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【タブー全開!政界斬鉄剣】(115) 安倍首相が次期日銀総裁を財務省OBにしたい理由とは?

池田「1月8日まで行なわれた日本銀行の金融政策決定会合で、今後も金融緩和策が継続されることが決まりました。4月には総裁の任期満了を迎え、黒田東彦氏が留任するか、新総裁が誕生するかに注目が集まります。そこで今週は、日銀の特殊な体質を紹介しながら、今後の日本経済を左右する金融政策の行方を予測したいと思います」

――抑々、日銀の総裁ってどうやって決まるの?
池田「総裁と副総裁2名、審議委員5名を内閣が任命し、国会の承認を経て決められます。この9名が日銀の金融政策の方向性を決めるんですが、慣例として、総裁には日銀出身者と財務省出身者との間で交互に任命されることが多い。現職の黒田総裁は財務省出身者なので、誰かに代わるなら日銀出身者の順番ですが…」

――違うの?
池田「安倍首相が次も財務省出身者を希望しているようなのです。アベノミクスの肝である高い株価を維持する為には、外国人からの投資が必須です。海外の資金を日本市場に呼び込む為には、日本の株価を割安に見せる為、円安を維持する必要がある。だから、何があっても日銀には金融緩和策を継続してほしいのです。しかし、日銀出身者が総裁になると、黒田さんの代名詞でもある異次元の金融緩和に異を唱える可能性だってあり得る。だから、安倍さんは財務省出身者を強く望んでいるのでしょう」

――日銀出身者と財務省出身者は仲が悪いの?
池田「仲の良し悪しというより、日銀マンの強烈なコンプレックスが根底にあるんです。それは、彼らの就職活動時代にまで遡ります。例えば大手銀行は、いつの時代も大人気の就職先です。特にメガバンクともなれば、エリートだけが辿り着ける狭き門。日銀は金融業界の最上位に君臨していますから、彼らのエリート意識は物凄いものがあります」

――それなのにコンプレックスを感じているの?
池田「東大出身者にとっての就職先ランクとして、断トツで頂点に位置するのが財務省だからです。財務省に入るのは、国家公務員採用Ⅰ種というキャリア官僚試験合格者の中でも上位20名ほど。在学中に模擬試験感覚で司法試験に合格する者さえ少なくない強者たちの集まりです。彼らにとって日銀など、就活における“滑り止め”扱い。エリート意識の強い日銀マンたちは、幹部に出世するにつれて仕事で財務官僚と接する機会が増えてしまい、学生時代から引きずるコンプレックス意識が再燃するのです」

――それによってどのような悪影響が?
池田「基本的に日銀マンは、財務省が望む金融政策の逆を志向したがります。それが正しかろうと間違っていようと。国の金融政策という重要なことを、自分たちのプライドを満たす為に決められたのではたまったものじゃありませんが、現実はそんなものなのです」

――すると、次期総裁に日銀出身者が就任すれば、一気にこれまでの金融緩和の逆に舵を切ると?
池田「そうしたいとは思うでしょうが、今の状況では実行は無理ですね。若し新総裁が今の幹部から内部昇格する場合、彼らは現在進行中の金融緩和策に同意済みの人たちですから、急な路線変更はできません」

――では、現行幹部以外の日銀出身者になる場合は?
池田「冒頭で述べたように、日銀のトップ人事は内閣が任命しますし、その決定には財務省が強い影響力を持っています。だから、日銀出身者を新総裁にする場合でも、考えの異なる人を今の内閣が任命する訳がない。マイナス金利政策くらいは撤廃できるかもしれませんが、金融緩和という大方針は変えられないと思います。だから、どんな人物が次の日銀総裁になろうと、金融緩和策と円安維持の方針に変わりはないでしょう」


池田和隆(いけだ・かずたか) 元農林水産大臣秘書官・政治評論家・『池田和隆国家基本戦略研究会』代表・一般社団法人『社会基盤省エネルギー化推進協会』主席研究員。1967年、熊本県生まれ。法政大学在籍中に松岡利勝氏(農林水産大臣・故人)の私設秘書。公設第2秘書・政策担当秘書・農林水産大臣秘書官を経て現職。


キャプチャ  2018年2月12日号掲載
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テーマ : 安倍政権
ジャンル : 政治・経済

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