【私のルールブック】(84) なんとなくの礼儀なんてない! 見習うべきはひたむきな姿勢!

インタビューされるのが苦手なのである。合わせてスチール写真撮影も苦手なので、取材となるとダブルで苦手ということになってしまうのだ。ただ、注釈を付けるならば、どちらも相手次第であって、100%拒絶している訳ではない。最近もこんなことがあった。私が書籍を出版するにあたり、取材をして下さると。有難い話である。ホテルの一室でインタビュアーの方とご対面。時間も限られているので早速、ボイスレコーダーのスイッチが入れられ、取材開始。で、そのインタビュアーさんが凄かった。何が凄いって、初っ端の一言が、「先程、坂上さんの新書を何となく読ませて頂きました」ときたもんだ。あははははっ、あ~ははははははっ! そうですか、何となく読まれたんですね。では、こちらも何を訊かれても何となくでしか答えられませんよね! “言い方”ってあるでしょ。確かに、時間が無くて何となくしか読めなかったのかもしれません。でも、いい歳こいたおっさんが“何となく”を正直に言ってどうすんだって!

取材を受ける際の私の判断基準は、至ってシンプル。“本当に訊きたい気持ちがあるかどうか”、その一点である。但し、訊きたい気持ちを沸き上がらせる為には最低限、“取材対象となる人物を知ろう”とする準備作業が必要となる訳で、今回の場合は当然、“新書をある程度読んでおく”ということになります。誰が何と言おうと、これが最低限の礼儀であり、準備作業な訳です。それを“何となく”ってね。“何となくの礼儀”なんて無いんですよ。「何となくの挨拶は挨拶のうちに入らない」って、私は口を酸っぱくして言っているんです! 大体、訊きたい欲があるか無いか、ちゃんとしている人なのか、いい加減な奴なのかなんて、最初の一言でわかっちゃうもんなんだから。だから、出だしが肝心なんだから。案の定、質問を重ねても何を訊きたいのか今イチ掴めず。私がいくら質問に答えても、そこから話を膨らませるというインタビュアーの本分である作業も施さず。となると、流石にこちらとしてもお手上げ状態なので、質問されては早口で端的に答えて…の繰り返しで、時間内に済ませ、とっとと帰ってきました。




要はね、テクニックでも何でもないんですよ。気持ちです、気持ち。本音だったり、初出しのコメントを引き出すには、先ずは相手にインタビューをする側の熱を感じさせないと。それが一番手っ取り早いんだから。経験不足であろうが、一生懸命な人だったら誰だって手を貸したくなるじゃないですか。それと同じことです。ということは、どれだけ経験があろうが、それこそ初心を忘れてしまい、何かに胡坐をかいてしまっている輩は、本人的には仕事ができているつもりでも、それは“つもり”でしかない。まぁ、“人の振り見て我が振り直せ”ってことですな。ただ、世の中上手くできているもので、スチールカメラマンさんが素敵な方でした。私は写真(静止画)がマジで苦手なんですが、一生懸命、私の気持ちを解そうと話しかけて下さり、作り笑いではなく、自然な笑顔を引き出して下さいました。若い女性のカメラマンさんだったんですが、まさに救いの女神さんでしたね。見習うべきは、幾つになっても直向きな姿勢。肝に銘じます!


坂上忍(さかがみ・しのぶ) 俳優・タレント。1967年、東京都生まれ。テレビ出演多数。子役養成に舞台の脚本・演出等、多方面で活躍中。


キャプチャ  2017年1月19日号掲載



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