ゲーム、みんなで熱く!――プレー投稿・実況、攻略のコツ「分かりやすい」…白熱の“試合”カフェで観戦、巧みなプレーに歓声

1人でクリアするだけにとどまらないゲームの魅力に取りつかれた若者が増えている。熟練者の巧みなプレーに歓声を上げたり、インターネットの投稿動画を参考にしたり。ゲーム観戦をデートスポットにするカップルも。女性の利用者も多く、1人の世界に引きこもりがちだったゲームの楽しみ方が変わりつつあるようだ。 (玉置亮太・新田祐司)

「帰宅したらまずゲーム動画を見る」。大学生の小林千夏さん(22)は『ニコニコ動画』や『YouTube』でのゲーム動画の鑑賞にはまっている。1日に数時間も遊ぶというスマートフォン(スマホ)ゲームのヘビーユーザー。自宅や移動中に1人で楽しむことが多いが「ゲーム動画を見ていると友達といるみたい」とうれしそうだ。ゲーム進行に行き詰まると、上手な人の操作が参考になるという。「動画はキャラクターの操作方法がわかりやすくて便利」と話すのは鈴村唯さん(22)。これまでもゲームの攻略本や攻略サイトはあったものの、中身は文章や静止画を並べた説明ばかり。ゲームに不慣れな人には操作手順やコツが伝わりにくかった。「自分のプレー動画を見て皆さんの攻略に役立ててもらいたい」。ハンドルネーム『リン酸』はゲーム動画の投稿者だ。ゲームを操作しながら自ら実況して、攻略ポイントを解説していく。「『参考になった』『ここはこうしたらいい』など様々なコメントをもらえるのが嬉しくて、何度も投稿してしまう」




ゲーム動画のやり取りが活発になったのは、録画や投稿の手間が減っているため。ビデオカメラで撮影し、撮影した動画をパソコンに保存して編集する作業が不要だ。デジタル技術に不案内な子どもや女性でも手軽に動画を楽しめるように。“ライブ感”が消費のキーワードになる中、ゲームを野球やサッカーと同じスポーツの1つととらえて観戦する文化が根付きつつある。

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24日、東京・秋葉原のカフェバー『e-スポーツスクエア』。開店1周年を迎えたこの日、寒空の下、入店待ちの列には数十人が並んだ。混乱を避けるために開場を30分繰り上げ、店内は200人以上の若者でごった返した。視線の先には額に汗しながらゲームに興じる10人の男たち。オンラインゲームの強者同士の真剣試合を観戦する『e(エレクトロニクス)スポーツ』のイベントだ。同店はeスポーツに特化した日本唯一の飲食店。eスポーツの醍醐味を「チーム同士の駆け引き」と話すshishiさん(30歳男性)は10回以上の来店経験があるという。この日、shishiさんのお目当てのチームは負けてしまったが、60分を超す接戦を見ることができ、満足そうだった。店内では選手も来店客もゲーム内のニックネーム『サモナーネーム』で呼び合う。冗談を言い合うほどの親密な関係ながら、本名は知らないという場合も少なくない。どこの誰かはわからなくても、ゲームとソーシャルネットワーキングサービス(SNS)があれば仲間になれる。小さい頃からゲーム好きという女子高生のI am Runaさん(18)は2回目の来店。「家では家族から冷たく見られるけど、ここに来たらみんなで盛り上がりを共有できる」。やはりゲーマーというボーイフレンドを連れ、目の前の熱戦を満喫していた。「1年前は立ち見さえなかった」。fNaNafさん(20歳男性)は開店当初からe-スポーツスクエアに通う常連客だ。大歓声に包まれた店内を見渡し「eスポーツの盛り上がりを感じる」と話す。本田亮輔店長(29)は「ゲームに理解ある“ファミコン世代”が親になり、社会全体がゲームに寛容になっている」と見る。学生時代は偏見を恐れてゲーマーの“正体”を隠し通した経験を持つこともあって、“ゲーマー=格好いい”のイメージ作りが目標という。


≡日経MJ 2015年1月28日付掲載≡


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