【私のルールブック】(125) 50代に突入し、最近、微妙に酒が入らないのである

最近、微妙に酒が入らないのである。毎晩晩酌はするのだが、ほろ酔いにも辿り着かない感じ。まぁ、50歳も過ぎれば酒量にも波が出てきて当然なのかもしれませんが、若干ショックといいますか…。だって、若い頃はヤバいぐらい飲んでいましたから。味なんかわかりません、旨いなんて思ったこともありません。ただ単に、“酒が強い=格好いい”と思い込んでいただけですから。度数も高ければ高いほどいい。バーボン、ウォッカ、テキーラと何でもござれ。兎に角、女の子に「お酒強いんですね」と言われたくてしょうがない。ですから、酔い潰れるなんて以ての外。意地でも平静を装って、ピッチを緩めず飲み続け、きちんと女の子を家まで送り届けて、漸く私が思い描く格好いい男の完成な訳です。おかげで、女の子とバイバイした後は脇目も振らず草むらに頭を突っ込み…えぇ。そのまま路上で寝てしまうこともしばしばでした。今思えば、モテる為に根性でお酒が強い振りをしていた20代だったように思います。

30代はというと、少々絡み酒が入っていたような気がする。30ともなると、後輩を連れて飲みに行く機会が増えますから、生意気そうな後輩を連れ出しては中途半端に説教を垂れていたような気がします。先輩に連れて行ってもらっても納得がいかないことがあると歯向かったりして、言い争うこともしばしば。で、早々に反省をして、無駄に朝まで飲むことを止め、徐々に家飲みを増やしていった感じ。若しかしたら、30代の前半が一番タチの悪い飲み方をしていたのかもしれません。自分の理想と現実とのギャップが埋められず、理める力も無く、でも経験値だけは上がっている為、頭でっかちになっていたんでしょうね。常に何かに苛立っていて、全然バランスが取れていませんでした。で、気が付けば40代。この頃には殆ど家飲みになってました。というか、外に出るのすら億劫で、急激に付き合いが悪くなっていった時期ですかね。




偶に外で飲んでも、飲み方も自然と変わっていき、若い頃は主役になりたがっていたのが、聞き役に徹するといいますか、其々に話をしてもらおうと、それこそバラエティー番組の司会のような形で飲みの席を回していました。意図的に立ち位置を変えたつもりはなかったんですが、心のどこかで「どうせなら気分良く飲んでもらったほうが…」と意識していたように思います。ただ、「飲む時間は2時間が基本、長くて3時間まで。2軒目は死んでも行かない」という私の勝手なルールは、この頃に生まれました。単純に歳を取ったということもありますが、聞き役って何気に疲れるんですよね。俯瞰で周りを見ている分、仕事同様の神経を使っているんでしょう。逆に、主張している側はイケイケですから、どれだけ喋っても疲れ知らずといいますか…えぇ。そんな私も、遂に50代に突入しました。で、「酒が中々入らない」とボヤいている。扨て、50代はどんなお酒の飲み方になるんでしょうか? 若しかしたらお酒を止めているかも? それはないな。だって、お酒を飲まないと寝られませんから。ってことは、既に寝酒程度になっちゃっているのかな? それはマズいっす!


坂上忍(さかがみ・しのぶ) 俳優・タレント。1967年、東京都生まれ。テレビ出演多数。子役養成に舞台の脚本・演出等、多方面で活躍中。


キャプチャ  2017年11月16日号掲載



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