【タブー全開!政界斬鉄剣】(53) 豊洲と同じ問題点を抱えるTPPを止める勇気を持て!

池田「今週は、会期中の臨時国会で審議されるTPPについて解説しましょう。築地市場の豊洲移転問題よりも、日本人の生活にとって遥かに深刻な問題だからです」

――どこら辺が深刻なの?
池田「問題の根幹は、豊洲新市場と全く同じ構図です。TPPへの参加を、いつ、誰が、どのような国益を見込んで言い出したのか、その経緯も根拠もよくわからない。だから将来、TPPで日本が大損をした時、一体誰に責任があるのかが曖昧なままなのです」

――改めて、TPP参加のメリットって?
池田「ありません。『輸出業は得をする』とか、『東南アジア市場で有利だ』みたいなことがよく言われていますが、全部嘘です。日本は既に、東南アジアのTPP加盟国と其々2国間の経済連携協定を結んでいる。だから、“二重に”協定を結ぶことのメリットなんて無いのです。しかも、タイやインドネシアにおける日本車のシェアは、既に約90%もある。他の日本製品の浸透度も圧倒的。TPP参加で、輸出産業がこれ以上儲けることなど不可能なのです」

――変更点はアメリカが加わるかどうかってことだけか。
池田「そうです。TPPへの参加とは事実上、アメリカとFTA(自由貿易協定)を結ぶことを意味します。アメリカとFTAを結んだ国々は皆、悲惨な末路を辿っている。カナダやメキシコは、アメリカの植民地のようになってしまった。お隣の韓国は、2012年にFTAが発効してたった1年で畜産業の約7割が廃業に追い込まれ、焼き肉大国なのにアメリカ産の牛肉だらけになってしまった」

――日本にとって得が無いTPP参加を、誰が推進しているの?
池田「日本のTPP参加を唐突に言い出したのは、当時の菅直人首相です。しかし、彼に日本の国益や外交戦略等という観念がある筈もなく、実際に政府を動かした中心人物は、当時の経団連会長だった米倉弘昌氏でした。彼は住友化学の元会長で、反日的な言動が目立つことで知られる人物です」




――経団連メンバーの大企業だけは得をするってこと?
池田「そういうことです。特に製造業が。彼らは今、労働力不足に悩んでいます。だったら日本人を正規雇用すればいいじゃないかと思うのですが、賃金の安い外国人労働者を雇いたいのです。移民を大量に受け入れ、雇用市場を自由化させたいのです。たったそれだけの為に、日本の医療・保険・金融分野等は大損してもいいと思っている。自分たちだけが得をすれば、日本の国益も、自社の日本人社員さえも犠牲になっていいと思っている。国賊としか言いようがありません」

――酷い話だなぁ…。
池田「ただ、未だTPPへの参加を見送るチャンスは残されています。アメリカの大統領選で、ヒラリー・クリントンもドナルド・トランプもTPP不参加を訴えているからです」

――アメリカは得をする側なのに、何で?
池田「アメリカの製薬業界と畜産業界が反対しているからです。大統領選に当たって、製薬業界はカネ、畜産業界は票で大きな影響力を持っている。接戦状態の両候補は、有力な業界団体を怒らせたくない。ただ、選挙が終わってしまえば、どちらの候補者が勝ってもTPPに参加する方向に進むと思います。アメリカ全体の国益を考えれば、圧倒的に得なのですから」

――てことは、選挙結果が出る前の今がチャンスってこと?
池田「そうです。『アメリカの参加が不透明だから』という理由で一度立ち止まればいい。国民にTPPの内容に関する詳細な情報を公開した上で、再検討すべきなのです。今回の臨時国会ではTPP関連法案の採決を見送り、継続審議にしておけばいい。東京都の小池百合子知事が、危うい豊洲新市場にストップをかけたように。果たして、安倍首相にその勇気があるでしょうか?」


池田和隆(いけだ・かずたか) 元農林水産大臣秘書官・政治評論家・『池田和隆国家基本戦略研究会』代表・一般社団法人『社会基盤省エネルギー化推進協会』主席研究員。1967年、熊本県生まれ。法政大学在籍中に松岡利勝氏(農林水産大臣・故人)の私設秘書。公設第2秘書・政策担当秘書・農林水産大臣秘書官を経て現職。


キャプチャ  2016年10月17日号掲載



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テーマ : TPP
ジャンル : 政治・経済

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