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【タブー全開!政界斬鉄剣】(215) 習近平主席訪日の可否も把握できず…首相の顔に泥を塗る外務省の無能ぶり

池田「2月29日、安倍晋三首相は、4月中旬に予定される中国の習近平国家主席の国賓としての来日について、『現時点では予定の変更はない』と記者会見でコメントしました。ところが、その会見の翌々日には政府筋からの情報として、『習主席の来日は延期される方向だ』との報道が一斉に流れたのです」

――中国が急に心変わりしたの? それとも、日中間の意思疎通ができていないのかな?
池田「そうではないんです。中国は新型コロナの震源地として世界最大の感染者を出し続けていて、国のトップが国外に出る余裕なんてないことは誰の目にも明らかなことです。しかも安倍首相は、この会見の前日となる28日、中国共産党の政治局員で外交担当のトップとも言われる楊潔篪氏と会談しています。その時点で新型コロナの状況が大きく改善した事実はないのですから、楊氏が安倍首相に『習主席の訪日は予定通り』と伝えたとは考え難い。実際、訪日延期の方向で推移しているのが事実です。楊氏が来日した目的は、外交的な礼儀を通す為に日本に来て、習主席の4月訪日が厳しい状況であることを直接伝える為だとみるべきです」

――じゃあ、安倍首相は何故、「予定通りに来る」なんて言ったの?
池田「安倍首相はそう言わされたのだと思います。首相や大臣ともなると、個人的な内容の質問は別として、ほぼ全てのコメントは役人の作るメモ(=想定問答)に基づいて行ないます。今回の習主席来日に関する会見の場合は、外務省がメモを作る。つまり、『習主席の来日は現時点で予定通り』というメモを、外務省が安倍首相に渡していたと考えるのが、政界の常識なんです」

――どうして事実と違うメモを?
池田「世間一般の感覚では、新型コロナの蔓延ぶりを見れば、4月の訪日なんて確定できなくて当たり前だと思いますよね? でも、役人の感覚は違う。彼らは、習主席の来日を実現させることが自分たちの“成果”だと思い込んでいる。更に、若し来日が厳しいと発表した後に一転して来ることになれば、“失点”になるとまで考えてしまう。つまり、“現時点では”という文言を付けた上で“予定通り”とすれば、どっちに転んでも失点にならないなという発想なんです」

――いつもの役人根性か…。
池田「今回の場合、習主席が来日できそうか無理そうか、中国側の最新の意思を常に確認し続けることが外務省の仕事です。若し、状況に応じて結論が変わっても、外務省の失点だとかそういう話じゃない筈です」

――シンプルな作業なのにね。
池田「外務省は、事前に最新情報を中国から入手した上で、楊氏からの報告を聞き、若し来日が難しいとの内容で一致すれば、『習主席の4月来日は難しい』と安倍首相に伝えればいいし、事前情報と楊氏の報告が一致しない場合は、何か政治的な意図があるかもしれないので、『現時点では不透明だ』と報告すればいい。でも、実際には『現時点では予定通りに来日する』と言わせた。しかも、その2日後にはメディアに来日延期情報をリークして報道させた。彼らは、自分たちの責任回避を優先するあまり、安倍首相に赤っ恥をかかせたのです」

――酷い役所だなぁ。
池田「今や中国は、アメリカと並ぶ重要な外交相手国です。しかし、中国を担当する部署はアジア大洋州局という、東アジアと東南アジアとオセアニアを纏めた局の一部でしかない。アメリカ担当は北米局なのに、中国担当は格下の中国・モンゴル課。役所内の地位が低いから、所属する役人もエース級とは程遠い。マンパワーも分析能力も足りないから、たった1ヵ月半後に中国のトップが来るか来ないかも把握できない。官邸は、こんな部署に中国という超重要な国に対する外交方針の策定を依存しているのです。安倍首相も次期首相も、絶対に今の外交体制から脱却する必要があります。そうしないと、日本は今後の激動の世界情勢に対応できず、取り残されてしまうと思います」


池田和隆(いけだ・かずたか) 元農林水産大臣秘書官・政治評論家・『池田和隆国家基本戦略研究会』代表・一般社団法人『社会基盤省エネルギー化推進協会』主席研究員。1967年、熊本県生まれ。法政大学在籍中に松岡利勝氏(農林水産大臣・故人)の私設秘書。公設第2秘書・政策担当秘書・農林水産大臣秘書官を経て現職。


キャプチャ  2020年3月23日号掲載
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テーマ : 中国問題
ジャンル : 政治・経済

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