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【私のルールブック】(124) 約束を果たした女性プロデューサー、闘う女はやっぱり格好いい!

先日、教育をテーマにした特番の収録を行った。養老孟司さんを始め、泉谷しげるさんや武田鉄矢さんといった錚々たる面々にお集まり頂いての大型番組である。で、そんな高尚な番組のMCに、何故学歴がこれっぽっちもない私の元へオファーが届いたかというと、チーフプロデューサーの女性が因縁含みの戦友だったのである。過去に私が出演させて頂いていた情報番組に、彼女は人事異動でチーフプロデューサーとしていらっしゃった。背は小さいのだが、面構えは男以上に精悍で、言葉は明瞭且つ端的な為、私は直ぐに好感を持った次第。ただ、丁度その頃、私は『バイキング』(フジテレビ系)のMCを通しでやってくれないかとのオファーを頂いていたタイミングで、となると、遠からず近からずの番組に同時に出演することとなり、それはできないと、彼女の番組を降板する判断をせざるを得なかったのである。で、マネージャーさんを通して降板の旨を申し出たところ、流石、闘う女性は違いますね。

ある日、私の楽屋に突然押し掛けて来て、直談判してきたのです。「降りられては困ります。もっと一緒に仕事がしたい。 事情は重々承知していますが、貴男と一緒に仕事がしたいんです」と…。私風情に有難いお言葉です。でも、普段ならそれでもお断りしていました。仕事は情に流されていい時といけない時がありますから。ただね、やたら潔かったんですよ。結果、「この女性にこんな事を言われたらしょうがねえな」って思ってしまいまして、おかげで1年延期しました。結局、1年と決めていた通り、1年後に改めて降板を申し出たところ、快く送り出して下さいまして…。で、その時に約束をしたんです。「貴女が何か新しく事を起こす時、僕に未だ需要があると判断したなら、いつでも声を掛けて下さい。必ず駆けつけますから」と…。今回の大型特番は、その時の約束をお互いが果たした結果、生まれた作品だったんです。だからね、オファーが届いた時は嬉しくて嬉しくて。意地でもスケジュール捻出して行かなきゃって。




何だろう、約束を忘れない人って何となくわかるんですよね。勿論、約束を果たすことが理想だけど、果たせない時だってある訳で、でも忘れていなければ、頭の片隅に留めておくことができる人であれば、記憶から消えることはないですから。しかも、私とその女性チーフプロデューサーさんの間には、もう1人、女性プロデューサーの方がいらっしゃいまして、元々はその方を信頼したところから始まっているんです。そして当然、今回もその女性Pはガッツリ参加して下さいました。正直、このご時世に正面から教育と向き合った番組ですから、視聴率は厳しいかもしれません。でも、それこそあの養老さんや若いタレントさんまでが、世代の垣根なくこれからの日本の教育について侃々諤々した時間は、幸せ以外の何物でもございませんでした。収録を終え、2人の女性プロデューサーからお礼のお言葉を頂きましたが、私がお返しさせて頂いた言葉は、「こういう番組があるから、嫌なことや辛いことがあっても頑張れるんです。お願いだから、しんどいだろうけど、これからも闘い続けてね」…でした。闘う女は、やっぱり格好いい!


坂上忍(さかがみ・しのぶ) 俳優・タレント。1967年、東京都生まれ。テレビ出演多数。子役養成に舞台の脚本・演出等、多方面で活躍中。


キャプチャ  2017年11月9日号掲載



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テーマ : 俳優・男優
ジャンル : 映画

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