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【タブー全開!政界斬鉄剣】(183) 老後2000万円不足問題が大炎上した本当の原因とは?

池田「今週は、老後2000万円不足問題を一般的な報道とは違う角度から解説しましょう。この問題の発端となったのは、金融庁の金融審議会に設置された市場ワーキンググループが纏めた“高齢社会における資産形成・管理”という報告書です。私は省庁に設置される審議会や調査会等の実態を20年以上に亘って近くから見ていますが、この手の組織の殆どは、役人が自分たちに都合のいい政策を実現させる為に、政治家を説得する為の道具になっているのが実態です」

――そうなの!?
池田「審議会や調査会等の有識者会議と呼ばれるものを構成するメンバーは、役人の狙いに沿った考え方や活動をしている人たちで大半が占められます。人選を必ず役人がやるので、当然の流れと言える。役人たちは、政治家にさえ絶対にメンバー選定には口出しさせません。議題等を決める事務局のメンバーも役人が独占しているので、役人が望む結論が出るに決まっているのです」

――意味のない会議だ!
池田「『自分たちばかりが得をするように役所が勝手に決めた』等と後で文句を言われないように、第三者である有識者たちが出した結論が“偶々”役所に有利なものになったという体をとっているだけです。この国の行政の根本は、国も地方も全て同じ構図で動いている。だから、日本は役人天国だと言われ続けるわけです」

――狡いなぁ、役人!
池田「例えば今回の老後2000万円不足問題のきっかけになった報告書は、金融庁の管轄下で天下り先でもある銀行、証券会社、保険会社等に有利な内容になっている。しかし、この問題が炎上した原因は、金融庁の身勝手さとは違うところにあります。金融庁と財務省という別の役所のトップを、麻生さんという同じ人が務めていることが、実は大問題なんです」

――どうして?
池田「抑々、金融庁と財務省は以前まで大蔵省というひとつの組織でした。しかし、俗にいうノーパンしゃぶしゃぶ接待問題に象徴された金融業界との癒着が明らかになった不祥事が相次ぎ、財政運営と金融行政を分けようってことで分割されたのです。ところが第2次安倍内閣以降、折角分割した財務省と金融庁のトップを麻生さんに兼務させてしまっている。金融庁の審議会が纏めた一意見に過ぎない報告書が提起した問題を、国の税金と財政運営に責任を負う財務大臣が、年金制度の不備に関わる重大な発言をしたと解釈されたことが、大炎上に発展した根本的な原因なのです。若し別の人が金融担当大臣を務めていれば、大した問題にはなっていなかったと私は思います」

――そういうものなのか。
池田「麻生さんはボス意識が強く、部下である役人たちを守るのは帝王学の基本だと考えていると思います。しかし、麻生さんは公務員組織に精通した族議員ではないので、殆どの官僚が国民を無視して自分たちの為だけに働く生き物であることを理解していない。麻生さんはいい親分ではあるのですが、子分たちの本性を知らな過ぎる。だから、金融庁が上げた今回の報告書に隠された本当の狙いを見抜けないまま、その内容を人前で話してしまった。そして、その発言内容が問題視されると、報告書を受け取らないことにした等というわけのわからない対処法をとったのです。報告書自体は普通に受け取った上で、『これは年金を担当する厚生労働省ではなく、金融庁の有識者会議が出した一意見だから』と片付ければよかったのです」

――今後はどうすれば?
池田「明確な理由があって分割された省庁のトップを同じ人に兼務させるのはダメだと、今回の件ではっきりしました。安倍晋三首相は参院選後に内閣改造を行ない、金融担当大臣に別の人を任命するべきだと私は思います」


池田和隆(いけだ・かずたか) 元農林水産大臣秘書官・政治評論家・『池田和隆国家基本戦略研究会』代表・一般社団法人『社会基盤省エネルギー化推進協会』主席研究員。1967年、熊本県生まれ。法政大学在籍中に松岡利勝氏(農林水産大臣・故人)の私設秘書。公設第2秘書・政策担当秘書・農林水産大臣秘書官を経て現職。


キャプチャ  2019年7月15日号掲載
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テーマ : 政治・経済・社会問題なんでも
ジャンル : 政治・経済

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