私と日本人を貶めてきた『朝日新聞』に告ぐ! “歴史”というリングの上で“真実”の拳を受けよ!

32年たってようやく朝日新聞が慰安婦報道の誤りを訂正した。だが、検証記事は言い訳ばかりで謝罪もない。それどころか、他メディアの批判も許そうとしないのだ。自らも『朝日』の攻撃を受けてきた作家の百田尚樹氏が徹底的に語り下ろす。

これは“歴史的事件”です。8月5日・6日の両日に朝日新聞が掲載した慰安婦報道の検証記事は、それほどインパクトがあるものでした。吉田清治という“職業的詐話師”が吹聴した作り話を16回も紙面に載せた朝日新聞は、嘘だということが分かっても、それを認めることはありませんでした。そのため、「なぜ訂正しないのか」と知識人からもずっと批判され続けてきたのです。「1回だけ訂正しておいたら、もう批判されなくても済むだろう」と考えたのでしょう。そこで、32年たってようやく検証記事を載せたわけですが、記事は撤回しても謝罪はしなかった。これによって朝日はさらに十字砲火を浴びることになってしまったのです。朝日は8月28日にも追加の検証記事を掲載しています。《慰安婦問題 核心は変わらず》《河野談話、吉田証言に依拠せず》という言い訳のような記事でしたが、これはもう開き直りというしかない。






ご存知のように『吉田証言』は、日本軍の命令で朝鮮人女性を強制連行したというデタラメ話ですが、1992年7月に出された韓国政府の報告書には証拠として採用されており、ニューヨーク・タイムズ(同年8月)は泣き叫ぶ女性を2000人も強制連行したという吉田証言を大々的に報じている。そして慰安婦問題が国際法違反だとした国連の『クマラスワミ報告』(1996年)にも採用されています。これらは、いまだに撤回されていません。朝日が吉田の嘘を書き続けたことが、世界に深刻な影響を与えてきたことは疑いようのない事実なのです。

ところが、他のマスコミが批判すると朝日はどんな態度に出てきたのか。検証記事を批判した週刊新潮や週刊文春に対して広告の掲載を拒否したばかりか、「朝日新聞の名誉と信用を傷つけた」として謝罪を求めてきたそうです。これには呆れるしかありません。「他人を批判した言葉がそのまま自分に跳ね返ってくる」ことを、ネット世界では『ブーメラン』と呼びますが、これほど巨大なブーメランは見たことがない。朝日は何よりもまず日本国民に謝罪する必要があると思いますが、知り合いの記者によると、朝日新聞では新人記者の研修で「簡単に謝るな」と教えられるそうです。この期に及んで、新人研修で教えられたことを実践しているのでしょうか。

今回の検証記事を読んでゆくと、朝日の混乱ぶりが窺えます。そもそも、撤回はするが謝罪はしないという形になったのはどうしてなのか。8月28日の追加の検証記事で「慰安婦問題の本質は変わらない」としておきながら、30日の『声』欄では読者からの厳しい朝日批判の投書を載せたのも驚きでした。以前から、社内では社会部と政治部の対立があったという話は聞いていました。慰安婦報道の口火を切ったのは社会部ですが、訂正するべきだという声が政治部からあった。しかし社会部のメンツもあって、このような決着になったのでしょうか。もちろん、ここまで誤りを認めたのなら、報道機関の責任というものがある。当然、木村社長も責任をとらなければいけません。いずれは辞任するしかないと思います。そして、検証記事だけで終わらせるのではなく、記者会見を開いて読者に説明するのが新聞社のトップとしての義務です。

その一方で、木村社長の決断については評価するべきです。私は彼を、朝日の“ゴルバチョフ”だとさえ思っている。ご存知のようにゴルバチョフ元大統領は旧ソ連を崩壊させたとして批判もされましたが、彼がいたからこそベルリンの壁が崩れ、東欧の民主化が実現したのです。木村社長は知人に「歴史的事実を変えることはできない。従って謝るようなものではない」と発言して批判されています。謝罪はしなくてはいけませんが、慰安婦報道で本当に責められるべき人は、他にいるはずです。『吉田証言』を裏付けも取らずに書いた記者とデスク、そして何より記事を訂正することなく、32年間も先送りしてきた歴代の朝日新聞社長です。

それにしても、なぜ朝日新聞は、悪質な報道を繰り返すのでしょうか。日本は従軍慰安婦のほかに靖国神社参拝・南京事件といった問題で中国・韓国から批判を受けていますが、これらは全て朝日新聞が発端です。たとえば南京事件は、1970年代までは問題にされていませんでした。そこへ1971年に本多勝一記者が中国を訪れ、大虐殺が行われたというレポートを約40回にわたって載せます。ところが、このレポートは中国側が出してきた数字や証言を鵜呑みにして書いただけのものでした。中国側は犠牲者の数を30万人としていますが、当時の南京の人口は20万人しかいなかった。一部で残虐行為はあったとしても、出てくる証拠はむしろ大虐殺などなかったことを示すものばかりです。ところが本多記者は、そのことを聞かれると「聞いたことを、ただ書いただけだ」と言う。この報道があってから中国側は南京事件を持ち出すようになり、1985年には『南京大虐殺記念館』まで建てられたのです。

靖国問題はどうか。ここには戦後40年近くにわたって歴代首相が58回も参拝しています。その間、中国は1度も抗議をしていません。ところが、1985年8月になって朝日が中曽根総理の参拝を大々的に批判する。このときから、中国が日本政府に抗議するようになったのです。中国側は「抗議したのはA級戦犯を合祀したからだ」と言いますが、合祀は1978年のこと。それが明らかになった後も参拝していたのに、抗議はなかったのです。朝日が火をつけたのは明らかでした。朝日の誤報や捏造はその構造がどれも同じです。まず、目的がある。例えば、今回の従軍慰安婦問題では、戦前の日本の軍国主義を全否定したいという目的があり、そのために、『吉田証言』を使ったわけです。カメラマンが沖縄県・西表島のサンゴに“KY”という傷をつけた捏造事件(1989年)もそうでした。沖縄の自然を守りたいからという理由で、サンゴにわざと落書きした。そして《精神の貧しさの、すさんだ心の……》とやったわけです。事実を伝えるより、目的を達成するために記事を作る。朝日新聞にとって、事実かどうかは問題ではないのだと言わざるを得ません。捏造であっても“政治的ファクト”を作り出すことに成功すればいいのですから。

今回、もう1つの誤報問題になっている福島原発の『吉田調書』についての記事もそうです。日本が国を挙げて性奴隷を作ったという吉田証言、100年の単位で育ったサンゴをガリガリと傷つけてしまったサンゴ事件、そして原発事故を“第2のセウォル号事件”にしてしまった吉田調書問題。これら3つに共通することは、徹底して日本人を貶めていることです。そこには、日本人の誇りを伝えたいという気持ちがどこにも見えません。

検証記事では、朝日のずるさが見えたところがもう1つあります。それは、しばらく英文で発信しなかったことです。国内向けに『吉田証言』の記事を削除して見せても、日本が世界で受けている誤解はなくなりません。批判を受けてようやく、8月22日に英文記事をウェブサイトで発表しましたが、その一方で、《百田尚樹は歴史修正主義者を応援している》(2月4日付記事)というタイトルの記事を、いまだに英語で世界に発信している。『歴史修正主義者』とはナチスのホロコースト否定論者などに対する蔑称ですから、相当に悪意があります。私に関する間違った記事は他にもあります。例えば、昨年暮れに安倍総理が靖国参拝をした際、朝日記者からの電話取材で「百田さんは安倍さんに参拝を進言したんですよね」と聞かれたので「進言はしていない。あくまで、参拝して頂きたいという個人的な希望を持っている」と答えたのです。影響力のある人間が言えば“進言”になりますが、私は総理に対して影響力はありません。だから、「進言と書かないでくれ」と言ったにもかかわらず、翌日の新聞には「進言した」と書かれました。どうしても私が行かせたことにしたかったのでしょうか。

また、NHKの大越健介キャスターが『ニュースウォッチ9』(7月17日放送)で、「日本による1910年の日韓併合以来、在日コリアン1世は強制的に連れてこられたり、職を求めて移り住んできた人たち」と発言したことがありました。これは間違いで、週刊新潮でも取り上げられましたが、在日1世で強制連行の経験を持つ人なんていないのです。私は経営委員会で、「そんな事実はないのに、NHKはどう検証しているのか」と質問しました。そしたら3日後に、朝日が《放送法は委員の個別番組への干渉を禁じていて、同法に抵触する恐れがある》と批判してきた(7月25日)。経営委員が放送前の番組に介入したら放送法違反です。でも、放送後の番組に対して何かを言うのは違反ではない。私は朝日に対して「放送後の番組に意見と感想を言ったのだから、放送法違反とするのはおかしい」と反論しました。そうしたら、今度は《放送後の番組でも、その後の番組内容に影響が出れば、放送法に抵触したと判断される可能性もある》と書いてきた。屁理屈ここに極まれりです。朝日はこの記事で僕の顔写真まで載せました。よっぽど百田に対するマイナスイメージを強調したかったのでしょう。

私はいま、朝日に対して、謝る気がないのなら徹底して戦ってほしいと思っています。ここで、心を入れ替えてペコペコ謝られてもつまらない。いわば、朝日は検証記事を載せたことで初めて歴史問題のリングに上がってきたわけです。32年たってようやくオープンな言論の戦いが始まろうとしているところで、リングから簡単に降りてほしくない。むしろ徹底して開き直ってほしい。8月5日に検証記事が出たとき、一瞬「これから朝日を批判できなくなるのか」と思ったのですが、よく読めば突っ込みどころが満載です。私と日本人を貶めてきた朝日新聞はこうでなくてはいけません。本当の戦いは、これから始まるのですから。


キャプチャ  2014年9月11日号掲載
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