【カオスを飲み干せ!挑発的ニッポン革命計画】(05) “8ビットメディア”に要注意! 日本にも『24 -TWENTY FOUR-』が必要だ!

1月のフランスに続き、デンマークでも連続テロが起きた。日本やアメリカも人質事件に巻き込まれた。残念ながら、これからも世界各地でテロが起きる可能性は高い。それが避けられないとすれば、社会はどうしたらテロに揺さ振られずに踏み留まれるでしょうか? 僕は半分冗談で“8ビットメディア”と呼んでいるけど、物事を四捨五入して単純に報じるメディアは少なくない。更に4ビット落ちして、すっごく雑な陰謀論を言うメディアもある。それに飛びつく人が一定数いて、ビジネスが成り立っているんだけど、それってテロリストの思う壷ですよ。抑々テロはと言うが(実は政治も同じなんだけど)、プロパガンダのメインターゲットは揺さぶりに弱い層。何かを信じ込ませたい時、彼らは凄く短絡的なピクチャーを掴ませようとする。色んな歴史的経緯をすっ飛ばして、「アメリカが全て悪い」とか「兎に角、イスラム教は怖い」という単純な結論に辿り着いてしまう人々が、その最たるものです。

14年前の9.11テロの後、多くの人種・民族・宗教を抱え込むアメリカ社会は大播れに揺れた。多くの人が、玉石混交のあらゆる報道・情報に右往左往した。「ムスリム=テロリストという訳じゃない」という当たり前の事実を、非ムスリムが何とか呑み込もうとしたその矢先、イスラムコミュニティから新たなテロリストが出現し、またスタート地点に戻される。その繰り返し。私見ですが、アメリカ社会が立ち直る契機になったのは、大ヒットしたドラマ『24』シリーズだと思う。あのドラマには、多くのアメリカ人が見落としがちだった“テロリスト側の言い分”や、彼らが屈折していく背景まで描かれていた。テロは悪。でも、彼らには彼らなりの理屈がある。ドラマをきっかけに、多くのアメリカ人は世界中の報道をネットで見比べたり、テロの複雑な背景を考えるようになったんです。『イスラム国』のテロも対処法は同じ。「安倍首相の中東訪問は挑発的だった。あれが人質殺害を招いた」という批判も多いですが、そこに原因を求めても全然意味が無い。これを機会に、日本人は『イスラム国』の出現に至るまでの歴史をきちんと知ったほうがいい。勉強のスタートは、1970年代に始まったレバノン内戦とアフガニスタン紛争。1990年代のユーゴスラビア紛争で、国際社会が多くのムスリムを見殺しにしたことも、21世紀型のテロに繋がっている。そういった歴史に一切言及しない専門家や学者は、この問題に関しては信頼できないと思ったほうがいいです。




ただ、1つ気をつけてほしいのは、歴史を齧ったことで「冷戦時代のアメリカとソ連が全部悪い」という簡単な結論に飛びつかないこと。それは8ビット以下。4ビットです。矛盾して聞こえるかもしれないけれど、歴史を知りつつ今起きていることも見ないといけない。今は多くのメディアが8ビット化しているから、報道以外のジャンルから『24』のような作品が出てくるといいんだけど…。日本だったら、ドラマじゃなくてマンガがいいかも。誰かがマンガを描いてくれるなら、僕が原作を書きます!


Morley Robertson 1963年生まれ、ニューヨーク出身。父はアメリカ人、母は日本人。東京大学理科一類に日本語受験で現役合格するも3ヵ月で中退し、ハーバード大学で電子音楽を学ぶ。卒業後はミュージシャン・国際ジャーナリスト・ラジオDJとして活動。現在、BSスカパー!『NEWSザップ!』、ニコニコ生放送『モーリー・ロバートソンチャンネル』、Block.FM『Morley Robertson Show』等にレギュラー出演中。


キャプチャ  2015年3月9日号掲載


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テーマ : 報道・マスコミ
ジャンル : 政治・経済

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