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【タブー全開!政界斬鉄剣】(176) 首相や閣僚級の外交日程は連休前後や年末に入れるな!

池田「先週号では、国会議員は大型連休や国会が休みの期間を利用して、積極的な議員外交をすべきだというお話をしました。私は、秘書時代に仕えていた故松岡利勝元農水相の議員外交に帯同したことで、外務省等の役人が自分たちに都合のいい情報だけを政府首脳や国会議員に伝えて、国益が損なわれる場面を嫌というほど見てきました。だから、特に若手から中堅の議員たちは、将来、重要なポストに就いてから役人に騙されないように、知識と経験を積み重ね、外国の要人と独自のコネクションを構築するべきなのです。しかし一方、閣僚級や与党の三役といった中枢のポストにいる議員に関しては、逆に休み期間ではなく、議会が開会されている時期に外交を行なうべきです」

――どうして?
池田「国の中枢にいる議員の外交は、そのまま国の基本的な方針に関わるものだからです。平時のほうがメディアも積極的に報じるし、国民的な議論にも発展し易い」

――連休中じゃダメなの?
池田「今年の大型連休の例で話しましょう。連休直前の4月25日、北朝鮮の金正恩委員長とロシアのウラジーミル・プーチン大統領が初の直接会談をしました。この会談が国際社会に与えたインパクトは大きかった。国際社会から制裁を受けている北朝鮮は、中国を除けばイランやパキスタン等ごく一部の、言い方は悪いですが、世界的な影響力が小さい国としか関係を持てていなかった。それが今回、世界屈指のキープレイヤーであるロシアと直接、トップ会談ができたのです」

――そう言われると大きな出来事だな!
池田「安倍首相が目指す日朝首脳会談への影響も含め、日本への影響も大きい。本来であればメディアが大きく報じるべき内容です。しかし実際には、日本の報道は改元・お天気・行楽地情報に関するものばかりでしたし、国の政策を論じるべき国会議員たちは、地元のイベントに顔を出したり、挨拶回りをしていた。勿論、改元は大イベントなので報じるべきです。ここで言いたいのは、連休中はメディアが報じたい情報の優先順位が、通常時と変わるということです」

――確かにそうだよな。
池田「露朝会談と同じ頃、安倍晋三首相はアメリカを訪問してドナルド・トランプ大統領と会談をしました。今年は改元に関する様々な儀式があったので直ぐに帰国しましたが、例年であれば連休を利用してそのまま各国を歴訪するパターンが多い。日本の政治家は以前から、世論が分かれるようなデリケートな内容を含む外交日程を、ゴールデンウィークや年末等、政治のニュースが大きく報じられ難い時期を意図的に狙って入れるのです」

――デリケートな内容の外交って、例えば?
池田「TPPに日本が参加するかどうかを話し合う為の外交行動も、実は休み期間中に積み重ねられ、 国民が問題意識を持ち始めた頃には既に参加の方針が決定済みの状態だった。そんな段階になってからメディアが騒いだり、国民的な議論が盛り上がっても遅いのです。外交日程が国会開会中なら、担当大臣に与野党の議員が成果を質問することで、国民やメディアも知ることができた」

――なるほどー!
池田「連休直前には、自民党の二階俊博幹事長も中国を訪問しました。そこで二階さんは首相の特使という立場で、中国の覇権構想である一帯一路を高く評価すると発言しました。一帯一路はアメリカが激しく警戒する政策です。アメリカ一辺倒の外交方針を貫く安倍首相と、中国にまっしぐらな二階幹事長の言動は、明らかに統一性がない。これは明らかに、国内で話題になり難い時期を狙ったものでしょう。アメリカか中国か、政府内は勿論、国民全体で議論するべき超重大なテーマです。だから、重要な外交日程は国会開会中に入れるべきなのです」


池田和隆(いけだ・かずたか) 元農林水産大臣秘書官・政治評論家・『池田和隆国家基本戦略研究会』代表・一般社団法人『社会基盤省エネルギー化推進協会』主席研究員。1967年、熊本県生まれ。法政大学在籍中に松岡利勝氏(農林水産大臣・故人)の私設秘書。公設第2秘書・政策担当秘書・農林水産大臣秘書官を経て現職。


キャプチャ  2019年5月27日号掲載
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テーマ : 政治・経済・社会問題なんでも
ジャンル : 政治・経済

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