【タブー全開!政界斬鉄剣】(105) 落選議員たちは次の選挙までどんな苦しい日々を送るのか?

池田「今週は、選挙に落選した人たちの“その後”の生活について解説したいと思います」

――それ、凄く気になる!
池田「落選議員の選択肢は、次の選挙に再挑戦するかしないかの2つ。政治家は落選すると“只の人以下”になるとよく言われます。医師や弁護士といった資格や家業があれば別ですが、再就職はかなり難しいのが現実です。特に大企業は、元国会議員という“社長にも匹敵する格”のキャリアを持つ人など雇いたがりません。私が知っている元議員たちも、政治経験を全く生かせないような仕事を、中小零細企業で普通の転職社員の待遇でやっているケースばかりですね」

――厳しいなぁ…。
池田「但し、同じ落選者でも、所属する政党や支持者、地元や中央の政治関係者等から『次は当選できそうだ』と思われれば、政治活動の継続が可能になります。つまり、選挙に再挑戦 きるか否かは、本人ではなく周囲の判断によるのです」

――落選中の活動経費ってどうなっているの?
池田「党から援助してもらうか、自分で稼ぐかです。例えば、旧民主党の全盛期には、公認内定者に月額70万円ほど支払われていました。一方の自民党は長らく、『政治活動の資金は自分で集めろ』という方針でした。政治資金集めは“後援会活動”と呼ばれ、政党支部が窓口となる企業・団体からの献金、政治団体への個人寄付、政治資金パーティーの3つが柱となります。企業や団体からの献金は月額1口1万円、個人献金は年額1口1万円、政治資金パーティーは1万~2万円の会費が相場ですね」




――落選中でも献金や寄付が集まるものなの!?
池田「自民党の国会議員なら、嘗ては当選1回の新人でも月額50万円から100万円くらいは軽く集めていました。地方の平均的な県を例にするとわかり易いのですが、各選挙区で1名しか当選しない小選挙区制では、県全体でも3名から5名の衆議院議員しかいません。つまり、有権者や地元の商工業者等にとって、与党自民党の国会議員は貴重な存在なのです。だから、別に利権の獲得が目当てじゃなくても、たとえ落選中でも、地元の発展の為に与党の政治家を金銭面で応援しようと思う企業・団体・個人は意外といるものです。勿論、落選すれば献金額は減りますが、減り方をどれだけ抑えられるかが、その政治家の実力を測るバロメーターでもある。『次回の選挙では当選するだろう』と地元で思われれば、政治資金は自然に集まるのです」

――そうなんだー!
池田「しかし、小泉チルドレンと呼ばれた公募議員が大量発生した頃から、状況は一変した。地元の経済界に浸透できず、独力で政治資金を集める能力を持たない議員ばかりになってしまったのです。だから今では、自民党も政治資金の面倒を見るよう、落選中でも50万~60万円ほど貰えるようです」

――意外とおいしいなぁ。
池田「そう思いがちですが、現実は厳しいですよ。この金額は生活費ではなく、政治活動全体の経費だからです。先ず、事務所の家賃が月10万円は必要。秘書も2人は欲しい。その人件費は、安くても1人当たり15万円ほどかかる。そして、意外に高額なのが交通経費。選挙区によっては車で毎日200~300㎞走り回ることはザラで、スタッフ1人当たりのガソリン代が月5万円はかかる。更に、タイヤやオイル等の消耗品もあり得ないようなペースでダメになるので、車1台当たり月平均で2万円はいる。その他、名刺やポスター等の作製費、事務所の備品、通信費、電気代もかかる。本人も歩いたり正座したりすることが多くて、靴や服は直ぐ使い物にならなくなるので、諸々合わせると月に70万円は直ぐに飛んでいく。つまり、生活費など全く残らないのです」

――落選するって厳しーっ!


池田和隆(いけだ・かずたか) 元農林水産大臣秘書官・政治評論家・『池田和隆国家基本戦略研究会』代表・一般社団法人『社会基盤省エネルギー化推進協会』主席研究員。1967年、熊本県生まれ。法政大学在籍中に松岡利勝氏(農林水産大臣・故人)の私設秘書。公設第2秘書・政策担当秘書・農林水産大臣秘書官を経て現職。


キャプチャ  2017年11月20日号掲載



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テーマ : 衆議院解散・総選挙
ジャンル : 政治・経済

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