【私のルールブック】(58) 伝わりにくさが生むコミュニケーションもある

以前、人への伝え方に触れましたが、そうは言っても中々話が通じない相手がいるのも事実。今回は、そんな話が通じない相手について綴ってみたいとおもいます。誰しも、理想は阿吽の呼吸というか、ツーカーの仲なのではないでしょうか。だって、そのほうが楽だし、手間が省けるし。で、そんな間柄を目指してコミュニケーションを図る訳です。なのに、どれだけ労力を払っても何故か通じない。先日、こんなことがありました。我が社の男性スタッフに「アイスオーレを買ってきてくれる?」とお願いしたところ、「わかりました。アイスですか? ホットですか?」と訊き返されました。恐らく彼は、無意識下で私に喧嘩を売ったんでしょう。温かいアイスオーレがあるなら、是非飲ませて頂きたいものですな!

数日前に、こんなこともありました。番組の収録終わりでスタッフさんたちと居酒屋に入り、生ビールを頼むと、女性店員さんが飲み物よりも先にお通しを持って来て、「お通しの説明をさせて頂きます」と言うので、私はすかさず「大丈夫です。スタッフさんたちとお話したいんで、お料理の説明は割愛して頂いてかまいませんから」と丁寧にお願いすると、「そうですか、かしこまりました。左から、枝豆の自家製豆腐でございます」…。おいおいおいおい! だからさ、説明はいらないんだって。あんたも「かしこまりました」って言ったじゃん。そんなにマニュアルって大事ですか? マニュアルって、客の要望を無視してでも守るものなんですか? お客様に気分よく過ごして頂く為のマニュアルなんじゃないんですか! そういえば、母ともこんなことがあったな。私の携帯電話の留守録に「急ぎの用なんで、至急連絡を下さい」と、強めの口調でメッセージが入っていた。しかし、私はドラマのロケの最中で返信ができる筈もなく…。すると、数分後に立て続けに「何で電話を頂けないんでしょうか?」に始まり、果ては「私を避けているんですか!」とヒステリックなメッセージが…。




因みに、こういった行為は初めてではなく、以前にも揉めたことがあった。抑々、母は自身の携帯電話の電源は普段は切っており、自分が話したい時にのみ電源をオンにする人。そんな勝手な使い方をしている人間に、「急な用件だから」といってとやかく言われたくもないので、「先ずは貴女から改めなさい」ということで、一応の折り合いはついていたのである。なのに、この有様なのだ。でも、無駄に喧嘩してもね。えぇ、百歩譲ってロケの合間に電話しましたよ。すると、「お掛けになった電話番号は…」のガイダンスが…。あのさ~! 急な用件じゃないんですか? 「電話寄越せ」ってメッセージ入れましたよね? 電源オフられちゃ通じようがないんですけど! まぁ、母の場合は特殊と言いますか、歳も歳なんで諦めようもあるんですが、とはいえ通じない訳ですよ。この先も通じ合えることは無いと思われます。でも、どうなんですかね。伝える努力を怠ってはいけないけど、皆が皆、容易に話が通じてしまったら、ソレはソレで気持ち悪い現象なのかもしれない。伝わり難いからこそ、コミュニケーションの時間が生まれるという見方もあると思いますし…。でも、楽したいよね~。


坂上忍(さかがみ・しのぶ) 俳優・タレント。1967年、東京都生まれ。テレビ出演多数。子役養成に舞台の脚本・演出等、多方面で活躍中。


キャプチャ  2016年7月7日号掲載




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