになってしまう。勿論、日本の国益も損なわれます。このように外務省とは、他国の事情には必要以上に気を使うのに日本の国益は考えない、怠慢で売国的な組織なのです」




――では、今回の件で日本はどうするべきだったの?
池田「広島訪問を希望するオバマ大統領に言うべきことはシンプルです。『原爆投下の地として広島を訪問したいならば、やはり謝罪は必須だ』と。『でも、日本はどこかの国々とは違うので、過ぎたことに対して補償は要求しない』とも明言する。『若し謝罪が無理ならば、大統領としてではなく、退任後に1人のノーベル平和賞受賞者としてご訪問下さい』と言えばいい」

――でも、アメリカからの要望を断ると日米関係がギクシャクしちゃうんじゃないの?
池田「そんな心配は無用です。英語には“レームダック”という政治用語があります。“脚の悪い鴨”という意味が転じて、任期満了が近くなって影響力が無くなった権力者を指す言葉です。日本語で言うなら“死に体”という言葉が近い。アメリカという国は権力にシビアな国で、レームダック状態の大統領には、議会も官僚組織も軍も経済界も驚くほど素っ気なくなります。全員が次の政権のほうを向く。今のオバマ大統領は、まさにレームダック状態。つまり、今回の広島訪問はオバマさんの個人的なアピールが目的で、アメリカという国家の戦略とは完全に無関係なのです。だから、日本から断っても日米関係には全く悪影響は無い。それどころか、アメリカ大統領からの要望を日本から断るという、戦後の日米外交史にとっては大きな前例をノーリスクで作るいいチャンスだったのですが…」

――こんな出鱈目な外交が未来の日本に及ぼす影響を考えると、寒気がしてくるなぁ。


池田和隆(いけだ・かずたか) 元農林水産大臣秘書官。1967年、熊本県生まれ。“農水族議員のドン”と呼ばれた松岡利勝農林水産大臣(故人)の秘書を16年間務め、国家権力や利権・国の意思決定の実態を内側から目撃してきた重要人物。


キャプチャ  2016年6月13日号掲載

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テーマ : 国際政治
ジャンル : 政治・経済

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