【タブー全開!政界斬鉄剣】(60) アメリカ軍への“思いやり予算”はコストパフォーマンス最高だ!

池田「今週は、ドナルド・トランプ新大統領の誕生と、日米同盟の今後について話しましょう。テレビのニュースを見ていても、これからどうなっていくのか、今一つわからないのではないでしょうか?」

――確かにそうかも…。
池田「外務省がアメリカの現状を何一つ理解できていないのだから、当然のことです。彼らは『トランプ氏が共和党の指名候補になることさえない』と断言していたし、大統領候補に選ばれた後も未だヒラリー・クリントン氏の勝利を妄信していた。日本政府の見解は外務省に100%依存しているし、テレビで解説をする人たちもまた、外務省で出世コースから落ち零れたOBなのですから」

――どこにも正解が無い訳か。
池田「外務省の出世コースは北米局、つまりアメリカ担当です。彼らは『アメリカを熟知している』と本気で信じています。だから、平気で間違った分析に基づいた助言を首相や外務大臣にしてしまう。外務省の存在そのものが、日本外交が昔から失敗を続ける諸悪の根源なのです」

――無謀な対米戦争に突入したり、近隣諸国に敵ばかりの現況もまた、外務省のせいか…。
池田「その通り。明治維新以降、外務省の情報や分析を基に行った外交が、日本国民に利益や幸福を齎した例など、唯の一度もありません。それは、歴史を振り返れば誰の目にも明らかなことです」

――アメリカは今後どうなる?
池田「アメリカが世界一の超大国になれた理由は1つ。戦争に勝ち続けたからです。第1次世界大戦と第2次世界大戦では、アメリカが中心となって勝利した。それが原因で、世界が羨むような圧倒的な豊かさが生まれたのです。逆に、戦争に負ければ没落してしまう。ジョン・F・ケネディ大統領時代に本格介入したベトナム戦争に敗北すると、アメリカ国内は麻薬漬けのヒッピーたちで溢れ返り、治安が極度に悪化した。その後、ロナルド・レーガン大統領時代には、旧ソビエト連邦等との東西冷戦に完全勝利し、再び経済も治安も劇的に好転する。続く湾岸戦争でも勝利し、アメリカは全盛期を迎えたのです」




――確かにそうかも!
池田「しかし彼らは、2001年9月11日のアメリカ同時多発テロから始まった、所謂“対テロ戦争”に15年間も勝てずにいる。ベトナム人よりも遥かに少人数のテロ組織を根絶できないのです。だから、国力の低下が止まらず、強くて豊かなアメリカの復活を熱望するアメリカ人が急増したのです。そんな基本的な流れさえも読めなかった無能な外務省に、情状酌量の余地など無いと思います」

――日米関係の今後は?
池田「日米同盟が重要なのは当然です。しかし問題なのは、弱体化したアメリカがパートナーでは、今までのようにはいかないということです。その認識が日本政府には欠けている。弱ったアメリカとの同盟関係をより強化したければ、日本の防衛力を数倍に増強するしかない。更に、アメリカの為に日本の自衛官が多数死ぬことを受け入れる必要もあるのです」

――う~む…。
池田「日本にとって最もお得な状態は、実は現状維持なのです。年間約2000億円の“思いやり予算”が高い等と言う人がいますが、完全に間違いです。日本政府には珍しく、無駄ではない税金の使い方だと言える。何故なら、日本にアメリカ軍が駐留しているだけで、若し日本が攻撃されても、アメリカ兵の血とアメリカの兵器で反撃してくれるからです。仮に、思いやり予算を今の10倍に当たる2兆円にしたところで、何の見返りも無い社会保障費30兆円よりもよっぽどコストパフォーマンスが高い投資とも言える。しかし残念ながら、肝心のアメリカ側に今までの日米安保を維持するだけの実力が無くなってしまった。我々日本人は、既存の安全保障が崩壊しつつある今の現実を直視すべきなのです」


池田和隆(いけだ・かずたか) 元農林水産大臣秘書官・政治評論家・『池田和隆国家基本戦略研究会』代表・一般社団法人『社会基盤省エネルギー化推進協会』主席研究員。1967年、熊本県生まれ。法政大学在籍中に松岡利勝氏(農林水産大臣・故人)の私設秘書。公設第2秘書・政策担当秘書・農林水産大臣秘書官を経て現職。


キャプチャ  2016年12月5日号掲載



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テーマ : 軍事・安全保障・国防・戦争
ジャンル : 政治・経済

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