【タブー全開!政界斬鉄剣】(81) 大臣クラスの“失言→辞任”が繰り返されるメカニズムはこれだ!

池田「ゴールデンウィーク前、今村雅弘“前”復興大臣が『東日本大震災が首都圏ではなく東北でよかった』という正気を疑うような失言で辞任に追い込まれました。政権にダメージを与えるような失言騒動を起こすのは、いつも大臣や政党の役員クラスです。ベテランの政治家たちは何故、いつも失言を繰り返すのでしょうか? その原因は、彼らが“不特定多数の人々”を意識して話す経験が不足していることにあるのです」

――えっ? 大臣クラスになれば、選挙等で多くの人前で話す経験が豊富なのでは?
池田「例えば、地元選挙区での街頭演説は、徒歩や車で通り過ぎていく人々の耳に数秒しか聞かれない環境です。これは、単に選挙用の顔見せアビールに過ぎません。人目にはつきますが、自分の考えや功績を繰り返し喋るだけなので、実は“話すチカラ”を成長させる経験値にはならないんです」

――企業や団体等が集まる場での挨拶やスピーチは?
池田「そのような集まりには大体、地元の知事・市長・地方議員・役人等もいます。つまり、毎度お決まりの面々が集まった環境なのです。このような場で政策の話ばかりをすると、『アイツは真面目だけど面白くない』というレッテルを貼られてしまい、意外とウケが悪い。逆にウケる話題は、政界の暴露話や本音トーク等、所謂ブラックジョーク的なものです。政治家は、そんな話術ばかりを身に付けながら下手に自信を深めていくので、それが大きな落とし穴になるのです」

――段々、失言の温床が見えてきたぞ…。
池田「大物政治家には、ちょっとしたお笑い芸人よりも面白い話をできる人が沢山います。しかも、そういう人たちは選挙も強い。だから、若い政治家は先輩を見習い、少しでもウケる話術を身に付けようと努力を重ねるのです。しかし、暴露話・悪口・本音トークが通用するのは、あくまでも内輪の人々を対象としたオフレコの場に限ります。そんな当たり前の常識を、彼らはいつの間にか忘れていってしまう。初入閣の閣僚が、就任したての時期にバカな失言をやらかす例が後を絶たないのは、この為なのです」




――なるほどねー。
池田「彼らが最も失言をし易い地雷地帯が、政治家のパーティーです。先輩後輩や同僚の議員が数多く集まる場でスピーチができるのは、主に現職の閣僚や党の幹部だけ。初入閣した議員にとっては晴れ舞台です。得意げな気持ちと、仲間の議員同士だという気安さでついウケ狙いに走り、失言をしてしまう。まさに、今回の今村前復興大臣もこのパターンでした。今後も同じようなことが必ず繰り返されるでしょう」

――大臣なのに緊張感が足りないんだよなぁ。
池田「国家の要職である大臣になってからの発言は、ニュース等を通じて不特定多数の国民に届きます。しかし、記者会見の場で大臣の目に直接映るのは、少数の記者やカメラだけ。慣れていない初心者閣僚は、カメラの向こう側にいる膨大な不特定多数の国民を意識できていないのです。だから記者たちを相手に、いつもの調子で気安く軽口を叩いてしまう。身内を相手にウケていたおバカな発言が国民を凍りつかせても、本人はブラックジョークのつもりなので、『ちょっとスベっちゃった』くらいに感じてヘラヘラしちゃう。失言が問題化しても、『軽く謝罪するか撤回すれば済む』と思ってしまう。だから、失言を真摯に詫びるという初動の危機管理に失敗し、自分で傷口を広げてしまうのです」

――そんな意識の人たちが国家を運営しているのかぁ。
池田「政治家として我が身を守る程度の危機管理もできない人たちが内閣を構成して、現在のように不安定な情勢下の日本の危機管理を任されていることに、不安を禁じ得ませんね…」


池田和隆(いけだ・かずたか) 元農林水産大臣秘書官・政治評論家・『池田和隆国家基本戦略研究会』代表・一般社団法人『社会基盤省エネルギー化推進協会』主席研究員。1967年、熊本県生まれ。法政大学在籍中に松岡利勝氏(農林水産大臣・故人)の私設秘書。公設第2秘書・政策担当秘書・農林水産大臣秘書官を経て現職。


キャプチャ  2017年5月22日号掲載
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