【タブー全開!政界斬鉄剣】(79) 16年間連敗中のアメリカが北朝鮮を“イラク化”させる!

池田「今月7日、アメリカは米中首脳会談の最中に突然、シリア政府の施設にミサイル攻撃を仕掛けました。シリアは国連加盟国なので、宣戦布告も無く奇襲攻撃を行うことは完全に暴挙です。もう、日本の真珠湾攻撃に文句を言えませんね」

――それは新しい視点だ!
池田「今回の攻撃は、シリア軍が化学兵器を使用したことへの制裁が表向きの理由ですが、北朝鮮への威圧と、北朝鮮を制止しない中国への脅迫であったことは明らか。これに日本のメディアは大燥ぎです。『アメリカ海軍の空母打撃群が北朝鮮近海に向かっている』とか、『金正恩氏の斬首作戦が現実味を帯びてきた』とか、『アメリカ軍の精緻誘導ミサイルなら金氏が隠れている建物だけを狙える』とか…。そんなことはどうでもいいんです。日本政府もメディアも、日本が置かれている状況の認識と、“その先”への想像力が欠けている。金正恩氏を殺しても、それで終わりじゃありません。“その先”とは、朝鮮半島のカオス化です」

――イラクのようになると?
池田「そうです。アメリカは、2001年の同時多発テロを発端とした対テロ戦争に、連戦連敗を続けています。イラク戦争では、サダム・フセイン個人を打倒しただけで肝心の平和は訪れず、カオス状態のまま放置して撤退した。アフガニスタンでは、テロ組織のタリバン壊滅を狙うも失敗し、却って泥沼化させた。アルカイーダのウサマ・ビンラディン殺害の際には、パキスタンに無断で侵入してまで強行した挙げ句、テロが無くなるどころか、より強力なIS(イスラミックステート)の誕生を許してしまった。アメリカは16年間も負けっ放しなのです」

――アメリカ弱体化の原因は?
池田「貧困と無秩序に苦しむ国の人々にとって、ISでもゲリラでも、それに参加することで暮らしや人生に活路を見い出せるのであれば、そのほうがマシだと考えるのが自然です。そういう基本的な人間心理を理解できていないから負けるのです。アメリカは、国家元首やテロリスト個人は殺害できても、対テロ戦争には勝てない。イラクではテロの恐怖が一向に衰えず、『サダム・フセイン時代のほうがマシだった』と思えるほど悲惨な状況であることは、世界中が知っている。北朝鮮でも同じことを繰り返すのでしょうか? 約2500万人の北朝鮮国民はどうなるのか? アメリカに押し付けられた体制を大人しく受け入れ、平和に暮らすとでも思っているのでしょうか?」




――北朝鮮の金王朝が崩壊したら、どんな展開になるの?
池田「北朝鮮問題は、中国と韓国の影響で、イラクよりも複雑で難しい。例えば、金正恩氏や政権幹部の殺害後、韓国に駐留するアメリカ軍が北に進駐して統治しようとすれば、それは韓国による朝鮮半島の統一を意味します。それを中国が黙って認めるでしょうか? そんな可能性は完全にゼロです。強行すれば中国と戦争になる。そんな選択はできないので、統一のシナリオは無いと考えるべきです」

――じゃあ、国連主導の暫定統治とかはあり得るの?
池田「それも無理です。『国連が暫定統治し、各国がPKO部隊を派遣して治安維持に当たり、民主的な政治体制を作る』とか、如何にも平和ボケした人が考えそうな道ですが、これも中国は認めない。中国国内でも民主化の世論が燻っているのに、隣に新たな民主主義国家が誕生するなど、中国共産党が受け入れる筈がない」

――となると?
池田「『アメリカと中国の睨み合いの中、無政府状態が続き、大混乱と死が繰り返される悲劇的な状況に陥る可能性が高い』と言わざるを得ません。当然、隣国である日本も絶対に無事ではいられない。日本国内に“アジア版IS”のような勢力が蔓延る悪夢のようなシナリオも、十分に考えられるのです。そこら辺については次回、じっくりと解説しましょう」


池田和隆(いけだ・かずたか) 元農林水産大臣秘書官・政治評論家・『池田和隆国家基本戦略研究会』代表・一般社団法人『社会基盤省エネルギー化推進協会』主席研究員。1967年、熊本県生まれ。法政大学在籍中に松岡利勝氏(農林水産大臣・故人)の私設秘書。公設第2秘書・政策担当秘書・農林水産大臣秘書官を経て現職。


キャプチャ  2017年5月1日号掲載
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