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【私のルールブック】(242) 新型コロナウイルス騒動に思うこと

テレビ番組は朝から晩まで、新型コロナウイルスのニュースで埋め尽くされている。専門家の方々からは深刻なものから、ある程度楽観視する見方まで、様々な意見が噴出しておりますが、世界的に蔓延している状況を見れば、有事であることは間違いないのではないか。そして、私の身の周りにも愈々影響が出始めており、急遽ロケが中止となり、オフになったので、自宅でこの原稿を書いている次第。兎に角、ドラマもバラエティーもロケができないようでして、やはり密閉空間でロケを行ない、何かあった時のリスクを考えると、自粛せざるを得ないのかなと。要するに、ロケが不可能になったのではなく、自粛せざるを得ない状況に追い込まれている形かなと。とはいえ、ロケ頼りのバラエティー番組は多数あり、スタッフさんたちは一様に頭を抱え、冗談交じりに「このままでは総集編でやり繰りする番組が多発するのではないか」とこぼしておりました。私はどこかで、なくはない話だなと受け止めている自分がいました。

一方、演者側である芸人さんにお話を聞くと、テレビで活躍している人はまだしも、営業が生活の糧になっている方は死活問題らしく、特に若手の方々は困窮しているようです。そりゃあそうですよね。営業って基本的に“箱=密室”の中で行なわれるわけですから。知り合いの中堅どころの芸人さんも、先日会った際、「やっと芸能の仕事で生活ができるようになったのに、このまま長引けばアルバイトに逆戻りですわ」と仰っていました。因みに、舞台を中心に活動している30代の役者の子は、結婚していてお子さんも1人いるのですが、「今回のことをきっかけに廃業して、田舎に戻ることになるかもしれない」と言っていました。結局、収束の見通しが立っていないことに加え、3月9日には専門家会議が会見で「長期化の可能性があり、年を越すことも視野に入れている」との見解を示したことから、より不安感は増した形となりましたから。抑々、我々は事務所に所属していたとしても、殆どが個人事業主扱いですので、補償対象に当たらない可能性が高いんです。

ただ、製作する側はもっと大変かと思われます。芸能事務所同様、大手はそこそこ体力があったとしても、自転車操業的にやり繰りしている中小は持たない可能性が高いです。感染拡大を抑え込むことが何より重要なことは承知していても、生活が破綻してしまっては元も子もないわけで。何より厄介なのは、自己責任で自粛要請に応じなかったとして、結果的に感染してしまいましたと。それだけならまだしも、実は自身が既に感染していて、他人様にうつしてしまったとなった時、どう責任を取ればいいのか。一部の専門家の、「インフルエンザで毎年1万人程度が亡くなっていることを考えれば、新型といえど、そこまで深刻に捉える必要はない」という言葉に乗っかりたいのは山々だけど、乗っかり切れない人がどれだけいることか。だって、他人様に迷惑は掛けたくないですもんね。情けない話ですが、私もよくわからなくなってしまいました。ただ兎に角、現場レベルの方々への補償は手厚くしてあげて下さいとしか、今は言いようがないのかな。


坂上忍(さかがみ・しのぶ) 俳優・タレント。1967年、東京都生まれ。テレビ出演多数。子役養成に舞台の脚本・演出等、多方面で活躍中。


キャプチャ  2020年4月2日号掲載
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テーマ : 俳優・男優
ジャンル : 映画

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