【タブー全開!政界斬鉄剣】(58) アメリカ弱体化が生む混乱に対応できない外務省の無能ぶり

池田「今週は、フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領への対応から、日本の外交が如何にお粗末であるかを説明します。日本政府は『東アジア地域におけるアメリカの重要性を確認できた』だの、『安倍首相とドゥテルテ氏との間に人間関係を築けた』等と、一定の外交成果をアピールしていますが、実際にはその逆です。『外務省は無能の極みである』と言わざるを得ない」

――どこが駄目だったの?
池田「全部です。ドゥテルテさんは恐らく、『日本の首脳陣は何て頭の温いヤツらなんだ』と呆れたことでしょう。フィリピンはアメリカの旧植民地で、独立後も政治・経済・軍事・移民等、あらゆる分野でアメリカと深い関係が継続しています。日本よりもよっぽど“アメリカ通”なんです。日本からアメリカの重要性を説かれる筋合いなんて無いんです」

――でも、ドゥテルテさんはアメリカに反抗的なんだよね?
池田「そう。その事情を理解した上で対応を考えるのが外務省の仕事ですが、彼らは全く理解できていない。フィリピンからすれば、同盟国であるアメリカが中国に対して断固とした行動を取らないから困っている訳です。だから、ドゥテルテさんは自国を守る為、仕方なく中国に接近している。アジアを不安定化させている張本人であるアメリカを『重要視しろ』と上から目線で言われても、戯けた綺麗事にしか感じられなかったことでしょう」

――日本の外交はどう対応するべきだったの?
池田「フィリピンから見れば、『自分たちと同じくアメリカの庇護下にある日本こそ、共に対中国の安全保障問題を真剣に話し合うべきだ』と思っていた筈です。従来通りにアメリカ依存なのか、日本との連携を強化して独自路線を模索するのか。フィリピン国民の反米感情からすれば、ドゥテルテさんが『アメリカに頼りっ切りの状態から脱したい』と考えるのは、指導者として自然なことなのです」




――何でフィリピン国民も反米なの?
池田「アメリカは世界一豊かな国なのに、同盟国として巨額の経済援助をしてくれる訳でもない。『南シナ海のフィリピン領を守る』とも言ってくれない。挙げ句の果てに、アメリカは、麻薬撲滅なんか夢のまた夢のような状態の癖に、実際に劇的な効果を上げたドゥテルテさんの麻薬取り締まり方法にイチャモンをつけてきた――。嫌いになって当然です。ここら辺も、日本の外務省は理解していないんです」

――なるほど。
池田「ドゥテルテさんにとって、麻薬を中心とした犯罪撲滅キャンペーンは政策の根幹です。7期も務めたダバオ市長時代には、最悪の犯罪シティだったのを東南アジアで最も平和な街だと誇れるほど安全にした。経済も劇的に発展させた。その功績をフィリピン国民が評価し、支持しているのです。それなのに安倍首相は、その功績を支持することも非難することも無かった。日本は口では『友好関係を築こう』と言っているけど、自分のことをどう思っているのかさえわからない訳です。これでは相手に敬意を払った対応とは言えないし、そんな状態でアメリカの重要性とか素人みたいなことを説かれても、心に響く筈がないんです」

――外務省って、本当に駄目な組織なんだなぁ…。
池田「約100年前、日本は世界最強だったイギリスを唯一の同盟相手にしていました。そして当時の外務省は、近隣に友好国が1つも無いことに注意を払っていなかった。そして、イギリスと手が切れた途端、日本は戦争に突っ走り、転落していった。そのおかげで、日本国民は100年が経とうとしている今でも、大きなツケを払わされ続けている。戦後の外務省はアメリカ一辺倒の外交姿勢で、当時と全く同じ状況です。彼らは、今も昔も寸分違わぬダメ外交を展開し、日本を危機に陥れようとしているのです」


池田和隆(いけだ・かずたか) 元農林水産大臣秘書官・政治評論家・『池田和隆国家基本戦略研究会』代表・一般社団法人『社会基盤省エネルギー化推進協会』主席研究員。1967年、熊本県生まれ。法政大学在籍中に松岡利勝氏(農林水産大臣・故人)の私設秘書。公設第2秘書・政策担当秘書・農林水産大臣秘書官を経て現職。


キャプチャ  2016年11月21日号掲載



スポンサーサイト

テーマ : 政治・経済・社会問題なんでも
ジャンル : 政治・経済

Categories
Profile

KNDIC

Author:KNDIC
Welcome to my blog.

Latest articles
Archives
Counter
I'm participating in the ranking.

FC2Blog Ranking

information
Search
RSS Links
Link
QR Code
QR