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【私のルールブック】(213) 芸能界と嘘(前編)

数年前から、芸能界は“嘘”がひとつのキーワードになっているような気がします。始まりは、3年程前に発覚した女性タレントさんと人気ミュージシャンとの不倫騒動でしょうか。CMを10本以上も抱えるほど好感度が高い女性タレントさんでしたから、世間は不倫とのギャップにさぞ驚いたことでしょう。女性タレントさんも早々に会見を開き、火消しを図りましたが、不倫関係を否定したものの後に嘘がバレてしまい、更に大事に。プライベートな内容のLINEまで流出する騒ぎとなり、物議を醸しました。結果論になってしまいますが、ひとつの嘘が明暗を分けたわけです。そして、恐らくこのスキャンダルをきっかけに週刊誌が息を吹き返したといいますか、我々の立場からすれば寝た子を起こしてしまったといいますか…。ただ、私は嘘を全否定するつもりはないんです。人は当たり前に嘘を吐く生き物ですし、“嘘も方便”といった言葉もあるくらいですからね。

ですが、嘘の吐き方というんでしょうか、どこまで週刊誌に事実を握られているかをきちんと見極めた上で、正直と、嘘とまでは言いませんが、濁す言葉を使い分けないと通用しない時代に来ているのではないでしょうか。未だにガセネタで誌面を埋めている雑誌もあると聞きますが、基本的には、ある一定レベルの裏取りなくして記事には起こせないと考えるべきでしょう。それは、対象が大物であればあるほど必要になってくると思われます。ということは、我々としてはほぼほぼ証拠を握られていると思っていたほうがいい筈なのです。だって、そう思えれば、嘘を吐いたところで火に油との判断ができ、早々に覚悟を持つことができるのですから。とはいえ、誰だって知られたくないことはあるわけで、自分の身を守りたいと思うのも自然な感情であり、衝動です。先の営業問題も然り、保身に走った人を誰が責められよう。しかし、この件に限って言うならば、保身に走るあまり、後輩たちをも巻き込んでしまったことが全てなのかなと。

嘘を吐くと決めたならば、少なくとも自分のケツは自分で拭く潔さを持たないと、見苦しく映るだけですからね。と考えると、やはり嘘はリスクが高過ぎると言えるのではないでしょうか。あっ、非常にわかり易い例がありましたね。今年に入って、とある俳優さんが車内で不倫といいますか、事を済ませていたという、驚きつつも呆れてしまうスキャンダルがありました。彼も早々に会見を開きました。ですが、全面的に認め、謝罪をした。「そこまで晒し者になる必要があるのか?」と思った方もいるでしょう。ここでポイントなのは、一見、全面的に認めた風に映っていましたが、よくよく会見を見てみると曖昧なところもあったのです。ただ、核心の部分では正直に告白している為、嘘ではなく曖昧と捉えられている。芸能リポーターの方々もどこかで疑問を感じながら、それ以上は問い詰めようとしなかった。だって嘘は吐いていないんだもん。では、若し私がその立場になったら? 当然、嘘は吐かずに正直に告白するんですよね? 扨て、どうでしょう。正直を貫くのか、はたまた保身に走るのか――。偶には次週に持ち越してみますか。


坂上忍(さかがみ・しのぶ) 俳優・タレント。1967年、東京都生まれ。テレビ出演多数。子役養成に舞台の脚本・演出等、多方面で活躍中。


キャプチャ  2019年9月5日号掲載
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テーマ : 俳優・男優
ジャンル : 映画

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