【私のルールブック】(95) 身をもって実感する人間の環境適応能力

私は今、フジテレビの楽屋にいる。平日はほぼ決まった時間に楽屋入りし、決まったルーティーンの中で支度をし、支度を終えるとスタッフさんたちと打合せ。そして生放送を迎えるという毎日。先ず楽屋に入ると、スタイリストさんが用意して下さった数点の衣装の中から、当日着るものを選びます。時間にしてものの10秒で決断。で、選んだら直ぐに畳の上に寝っ転がってメイク開始です。因みに、この寝っ転がりながらメイクをして頂くというスタイルを採るのは、芸能界広しといえど私だけかもしれません。何故、このようなスタイルになったかと申しますと、メイクをして頂いている最中は目を開けることができません。ということは、台本に目を通すことはできない。ならば、「楽な体勢で少しでも身体を休ませたほうが得策なのでは?」と考えたからです。おかげ様で楽チンは勿論なのですが、その日の放送内容を頭の中でああでもないこうでもないと巡らせる時間にもなり、好都合と相成りました。

メイクの所要時間12~15分。メイクを済ませると次はヘアです。髪を拵えて頂いている間は目を開けていられるので、自ずとお勉強の時間となります。台本と睨めっこしながら、「このテーマの時はAさんにコメントをお願いしよう」とか、「このテーマはBさんは賛成だろうから、Bさんの次は反対意見を持っていそうなCさんにお言葉を頂載してみよう」等とシミュレーションを繰り返します。『バイキング』の最たる特徴は、専門家の方以外はどこで何を振られるかが一切台本に書かれていないことなのです。生放送感を色濃く出す為に辿り着いた1つの方法論なのですが、とのことから、どなたに振るかは私のシミュレーションが土台となり、その土台を元に生の会話の中でコロコロと変わっていく。レギュラーの皆さんは勿論、ゲストの方々の負担も大きいかと思われます。へアセット&お勉強の所要時間は25~30分。で、これを以て私個人の支度は完了となる訳ですが、終わるや否や、休む間もなく打合せとなります。




先ずは当日の生放送分の打合せ。急なネタ変更が無ければ5分程度で終わりますが、時事を扱っている為、突然の変更など日常茶飯事。そんな時は、凝縮して打合せをしたとしても15分程度は掛かってしまう。当日分の打合せを終えると、入れ替わりで翌日の曜日のスタッフさんたちを迎え入れての打合せ。内容としては、ネタ決めと、どのような切り口で構成するかが中心となります。そして翌日分の打合せを済ませると、翌々日の曜日のスタッフさんを迎え入れての打合せです。打合せ×3の所要時間は…もうわかりません。こんな毎日です。正直、トイレに行く時間ももったいないほど。でも、もう慣れました。慣れたというか、慣らされました。やっぱり、人間って凄いっす。環境に対応する能力が半端ない。実際、身体がしんどい時もあります。そんな時は、打合せをしていても生返事だけで全然話聴いていませんから。「それじゃダメじゃん」ってう? いえいえ、しんどい時に無理して根を詰めるよりは、適度に手を抜くことのほうがよっぽど大事。だって毎日のことなんだから。気が付けば、そんな風に思えるようになりました。


坂上忍(さかがみ・しのぶ) 俳優・タレント。1967年、東京都生まれ。テレビ出演多数。子役養成に舞台の脚本・演出等、多方面で活躍中。


キャプチャ  2017年4月6日号掲載
[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ライヴ [ 山田悠介 ]
価格:604円(税込、送料無料) (2017/4/6時点)


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ルーティーン [ 篠田節子 ]
価格:972円(税込、送料無料) (2017/4/6時点)




スポンサーサイト

テーマ : 俳優・男優
ジャンル : 映画

Categories
Profile

KNDIC

Author:KNDIC
Welcome to my blog.

Latest articles
Archives
Counter
I'm participating in the ranking.

FC2Blog Ranking

information
Search
RSS Links
Link
QR Code
QR