【タブー全開!政界斬鉄剣】(72) “民泊新法”は国土交通省が利権を拡大させる為の道具だった!

池田「今週は、国会で審議入り予定の民泊新法(住宅宿泊事業法案)について解説しましょう。最近はドナルド・トランプ政権や金正男氏暗殺事件に関する報道ばかりですが、民泊新法のほうが私たちの生活に深刻な影響を与えるかもしれません」

――民泊新法って?
池田「年間2000万人を突破する等、急増する訪日外国人観光客に対して、日本の宿泊施設は足りていません。そこで、一戸建て住宅やマンションの部屋をホテル代わりにさせる民泊を合法化しようというのです。『経済の活性化にも繋がるし、いい試みじゃないか』と思いがちですが、とんでもない話です」

――どこがとんでもないの?
池田「免許が不要な“届け出制”であることと、住居専用地域でも営業が可能になっていることが問題です。想像してみて下さい。貴方の隣の部屋に突然、大量の外国人たちが、大きなスーツケースを騒々しくガラガラと転がしながらやって来るのです。彼らは深夜でも早朝でもお構いなしに出入りする。集団で泊まり、酒を飲んで音楽を大音量で鳴らし、深夜まで大騒ぎする連中も多いでしょう。彼らが地域毎のゴミ捨てルールをわかる筈もない。クレームを言いたくても、外国語の能力が必要です。日本人の家主に文句を言いたくても、部屋を貸しているのだから、その場にはいない場合が大半。日本各地の住宅街で連日、トラブルが起こるのは目に見えています」

――外国人に文句を言うのはハードル高いよなぁ。
池田「宿泊者がトラブルを起こす度に家主や管理業者に苦情を申し立てるなど、ストレス以外の何物でもありませんよ。そこら辺の問題を解決しないまま、世間的な議論も深めずに法案を成立させたい理由は何でしょうか? 実は、背後に霞が関内の省益争いが大きく影響しているのです」

――役所の私利私欲が背景に!?
池田「旅館業法等を所管し、宿泊施設を監督・指導をする役所は厚生労働省です。若し政府が民泊を推進したいのなら、既存のルールを改正して対応すればよかった。しかし、今回の民泊新法、実は国土交通省の所管なんです。国交省は新たな分野に縄張りを拡大し、利権を増やそうとしているのです」




――舞台裏ではどんな闘いが繰り広げられていたの?
池田「国交省の官僚たちは、永田町で実に巧妙な根回しをやっていました。国会議員たちに、ある殺し文句を囁いたのです。『先生、民泊新法は空き家問題の解決に非常に有効な一手になりますよ!』と」

――ん? どういう意味?
池田「空き家問題は近年、多くの国会議員が直面している難題です。議員たちは地元に帰る度に、『空き家問題を何とかしてくれ』と支持者たちから訴えられている。若し有効な解決法が存在するなら、彼らは飛びつきたいんです。そこで国交省の官僚たちは、選挙が頭から離れない政治家の心理を巧く利用して、永田町を動かし、民泊新法の主導権を握ったのです」

――実際、民泊新法で空き家問題を解決できるの?
池田「できません。社会問題化している空き家の大半は、税金対策で態と放置している場合が殆どだからです。それは国交省もよくわかっている。タチの悪い確信犯ですよ。彼らの目的はあくまで、不動産業界と同様に民泊業界を監督下に置き、関連予算を獲得したいだけ。空き家問題とリンクさせたのは、国会議員を動かす為の方便だということです」

――じゃあ、宿泊施設の不足問題はどうすればいいの?
池田「本来、宿泊施設が足りるか足りないかの問題に、国が口を出すべきではありません。民間業者が『長期的に儲かる』と思えば、ホテルを建設するでしょう。逆に、『長くは儲からない』と判断すれば投資を控える。宿泊施設の問題は、市場原理に任せて民間に委ねるべき話なのです」


池田和隆(いけだ・かずたか) 元農林水産大臣秘書官・政治評論家・『池田和隆国家基本戦略研究会』代表・一般社団法人『社会基盤省エネルギー化推進協会』主席研究員。1967年、熊本県生まれ。法政大学在籍中に松岡利勝氏(農林水産大臣・故人)の私設秘書。公設第2秘書・政策担当秘書・農林水産大臣秘書官を経て現職。


キャプチャ  2017年3月13日号掲載
[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

民泊ビジネス [ 牧野 知弘 ]
価格:842円(税込、送料無料) (2017/3/6時点)


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

民泊ビジネスのリアル [ 三口聡之介 ]
価格:864円(税込、送料無料) (2017/3/6時点)




スポンサーサイト

テーマ : 政治・経済・社会問題なんでも
ジャンル : 政治・経済

Categories
Profile

Author:KNDIC
Welcome to my blog.

Latest articles
Archives
Counter
I'm participating in the ranking.

FC2Blog Ranking

information
Search
RSS Links
Link
QR Code
QR