【タブー全開!政界斬鉄剣】(70) 防衛費増で日本にアメリカの兵器を買わせることが真の狙い!

池田「今週はやはり、日米関係の今後に触れるべきでしょう。このコラムの締め切りは日米首脳会談前なので、会談の詳細はわかりません。でも、会談の内容も結果も、それに対する日本のマスコミの反応も大体わかり切っています」

――今回はトランプが相手だから、いつもと違うのでは?
池田「そういう考え方こそ、アメリカ側の思う壷なのです。この先どうなってしまうのか、事前に日本人を不安な気持ちにさせておけば、『今までと何も変わらないよ』と言ってあげるだけで大喜びしてくれる。こんなに楽でコストパフォーマンスの高い外交手法はありませんよ。恐らく日本の報道では、『日米同盟の重要性が再確認され、寧ろオバマ政権時より強固になった』との間違った分析が多く出回ることでしょう」

――間違っているの?
池田「外交上、アメリカが最優先させたいのは日本ではなく、中近東の制圧です。トランプ政権はIS(イスラミックステート)を殲滅させて、イランも封じ込めたい。中近東に集中する為に東アジア問題を後に回したいのが本音なのです。だから、ジェームズ・マティス国防長官は先ず韓国を訪問し、中国と北朝鮮を牽制した。次に訪問した日本では、『アメリカ軍の駐留経費負担も、尖閣諸島の問題も今までと変わらないよ』と言って大喜びさせる。そうすれば、東アジアを暫く放置できるからです」

――しかし、マティス長官と稲田朋美防衛大臣による共同会見では、重要なコメントがあったんだよね。
池田「稲田大臣は、『日米同盟の抑止力・対処力を一層強化する必要があるということで一致いたしました。その上で、地域の平和と安定の為に、我が国としても積極的に役割を果たしていくこと、また、同盟における我が国の役割を強化していくことをマティス長官にお伝えした』と述べました」

――どこが重要なの?
池田「これは、官僚が作った原稿を基にした発言なのでわかり難いですが、日常会話風に訳してみると、こうなります。『日米同盟の名の下、日本は兵器と兵力を今まで以上にガンガン増強して抑止力を強化します。そうして、急速に緊張度が高まっているアジア地域で、日本がアメリカの代役を果たせるよう、全カで頑張ります』と」




――えっ、そういう意味なの?
池田「更に、同じ会見上でマティスさんが“重要”という表現を唯一使った部分があります。『日米同盟の成長に合わせ、両国が防衛の人材・能力に投資を続けることが重要であります』と。これはつまり、『日本もアメリカと同じように、兵力の増員と兵器の増強に多額のお金を注ぎ込みなさい』という意味です。現在、日本の防衛費は年間約5兆円ですが、今後、数年間で倍増させられるかもしれません」

――ひょえ~、ただでさえ財政難だってのに…。
池田「在日アメリカ軍の駐留経費増額とは、話の規模が違うんです。日米首脳会談の真の狙いは、日本の防衛費を大幅に増額させ、アメリカ製の兵器を割高な値段で大量に買わせることなのです。その上で、アジア地域における安全保障の日本の負担割合をアップさせて、暫く中近東に集中したい訳です」

――トランプ大統領、緻密な計算ができる男じゃないか!
池田「一方の安倍首相は、トランプ大統領による数々の脅しに屈し、防衛費だけではなく、数十兆円規模の対米投資と、70万人規模のアメリカ人の雇用創出という手土産までつけちゃった。このように、安全保障面も経済面も全面的にアメリカにかけてしまう政策は、まさに大博打と言えます。アメリカが中近東での戦いに勝てば少しは報われるかもしれませんが、アメリカはここ15年以上、テロとの戦いに負け続けているのが事実。安倍政権は、若しアメリカがコケても大丈夫なよう、中国・ロシア・東南アジア等も含めた全方位的な外交戦略を同時に用意して進めておく必要があるのです」


池田和隆(いけだ・かずたか) 元農林水産大臣秘書官・政治評論家・『池田和隆国家基本戦略研究会』代表・一般社団法人『社会基盤省エネルギー化推進協会』主席研究員。1967年、熊本県生まれ。法政大学在籍中に松岡利勝氏(農林水産大臣・故人)の私設秘書。公設第2秘書・政策担当秘書・農林水産大臣秘書官を経て現職。


キャプチャ  2017年2月27日号掲載

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