テレビ朝日とNHKに「停波もあるぞ!」と恫喝した自民党情報通信戦略調査会長・川崎二郎議員の“脱法パーティー券疑惑”をスッパ抜く!

自民党参議院議員の関連政治団体に『日本歯科医師連盟』が計9500万円を献金したとされる問題や、世耕弘成官房副長官に原発関連会社の幹部等が計750万円献金したことが、法の“抜け道”を駆使して政治資金規正法で定められた“寄付額の上限”を超えた違法な献金だと問題視されている。自民党によるメディア弾圧の司令塔である重鎮議員に、同じ構図の疑惑献金があることを掴んだ。

元厚生労働相で自民党情報通信戦略調査会長の川崎二郎議員は4月17日、『クローズアップ現代』ヤラセ問題と、『報道ステーション』でコメンテーターの古賀茂明氏が官邸批判をした件で、NHKとテレビ朝日の経営陣を自民党本部に呼び出して事情聴取した後に、こう言い放った。「放送法に照らしてやった。真実を曲げた放送があるなら、法律に基づいて対応させてもらう」。確かに、放送法は「報道は事実を曲げないですること」と定めているが、同時に「何人からも干渉・規律されない」と番組編集の自由も担保していて、自民党の呼び出し・聴取は明らかな報道弾圧だ。更に川崎氏は、「(政府には)テレビ局に対する停波の権限まである」と踏み込んだ。放送法違反と放送免許の交付を定めた電波法を盾に、「従わなければ電波を止める」と脅した訳だ。それほど法律に厳格なポリシーを持つ御仁ならば、自らの脱法行為にも当然厳しくしてもらわなければ筋が通らない。

川崎氏は2013年2月、地元選挙区である三重県津市のホテルで政治資金パーティー『川崎二郎と語る会』を開いた。資金管理団体『白鳳会』の政治資金収支報告書に因ると、256人がパーティー券を購入し、合計約1100万円余りの収入があった。報告書には、20万円を超えるパーティー券購入者の氏名や住所等を記載しなければならない。収入の内訳を見ると、医療法人『府洲会』と社会福祉法人『いろどり福祉会』から其々100万円ずつ、合計200万円の収入があった。しかも、両法人とも同じ日(2012年12月17日)にパーティー券を購入している。インターネットで『府洲会』や『いろどり福祉会』を検索すると、共に『府洲グループ』のホームページに飛ぶ。券を購入した2法人は、三重県で介護施設事業等を展開する『府洲グループ』に属する法人なのだ。収支報告書に記載されている2社の代表者(理事長)の名前も同じ。府洲会は老人保健施設、いろどり福祉会はケアハウスを運営し、住所は別だが共に津市に所在している。政治資金規正法では、「政治資金パーティーの主催者は、1つのパーティーで同一の者から150万円を超える支払いを受けてはならない」、又は「何人も1つのパーティーで150万円を超える支払いをしてはならない」と規定されている。今年2月には、民主党の玉木雄一郎代議士が同一代表者の食品会社グループ8社から、合計すると上限を超えるパーティー券を買ってもらっていたと報じられ、自民党はこれを追及した。




政治資金問題に詳しい神戸学院大学法学部の上脇博之教授が指摘する。「規正法ではグループ法人を“同一”と見做す規定は無いので、形式的には“別法人”と扱われる。だが、今回は同じグループで同じ理事長、しかもパーティー券の購入額も購入日も同じとなれば、それらが偶然で、其々独立した意思で購入したとは考えにくい。両法人は、実質的には一体であると見做せる。そうであれば、量的制限を超える200万円のパーティー券が購入されたことになる」。しかも、今回の問題は単に形式的な違反には留まらない。医療法人も社会福祉法人も公的な存在であり、営利を追求する一般企業とは違う。その公益目的に沿うからこそ、国から税制優遇措置を与えられている。医療法人を所管する厚生労働省医療経営支援課は「医療法では、医療法人は『地域における医療の重要な担い手の役割を果たさなければならない』『余剰金の配当をしてはならない』と定められているので、それらの条文に沿って献金の是非を判断すべき」であるとし、社会福祉法人を所管する厚生労働省福祉基盤課は「社会福祉法人が政治家に寄付することは抑々想定していない。公益法人としての目的の範囲内なのか、個々のケースで判断する必要がある」と、献金そのものに疑義を呈する。前出の上脇氏が指摘する。「公益性が求められる法人にとって、政治献金やパーティー券の購入は目的の範囲内とは言えない」

両法人のケースは更に問題が根深い。パーティー券を購入した2012年、三重県から高齢者施設運営の為の補助金(税金)を受けていたからである。今年2月には、前農林水産相の西川公也議員等が国の補助金を受けた企業から献金を受け取って追及された。国の補助金を受ける法人は、「交付決定から1年間は国会議員に寄付してはならない」と規正法に定められているが、県や市からの補助金であれば違法ではない。これは直接的に贈収賄に繋がらないからだが、市民の血税が政治資金に“化けた”という点で悪質さは同じだ。また、川崎氏が支部長を務める自民党三重県第1選挙区支部には、2011年と2012年の2度、選挙区に住む夫婦2人から其々100万円ずつ、計200万円が献金された事実も見つかった。「個人献金にしては高額で、2度とも同じ日に同じ額が献金されている。各々が自由意思で寄付したと考えるのは不自然で、法律で定められた個人献金の上限額(150万円)を逃れる為の分散献金が疑われる」(前出・上脇氏)。川崎二郎事務所に質した。「府洲会といろどり福祉会は、所在地と連絡先が別の全くの別法人であり、規正法には何ら違反しない。夫婦の寄付も、其々が職業を持ち、別々に報酬を受ける立場であり、社会的にも経済的にも独立した個人だ。其々の立場で献金しているので、何ら法的問題は無い」。自分の疑惑は、どうせテレビ局(やその親会社の新聞社)が報じることは無いと開き直っているのかと疑いたくなる回答だ。そこまで権力者に馬鹿にされた大メディアが追及を控えるようなら、愈々『大政翼賛会』の完成である。


府洲グループ
http://www.fushugroup.jp/


キャプチャ  2015年5月22日号掲載


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テーマ : 政治
ジャンル : 政治・経済

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