自意識過剰で「自分は悪くない」、実務能力はゼロ…平気でウソつくモンスタークレイマー新入社員急増中!

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新年度が始まった4月中旬の月曜日、大手食品メーカーの新入社員・T田は午後になっても出社しなかった。「病欠する」等の連絡も無い。T田は都内の有名私立大のラグビー部出身。期待の新人だ。「事故に巻き込まれたんじゃないのか?」。心配した上司は、指導社員役のY崎をT田の自宅マンションに向かわせる。すると、T田は思い詰めた表情でY崎を部屋に迎え入れ、こう話し始めた。「ボク、会社でやっていく自信が無くなりました…。Y崎さんも、あんなにキツくあたることないじゃないですか」。Y崎に思い当たるフシが無いので「何のこと?」と問うと、T田は逆上気味に続けた。「先週の金曜日、ボクにパワハラして小突いたじゃないですか! 警察に訴えれば立派な犯罪になりますよ!」。確かに、Y崎はT田が作成した企画書を見て「数字が間違っているよ」等と注意。「入社したばかりで慣れないことも多いだろうから、何でも聞いてね」と、肩をポンと叩いた。T田はこれをパワハラと受け止めたのだ。Y崎から報告を受けた上司も、「バリバリの体育会系だから根性あると思ったんだが……」と絶句してしまった。以来、社員たちはT田を腫れ物に触るように扱っている――。

「自分は悪くない」と、過剰な反応で周囲を困らせるクレイマー新入社員が急増中だ。『あなたの隣のモンスター社員』(文春新書)等の著書がある特定社会保険労務士の石川弘子氏が解説する。「最近の新入社員は挫折を知りません。学校でも子供に気遣い、叱る時には事前に親に連絡を入れているほどです。体育会の学生も例外ではない。ちょっと注意しただけで過剰に反応します。実務能力はゼロなのに、自意識が高くそれを認めない。平気でウソをつき、基本的な倫理観が欠けた新人が増えているんです」。以下に紹介するのは、石川氏に相談が寄せられたモンスター新人の事例だ。




①甘い言葉で男性を誑かす美女
「うちでセクハラの訴えがあるんです」。知り合いの社長から連絡を受け、石川氏が中堅不動産会社へ向かうと、会議室には石原さとみに似た美人のM美が座っていた。M美によると、配属された支店の歓迎会で上司のT川に腕を絡められ、肩を抱かれたという。翌日には食事に誘われ、「力レシはいるの?」「モテるでしょ?」等としつこく聞かれたというのだ。「それから、毎日何通も貰うようになったんです」と石川氏が見せられたメールは、以下のような内容だった。「M美ちゃんが笑顔でいると職場の皆も明るくなれるよ」「M美ちゃんみたいなコを大事にしないカレシなんて大した男じゃないよ。ボクがカレシだったら大事にするのに(笑)」。「気持ち悪いですよね。セクハラだと思います」と言って泣き出した。だが翌日、T川から事情を聞くとM美の主張を真っ向から否定した。「私がセクハラ? 歓迎会で腕にしがみ付ついてきたのはM美のほうです。『カレシのことでも相談があるから聞いてほしい』と食事に誘ってきたのもM美ですよ。メールも、『T川さんから連絡貰うと元気が出ます!』『カレシがT川さんだったらよかったのに』と貰ったから返信しただけ。特別な感情はありません」。そして、T川は言い辛そうに石川氏にこう打ち明けた。「実は先日、M美とのメールが妻にバレてしまったんです。それでM美に、『嫁に怒られたからもうメールできないし、2人でも会えない』と言ったんです。するとカノジョは、『私の話をいつでも聞くって言ったのはウソだったんですね!』と激高。恐らく、この一件が気に入らなくて仕返しをしようと思ったんでしょう」。結局、私的に食事やメールをしたことは事実とされ、T川は他の支店への異動が決まった。するとM美は、別の上司に頻繁にメールを送るようになったという。「最初は同情的だった支店の社員も、今ではM美を要注意人物として警戒しています。カノジョの正体は、男性を自分の思い通りにしようとするモンスターでした。若くてキレイな女性でも、安易に誘いに乗るのは危険です」(石川氏)

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②母親が慰謝料求め会社に怒鳴り込み
「パワーハラスメント及び残業代未払い・不当解雇について、慰謝料300万円を7日以内に支払え。支払いが無い場合は、知人の議員に頼んで宮業許可を取り消す」。中堅運輸会社に届いた手紙には、穏やかならぬ文言が書かれてあった。同社が採用したS野はとんでもない新人だ。遅刻無断欠勤は当たり前。客の荷物を破損しても「わざとじゃない」と開き直る始末。挙げ句に、トラック乗車前の朝のアルコールチェックで引っかかったのだ。上司はS野を厳しく注意する。「酒気帯びで出社するとは言語道断だ。明日から出勤しなくていい。頭を冷やして、暫く反省してろ!」。S野が所属する営業所に、凄まじい剣幕の電話が入ったのはその日のタ方だ。「うちの息子が長時間労働させられ、大した理由も無いのに怒鳴られた!」。電話の主はS野の母親。「息子が遅刻するのは、過労死寸前の働かせ方が原因だ」と一方的に捲し立てる。前述の手紙が届いたのは数日後のことだ。同社の社長から相談を受けた石川氏が対応したが、母親は聞く耳を持たない。「荷物を壊したなんていう話をデッチあげ不当に辞めさせようとするなんて、パワハラじゃないか! あんたが悪徳社労士だと言い触らしてやる!」。S野の1日の平均労働時間は9時間ほどで、月に8日の休日もある。新人の為長距離運転は無く、運送業としては恵まれた境遇だ。だが、法定労働時間を超えた割増賃金を払っていなかったのも事実。「勤務態度が悪いから」とクビにすれば不当解雇となる。結局、同社は2ヵ月分の賃金を支払いS野に退職してもらった。「母親は納得していないようですが、裁判になりS野が負ければ1銭も入らないので、渋々合意していました。幾ら面接時の印象が良くても、別の顔を持つ若者は大勢いる。あまりに態度がヒドければ、カレらの意見ばかり聞かず毅然とした対応を取ることも大切です」(石川氏)。貴方の部者にも、クレイマー新入社員が配属されるかもしれない。


キャプチャ  2015年5月8日号掲載


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