【私のルールブック】(92) 坂上流・ひいた風邪をこじらせない方法

気をつけてはいたのですが、とうとう風邪を引いてしまいました。連日の生放送…その日のテーマに添って進行を務めるのが私の仕事ですが、それ以前に、そこそこの体調を維持しながら遅刻せずに通い続けるのが、何よりの責任だと思っているのです。そこそこでいいんです。万全なんて求める必要はない。だって人間ですから。ただ、救いは拗らせるまでには至らなかったこと。というか、漸く拗らせない術を身に付けることができた感じ。バラエティー番組に頻繁に呼んで頂くようになって、かれこれ5年。最初の頃は芝居と異なる発声に咽喉が驚き、直ぐに潰していました。簡単にご説明しますと、芝居は台詞が決まっています。喋る順番もわかっている。ということは、無意識に準備ができた上で咽喉を使っている訳です。片やバラエティーは、話すテーマは決まっていても、殆どがアドリブの世界。いつ笑い、いつ大きな声を出すかもわからない。準備の無い状況で咽喉を酷使しなければならないのです。

ほんとに一発でしたね。あっという間に潰れてしまいました。ただ、これを乗り越えるには慣れるしかないんです。潰して治して、潰して治してを繰り返して、強くしていくしかない。1年ぐらいかかったかな。気が付けば、いくら酷使しても一晩眠れば8割方は回復する咽喉にバージョンアップしておりました。ですが、風邪となるとそうはいきません。引き方にもよりますが、咽喉にきてしまうと一発でアウトになりかねない。しかし、どれだけ気を付けていても、風邪は引く時は引くのです。ということは、たとえ風邪を引いたとしても、拗らせない術を身に付けるしかない。では、「拗らせないって具体的にどうすればいいのよ?」ってことになりますが、これが中々アナログでございまして…。あくまでも私に限っての対処法ですが、お医者さんに頂いた薬も、薬局で売られている薬もなるべく飲まず、兎に角、「やべぇな」と思ったら、お付き合いがあったとしてもキッパリお断りして、とっとと家に帰ってサッサとお風呂に入って、チャッチャと布団の中に潜り込んで寝る! で、目が覚めたら汗をかいているので、面倒臭がらずに必ず着替えて再び寝る!




ね、何てことはないというか、かなりアナログでしょ? ですが、薬に頼ることを止めて1年半ほど経ちますが、以来、風邪を拗らせたことはありません。肝心なのは、身体に違和感を覚えたら直ぐに対処すること。結果的に当たっていようがいまいが、「やべぇな」という自身でしか感じ得ない感覚を信じること。で、直ぐに身体を休めること。己の肉体が発する愚痴や悲鳴に耳を傾けること…とでも言うんですかね。私のような輩は、若い頃は身体が悲鳴を上げると、逆に更に鞭を打つことによって悦に入っているようなところがありました。中途半端に破滅型に憧れた男子がやりがちな行為と言えるでしょう。勿論、そんな時期があってもいいんです。ですが、歳を重ねるにつれ、気が付けば風邪にすら脅えるようになる。しかし、その脅えが備えを生み、対処法を授けてくれる。格好をつけるよりも、他人様にご迷惑をお掛けしないことを優先するようになる。格好が悪くて結構! 今年の目標も、風邪を拗らせないことでございます。


坂上忍(さかがみ・しのぶ) 俳優・タレント。1967年、東京都生まれ。テレビ出演多数。子役養成に舞台の脚本・演出等、多方面で活躍中。


キャプチャ  2017年3月16日号掲載




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