【私のルールブック】(81) 若者嫌いなオヤジたちへ

小欄は若者たちへの苦言・憤り・怒りの文面のイメージが強いかもしれませんが、「偶には若者の味方もしてみようかな」と思いまして…。勿論、全ての若者が物足りない筈がなく、全てのオヤジが正しい筈もなく、世代や時代を問わず、真っ当な者は至極真っ当に仕事に従事し、ダメな奴はいくつになろうがダメな訳です。では、私が思う“ダメなオヤジ”とは? 私は基本、仕事で結果を残しているオヤジは、人間性は一先ず置いて良しと考えます。だって、仕事は結果ありきですから。ヤングマンは経過も大事ですが、オヤジは経過を言い訳にしてはいけないのです。加えて、オヤジの使命の1つに、「ヤングマンを育てながら結果を出さなくてはならない」という重要な責務があります。敢えて小さく失敗をさせながら学習させ、大きく失敗しそうな直前に手を差し伸べ、致命的な危険を回避する。そして、結果を出すのではなく、ヤングマンに出させるように導く。

言葉にするのは簡単ですが、これが中々難しい。人間ですから、結果が残せない時も多々ありますしね。しかし、そんな時にヤングマンの代わりに責任を負うというのも、我々オヤジの仕事な訳です。ところが、昨今はこんなオヤジが増殖傾向と思わざるを得ません。「結果が出た場合は俺の手柄、失敗した場合は奴のせい」と、手柄を独り占めするばかりか、責任からも逃げ回る屑オヤジが…。それはダメですよ。それじゃヤングマンはついて来ませんから。ただ、子分が多ければいいというものでもありません。要は、歳を取っている以上、「このおっさんと一時でも付き合っておいてよかったな」と、ヤングマンから後追いでもいいから思い出してもらえるような存在にならなきゃダメだってこと。ならば、どんなやり方でもいいから育ててあげないとね。ヤングマンに嫌われようが疎まれようが、恐れずに力ずくでも育てにいかないと。で、逃げられたら、それはその時でいいんです。オヤジなんてフラれてナンボですから。「今時の若者は叱ると直ぐに辞めてしまうから」とか、「ゆとり世代はわからん」とか、オヤジ共が言い訳にしている場合ではないんです。




一部のホスト店はある時期、方針を大幅に転換させ、“女性を煽てて乗せる”から、“場合によっては叱りもするけど、それによって信頼を得る”という方針に舵を切り、売り上げを倍増させたそうです。まさに時代に沿った大英断。私は、「ホストさんたちと我々の仕事は、どこかで通じている」と思っているんです。相手ありき、1人では成立しないのは、どの仕事も変わりませんから。ゆとり世代が相手だったら、“入口はソフトに”もありでしょう。でも、中へ入ったら結構ハードな世界だった…みたいな。で、そのハードな世界を、苦しくとも「興味が持てる世界だ」と見方を変えさせてあげられればね。オヤジたるもの、それぐらいのテクニックは備えていないと存在価値はありません。最後に、ヤングマンたちへ。とはいえ、運悪く屑オヤジの下で働かざるを得なくなったとしても、直ぐに逃げ出しちゃダメよ。これは完全に私の偏った持論ですが、暫くは人物観察に勤しまないと。じゃないと、気が付いたら自分自身が屑オヤジになっちゃっていますからね。それは嫌でしょ。それだけはダメなのよ。


坂上忍(さかがみ・しのぶ) 俳優・タレント。1967年、東京都生まれ。テレビ出演多数。子役養成に舞台の脚本・演出等、多方面で活躍中。


キャプチャ  2016年12月22日号掲載



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