【タブー全開!政界斬鉄剣】(43) 桜井パパの“格”を見誤った自民党都連幹部のアホっぷり

池田「参議院選挙も終わり、世間の関心は東京都知事選へとシフトしていきます。自民党が誰を擁立するのか、最後までドタ バタしましたね。特に私が気になったのは、前総務省事務次官である桜井俊氏の名前が度々挙がったことです。彼の名前が最初に出た瞬間から、『実現しないだろうな』と確信していました」

――『嵐』の桜井翔君のパパだね。何で実現不可能だったの?
池田「猪瀬直樹元知事、舛添要一前知事と、立て続けに政治とカネの問題が起きたのだから、兎に角、カネに綺麗な人を選びたい。最近まで公務員だった桜井氏にカネの心配は無いので、一見すると素晴らしい人選にも見えます。ただ、選ぶ側の連中が霞が関官僚の本質をわかっていない。総務省という巨大な役所のトップにまで上り詰めた人にとって、東京都知事なんてリスクにしか感じられないのです」

――どういうこと?
池田「総務省は、旧自治省・旧郵政省・旧総務庁が合体してできた巨大官庁です。利権の種類も規模も超ド級。天下り先も一流どころがズラリです。同じく候補に名前が挙がる前岩手県知事の増田寛也氏も建設省(現在の国土交通省)出身ですが、最終役職は課長補佐級。桜井氏とは、“格”が月とスッポンでは表現が足りないくらいに違うのです」

――そんなに違うの?
池田「驚くかもしれませんが、霞が関の主要官庁の課長級は、一部上場企業の社長と同格なのです。局長ともなると、世界的な大企業の社長と同格。それが事務次官、しかも総務省という巨大官庁のトップともなると、国内に比較できる対象が見当たらないほどのレベルなのです。そんな超ド級のスーパー役人が、今回のような火中の栗を拾わされるかもしれないタイミングで都知事選に出馬するなんて、絶対にあり得ないのです」

――では、桜井さんにはこれから薔薇色の天下りライフが?
池田「事務次官級のOBが行くような天下り先での待遇は、まさに豪華絢爛です。理事長室や役員室等の個室に専属秘書も付く。運転手付きの黒塗り専用車も付くし、食事や移動に使える経費の枠が200万円くらいある。年収や退職金は組織によって様々ですが、3年から5年くらい勤めて辞めるサイクルを3~4回繰り返し、10年から15年で5億円ほど稼げる。立派な億万長者ですよ」




――スゲ~っ!
池田「そんな人を知事選に担ぎ出したいなら、絶対に入念な根回しが必要です。先ずは役所に内々で打診する。すると、役所側から“ふわっとしたリアクション”が返ってきます。はっきりとした“返答”ではなく、役人独特のわかり難い“反応”なのです。だから担ぐ側は、その反応の真意を正確に読解する必要がある。若し肯定的なら、その時点で初めて本人の意思を確認するのが正しい順序なのです。出馬の打診を受けた本人が何よりも気にするのは、役所内でのコンセンサスだからです」

――今回の桜井氏擁立騒動では、根回しの形跡が見られないと。
池田「はい。それどころか、最悪の手順でした。事前に根回しをするどころか、世間からの反応を見つつ、桜井氏をその気にさせる目論見で、先に情報をリークしてしまった。今回の状況における最低の手法だと言えます。都知事選の候補者を最初に選定するのは自民党の東京都連。その幹部は、衆議院議員の石原伸晃氏や萩生田光一氏らです。彼らの政治センスは、疑いようもなく最低レベルですね」

――お粗末な舞台裏だなぁ。
池田「彼らが桜井氏を担ぎたかった気持ちはよくわかります。政治とカネの心配がなく、行政経験は豊富。国民的な人気アイドルの父親だから、知名度の問題もクリア。そして何より、政治には素人だから、彼ら(自民党の都連幹部)がコントロールし易い。条件は最高です。しかし、政治センスも知識も無いから、役所と役人の基本性質を知らな過ぎたのです」


池田和隆(いけだ・かずたか) 元農林水産大臣秘書官・政治評論家・『池田和隆国家基本戦略研究会』代表・一般社団法人『社会基盤省エネルギー化推進協会』主席研究員。1967年、熊本県生まれ。法政大学在籍中に松岡利勝氏(農林水産大臣・故人)の私設秘書。公設第2秘書・政策担当秘書・農林水産大臣秘書官を経て現職。


キャプチャ  2016年7月25日号掲載




スポンサーサイト

テーマ : 選挙
ジャンル : 政治・経済

Categories
Profile

KNDIC

Author:KNDIC
Welcome to my blog.

Latest articles
Archives
Counter
I'm participating in the ranking.

FC2Blog Ranking

information
Search
RSS Links
Link
QR Code
QR